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訪問看護を賢く利用

先日、親のみとり意見交換会で洗面が思うように促せず、歯磨きをすることが出来ないと介護の悩みを共有して下さった方がいらっしゃいます。
そこで私は訪問看護や介護の方に頼ってもいいのですよとアドバイスしました。
このアドバイスになるほど!!というような新鮮な驚きだったようです。
皆さんは訪問看護師とどのように関わっておられますか?

医療保険、介護保険の訪問看護

( 訪問看護の利用時間 )
介護保険利用の場合
①20分未満、②30分未満、③30分以上60分未満、④60以上90分未満とありますが、20~30分だと体調確認と簡単な処置で終わってしまう事が多いと思います。
だいたい60分のサービスではないでしょうか。
回数は支給限度額内、必要性に応じて調整されます。

以下の情報収集のページで65歳以上でない方も介護保険を利用できる16特定疾病について書いています。

医療保険利用の場合
30分から90分の範囲で行われます。
回数は原則1~3回/週までです。
週4回以上可能な場合があります。
●厚生労働大臣が定める疾病等の場合
●在宅酸素、在宅人工呼吸器、中心静脈栄養など特別な管理が必要な時

医療保険の利用対象者は以下の通りです。

  1. 40歳以上65歳未満で、16特定疾病の対象ではない方

  2. 40歳以上65歳未満で、16特定疾病の対象者であっても要支援・要介護に該当しない方。

  3. 65歳以上で、要支援・要介護でない方、介護保険を利用しない方

  4. 要支援・要介護の認定を受けた方で、厚生労働大臣の定める疾病等、精神科訪問看護が必要な方、病状の悪化等により特別訪問看護指示期間にある方

  5. 終末期や退院直後など医師が週4日以上の訪問看護が必要と判断した場合に発行される特別訪問看護指示書が出た場合も、医療保険適用の対象

厚生労働大臣の定める疾病等
末期の悪性腫瘍
多発性硬化症
重症筋無力症
スモン
筋萎縮性側索硬化症脊髄小脳変性症
ハンチントン病
進行性筋ジストロフィー症
パーキンソン病関連疾患
(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類 がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))
多系統萎縮症
(線 条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群)
プリオン病
亜急性硬化性全脳炎
ライソゾーム病
副腎白質ジストロフィー
脊髄性筋萎縮症
球脊髄性筋萎縮症
慢性炎症性脱髄性多発神経炎
後天性免疫不全症候群
頸髄損傷
人工呼吸器を使用している状態

訪問看護のお仕事内容

以下に訪問看護サービスの大まかな内容を書いてみました。

・全身状態の観察:血圧、体温、脈拍、呼吸の状態や酸素飽和度
・食事摂取ケア:栄養状態や水分補給などの確認とアドバイス、必要時食事介助
・排泄ケア:浣腸や摘便
・清潔ケア:洗髪、入浴介助、清拭、陰部洗浄、口腔ケア
・療養環境の整備
・創部処置、褥創処置
・コミュニケーションの援助

(医師の指示において)
・医療的な処置と管理:カテーテル交換、点滴などの
・医療機器使用の看護:人工呼吸器、在宅酸素など
・医師や薬剤師と連携した服薬管理

 (医療機器の管理)
・在宅酸素、人工呼吸器、IVH管理(中心静脈栄養)、経管栄養(胃ろう・経鼻)などの 管理

 (ターミナルケア)
・痛みの緩和
・精神的なケア
・お看取り

などが訪問看護のサービスです。
事業所によっても微妙な差があると思いますので契約書などを確認してください。


訪問看護師への相談

清潔ケアは看護師も行います。看護師に相談されていますか?
受け持ち看護師制だと思いますので、看護師もご家族の様子も知りたいのです。正直な思いを伝えてみて下さい。
介護で疲れている、病状の進行が心配だ。こんな症状が出ているが大丈夫だろうか。介護の方法などどんな事でも良いのです。
在宅介護は一人で頑張る必要はなく、いろんな職種が関わっていますので色んなアドバイスをもらえます。
看護師や介護士などがサービスに入らないときはご家族が介護する事になりますので、体調確認の後、「こうしたら良いですよ」など立場上アドバイスをすると思うのですが、どうしてもその介護、ケアが出来ないのであれば看護師に相談してください。今回のケースは洗面を嫌がられて歯磨きが毎日できないという事でした。上手な誘導の仕方や工夫など看護師と一緒に考えたり、実践したら良いのです。


介護技術より心の介護が大切

在宅介護となるとご家族が担う役割が多くなります。
前回の親のみとり意見交換会で私が訪問看護師をしていた時の事を思い返していました。私はご家族が負担になるようなアドバイスや介護の方法をお伝えしていたのではないかなと。
家族に完璧な介護技術は求めるのは介護負担が大きくなってしまいます。せっかくそばに居らっしゃるのですから心の介護中心に行って頂きたいと思っています。
これはご家族しか出来ない事です。
何度も申しますが、技術的な事や困っている事は各サービス担当者に遠慮なく相談して下さいね。


今月も親のみとり意見交換会を行います。
様々な状況や環境の中、親の介護をされていると思います。介護の延長には看とりがあります。誰でも遅かれ早かれ訪れる事です。
どのような心構えでいればよいのか、何を準備すればいいのか
経験者や現在介護中の方々が集まって意見交換を行います。
解決策を出すのではなく、いろんな意見を自分の環境や状況に置き換えて考えていきます。一人で悩まずに私達、参加者の方々と色んな思いや体験を共有しませんか?
親の介護、看とり経験のある看護師3人でお待ちしています。

日時:2023年4月1日(土) 
14:00~16:00
ZOOMで行います

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