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冷静になった姉、婚活をやめた


29歳の姉が婚活を始めるという話。
まさか、同じ親のもとに育ったよな?なら結婚願望なんてないしそもそも恋愛とも縁がないですよな、と勝手に姉をそんな人だと私は思い込んでいた。
結論を言うと、姉は冷静に考えて婚活を辞めた。婚活が性に合わなかったのと生活面から、今は1人の生活が何より楽で大切と考え直した。結婚生活のほうが優先度が低かったし、やはり結婚をするより離婚するほうが遥かに難しくて、自分の両親の様子を見て、やるなら慎重に行動しなければ悲惨なことになると思ったらしい。

両親は私が幼い頃から不仲で、父はたまに子供の前で暴力を振るい、母はいつでも父に怒り口調。10年近く前から別居している。育児や家事をほとんど母任せにして怒ると怒鳴り暴力を振るう父に比べたら、私が母に肩を持つようになるのは仕方がない。かと言って母も、父と暮らしていた頃はいつも深いため息をついてばかりで、何も理解できていなかったその頃の私は自分の存在は迷惑なんだと、母に直接尋ねることもできないまま機嫌を損ねないようにと顔色を伺っていた。

機能不全家族。今から思えば、ネグレクト・心理的虐待があったと言えなくない。
なぜ結婚なんてしたのか、実際に結婚をして幸せになったのか。なぜ離婚をしないのか。なぜ離婚の話もまともにできない相手と結婚できたのか。まったく私には解らない。結婚をして子供がほしい夢があったはいいけれど、子供のことはどこまで考えましたか??

両親の話はここまで。
そんな環境に同じく育った姉が、まさか結婚を視野に入れますか。しかも姉は私より人間不信気味。6年前に新卒で働き出すも、残業やら何やらでうつ病となった。潔癖症で家族との生活が噛み合わず、拒食気味で薬やサプリメントに頼るなどといった、さすがにそれは良くないだろうという状況になった。その姉が結婚生活を夢みるとは。寂しいからこそ誰か特別な人を求めるという話はよく聞くけれど、そんな状態は危うい。

とはいえその姉は勤め始めて3年後に会社を辞めて、自分のやりたいことをやろうと学び直し、以前の会社よりずっと理想的な場所で再び働きだした。その間、本人のなかではかなり前向きな考え方ができるようになったらしく、だからこそ結婚も視野にかすめたのかもしれない。29という一般的にみんな焦りだす年齢だというのもあるかもしれない。
でも何だろう。私にはこれをnoteに書いてしまうように、結婚というものをすんなり受け入れられない抵抗がある。

結婚するは人の勝手。姉のそれも本来は自由。いいんだよ、大人だし、人の自由。でも、他者に迷惑をかけないでくれ。突き放したような言い方だけれど、決めるのは自分以外の誰でもない。あなたなんだ。子供ができるならなおさら、2人の間に突如現れる子供という第3者に悪影響がないようにしてくれ。どんな大人も親も1人の人間。思い通りにいかないこともありますでしょう。この国の制度や文化のおかげで難しいことがありますでしょう。
だからこそ、冷静になれた姉に成長も感じて私は嬉しい。

めでたしめでたし。

・・追記・・
結婚に反対はしないが、誰かと恋愛をしたいとか誰かと結婚をしたいという感情は、ちょっと理解しがたい。したくてできるものではないだろう。求めるようなものではなくて、人生に突如降ってくるものだと思う。年齢的に焦ったりすると言うがそれはなぜでしょう。独身は寂しいかな。それとも子供を産む経験をしたいのかな。それは確かに物理的に不可能になってしまうかもしれないけれど、自分の経験や血の繋がりのために焦るのはいかがなものかな。世には養子縁組や里親制度というものがあるもので。
結婚をしないという選択肢も、もちろんあっていい。

.....いつか考えが変わって、自分も焦ったりするのだろうか?

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