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スカウトメールで既読率とか返信率を気にするよりもすべきこと

先日、LAPRASがスカウトメールの既読率、返信率のデータを出していました。「いつ送るのが最適なタイミングなのか?」という採用担当からすると、永遠のテーマ(?)であったがゆえに、私自身もじっくり読ませていただきました。


LAPRASのサービスを通じて送られたスカウトデータに限ってではあるものの、ここで出されている結果としては...、

既読率:月曜、水曜、金曜日
返信率:金曜、月曜、水曜日
返信時間:13:00-17:00

が数値が良いということで、

ベストなスカウトメールの送信タイミングは月曜、金曜の13時〜17時です

ということでまとめられています。


ですが、
「なるほどな...上記の時間帯に打てば、返信率が上がるぞ。」
と結論づけるのは、難しいなと思いました。


◼️LAPRAS (旧社名:Scouty)

それがなぜかを説明する前に、まず、LAPRASを知らない人が多いと思うので簡単に説明をすると、旧社名はScoutyという会社で、(現時点では)エンジニアを採用するためのサービスを提供しています。

LAPRASは、AI技術をもとにインターネット上のオープンデータからトップレベルのエンジニアの情報を自動的に取得します。個々のエンジニアが公開している経歴やアウトプットから能力のスクリーニングと転職時期の予測を行い、独自のマッチングアルゴリズムで貴社に最適な候補者を探し出します。(HPからそのまま引用)

具体的には、GithubやQiita等の情報を集めてプロフィールを自動生成し、そのプロフィールからスキルを数値化、転職予測時期を割り出し、企業がその情報に基づいてスカウトを送るサービスです。

そのため、リクナビNEXT、マイナビ転職、ビズリーチといった転職サイトとは異なり、一般的な履歴書の情報もほぼなく、明確な転職意欲を持って登録しているわけではありません。潜在層アプローチというか、十数年前にヘッドハンターがやっていたことを、人事がやりやすくするためのサービスと、私は理解しています。


◼️ベストなスカウトメールの日時

さて、そろそろ本題に移ります。

なぜベストなスカウトメールの送信タイミングは月曜、金曜の13時〜17時ですと結論づけるのが難しいかと思ったというと、いくつか理由があります。

それは、

・メールを見る時間と返信する時間は一致しない
・曜日、時間帯ごとに大きな差があるわけではない
・ブランド力、送信数によっては有用である

ためです。

誰もが憧れる企業(Google、メルカリとか?)や、今応募しないと埋まってしまうような希少枠採用(海外で英語力不問とか)だと即レスの可能性はありますが、それでも時間がかかると思えるのは当然です。


◼️最近のスカウトメールの傾向

また、最近のスカウトメールの傾向としては、

・フルカスタマイズ(ある程度のテンプレと個別メッセージ)
・長文(想いをぶつけようとするとどうしても長くなる)

のため、良くも悪くもじっくり読まないと、返信ができないプロセスになっています。「あなたに興味持ちました。カジュアルに会いましょう」くらいじゃ絶対に返信されません。

企業側としても、自社のビジョンやバリューに共感している人にきて欲しいということを考えても、

・よほどのブランド力のある企業か
・目を引くような好条件(給与、希少ポジション、業務内容 etc)
・転職活動真っ盛り

という条件が揃わなければ、忙しいエンジニアは即レスしないでしょう。

そして、エンジニアに限らず、いきなり企業からスカウトメールがきたら、必ず検索して、どんな会社かだけではなく、どんな技術を使っていて、どんな人がいるのか、どんな経営状況なのかを色々調べるでしょうし、「メール見る→返信する」という流れは、早くて1日、人によっては3-4日くらいかかるのが普通と考えられます。

今回LAPRASからのデータを見れば、既読率の最大値は82.8%、最小値は78.0%と差が4.8%しかないので、あまり気にしなくていいと思います。


◼️既読率や返信率気にするよりすべきこと

ただ、このデータは非常に重要なことを教えてくれます。

多くのエンジニアが、
スカウトメールに返信するのは月曜日、金曜日、
そして、その時間は13:00-17:00
ということです。

つまり、この時間帯は、エンジニアが普段の業務を一旦手を止め、企業からのスカウトメールに向き合っている可能性が高い時間です。ですから、この時間帯が効率的な返信時間と言えるのです。

日程を調整するのが人事であれ、スカウトメールを送ったエンジニアであれ、スカウトだけやってる人はいないでしょうし、その他にも仕事があるはずです。返信される時間帯が見えているのであれば、その時間を「スカウト即レスタイム」として予定を窮屈に入れず、候補者に真摯に向き合うための時間として確保しておくのがベストです。

鉄は熱いうちに打て」ではないですが、返信がきてから即レスすることで、日程調整の確定率が圧倒的に高まります。1日放置するだけでも率は下がり、候補者からの心象は悪くなります。早く調整を進めれば、当然ながら内定のスピードも早くなるため、メリットは計り知れません。

返信があったら、即レスするのが一番です。


そういえば、過去にこんな記事も書いてました。


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