遺作
最近、私の日々がものすごくハイペースで淡々と進んでいくような気がしているのは、
写真を撮ることが減ったからだろうか。
自分の中で「作品」として写真を撮ることは、自分の生を「物体」として刻むということである。
こんな時勢になり、写真を撮ることは専ら減ってしまった。
小さいのが壊れて、持っているカメラも重いので、持ち歩かなくなった。
いまは友人と遊びに行くときに、記念写真程度に撮るだけである。
「作品」を投稿するインスタグラムのアカウントも、しばらく動いていない。
生がものすごいスピードで消費されていることに、ひどく焦っているのがわかる。
でも私にはそれを止めることはできない。
だから遺さなければ。
自分の生を形として遺すことが、生きている私にできることだから。
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