#342 授業実践記録/Myキャラが動き出す(5年図工)
2023.5.16.
寒くなったり暑くなったり…子供も大人も体調を崩しがちな天気が続いている。春が運動会の学校は今まさに運動会練習の真っ只中なのではないだろうか。先生も子供も頑張りすぎてバテないよう…!
さて、久しぶりの授業実践記録である。5年生、学年末ラストの授業は「Myキャラが動き出す」を行うことにした。
開隆堂のHPによると「紙粘土でオリジナルキャラクターをつくり、友達と協力して簡単なアニメーションをつくってたのしむ」単元だそうだ。6時間扱いである。
が、私に残されていた時間は…なんと2時間(1回分)!
本来ならば単元導入でやるであろうアニメーション作りの基本を知る活動を、みんなで楽しんで終わりにしようという試み。
この単元でみんながお世話になるであろう素晴らしいサイト…それが「KOMA×KOMA」である!
日本文教出版となっているので、開隆堂ではないのだが…オープンになっているサイトなので利用させていただいた。
赤丸ボタンで写真を撮影。撮影に失敗したら×ボタンで削除。真ん中の数字は枚数カウンター。黄色ボタンは出来上がった動画のダウンロード。緑の再生ボタンは撮った写真をコマ撮りムービーとして再生してくれる。左上のカメラボタンでインカメか外カメか選べる。
このアプリの最大の良いところは、「1つ前に撮った写真が透けて見える」こと。下図の赤絵の具のように、前に撮った写真が透けて見えているのだ。動かしたくないものは重なるように、動かしたいものは前の写真からずらしていけばよい。とても使い勝手が良いと思う。
いざ、授業!
①「コマ撮りムービー」「ストップモーションアニメ」の紹介
まずは作品イメージをもってもらうために、短いアニメーションを見てもらう。有名どころだと、ピングーとか。ちなみに、有名なストップモーションアニメにどんなものがあるのかを、下の記事で紹介してくれている↓
原理はパラパラマンガと同じだよ〜と話したのだが、パラパラマンガで「なるほどね」となる子と「何それ?」となる子がいると知る。
②KOMA×KOMAアプリの紹介
先程のアプリをみんなに紹介する。電子黒板にアプリ操作画面を映しながら、みんなの前で写真20枚程度のコマ撮りムービーを実際に作って見せる。
ポイントは「カメラを固定すること」である。
時々画角を変えようとする子がいるのだが、今回は初めてやるということで「キャラクター(物)が動くことを強調するために、周りは動かさないようにカメラを固定しよう」と指導する。
③お試しムービーを作る
操作方法が分かったか、基本的なコマ撮りの意味や方法が分かったかを確認するために「自分の持っている文房具」をテーマにして超ショートムービーを作らせる。
・消しゴムが横向きに進んでいく
・鉛筆がくるくる回る
くらいのもので良いのだ。ここで時間を取るわけにはいかない。カメラの固定ができていない子を確認。できた動画のダウンロードについてもみんなでやってみる。
④オリジナルムービー作り
①のところであまりにクレイアニメを色々と紹介してしまうと「粘土でキャラクターを作って動かす」というイメージができてしまい、粘土欲しい族が出現するので注意。
さらに、今回はコマ撮りムービーが出来上がることが大切なので、基本的に登場人物は文房具、図工室内のいろんな場所で撮影可、図工室にあるもので使いたければ先生に相談の上で…ということを話した。
◆粘土が文房具を次々と飲み込む
◆消しゴムが落ちた場所は…画鋲地獄!
◆文房具の出会いと別れ…苦難の道
◆粉々になるクレヨン
子供たちの発想力…さすがである。
⑤鑑賞タイム
この短い時間なので最後まで作品作りで粘っている子もいたのだが、とりあえずはできた子から作品をteamsにアップしてもらう。その学級のグループ内に図工のチャネルを作成し、そこに上げていく。早くできた子はみんなの作品を見ることができるし、テレビに映して全員で楽しむことも可能。
やってみて
★いやあ…やっぱり2時間は無理があった!
今回はお楽しみとして扱ったが、子供たちの発想力がきらりと光っていたので、がっつりやったら面白そうな単元だった。
★動いていないシーンの活用も教えたらよかった!
これ、今記事を書いていて気付いたのだが、コマ撮りは動かすことに注目してしまうのだが、何枚も同じものを撮り続ければ静止しているシーンもできるし、続けて別の場所で取ればカットを変えることもできる。(当たり前か?)そんなこともできたら作品の幅も広がったかもしれない。
もう少し時数を長く取って、そんな工夫も子供たちが発見できるようにしたら楽しそうだ。
そして雑学…日本人が1人で作ったストップモーションムービーをご存知だろうか。
映画の作り方は独学、たった1人でスタート、製作期間7年間、本職は内装業…という驚きの事実。堀貴秀さんという方が作ったものだ。総ショット数は約14万コマ、フィギュアは全て手作りだそうだ。
好きを突き詰めるとこんなこともできてしまうという…
すごいっ!
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