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「ベンチャー企業論」を自分ごととして受講する

こんにちは。Kiwi PR合同会社の植田聡子です。

今週から大学院の秋学期がスタートしました。また夕方から22時まで学びの日々です。夏休みボケを克服して、リズムを取り戻します。

昨夜は「ベンチャー企業論」第1回。下川先生です。

アントレプレナーとしての嗅覚

COVID-19、パンデミックを経て、既存のビジネスが崩壊しています。当たり前と思っていたことが一瞬で変わってしまったこの1年半。
ビジネスパーソン、アントレプレナーとして、いかに嗅覚を養っていくか。

平成元年の時価総額ベスト10

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そして令和元年のランキングの変容はこうなってます。

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日本企業はグローバルでの存在感を失い、一方アメリカの企業は30年前ランク外だった企業が成長を続けています。

時価総額も平成元年のベスト10全てを合わせた額は現在1社でまかなえるほど、全体の規模も大きくなっています。

次の元号の頃に新たなGAFAのような企業が生まれているのか。今後、中国、インド、インドネシアやイスラエルなども台頭してくるかもしれません。

不確実な未来をどう事業機会として捉えるのか

過去を見るのではなく、game changeが起きている今を捉えるためにすべきこと。

過去の偉人の研究をしても実りある成果は得られていない
起業家的志向性を一般化することは難しい
資質面の特徴も、誰もが真似できるわけでもない

過去の偉人を学ぶことに意味がないわけではないとしても、環境も時代も属人的要因も違うのだから、それが原理原則にはならない。しかも偉人たちのストーリーって、書籍として番組としてのストーリーを持たせた「後付け」の話ですから、「今、何を見て、何をするのか」の答えは有していません。

要はアカデミックに「成功するための確立された理論」は存在しないのだと、改めて知りました。

ベンチャーの定義

ベンチャーとは起業だけでなく、既存の大企業が新たな取り組みに挑戦することも含めた広義で捉えています。

Seed,Early(つくる)→Middle(売る)→Later(大きくする)→IPO(上場)

1994年にTimmonsが提唱した起業プロセス

1 「起業家」・・・起業家自身もしくはトップマネジメントチーム
2 「経営資源」・・・ヒト・モノ・カネ・情報
3 「事業機会の認識」・・・投資に対するリターンを得る可能性のある機会

この中でも特に「事業機会」をいかに認識するかが重要とのこと。では新しい事業機会ってどうやって認識するの?

事業機会は自分で発見するもの?
事業機会は作り出すもの?

前者はいわゆるMBA的発想。フレームワークで調査・分析・評価しながら見つけていくロジカルなアプローチ。
後者はエモーショナルな発想。ビジョンを深掘り、ストーリー、感情に訴求、マインドフルネスな内省、類推から作っていく。

どちらかが正解というわけでもなく、また人によって得手不得手もあるのだから、両方のアプローチを意識して使い分けしていくことが求められるということだそうです。ふむふむ。

なんで起業しないの?

起業関心層が起業しない理由として挙げているもので大きいものはこちら。

自己資金不足
「失敗時のリスクの大きさ」
アイデアが浮かばない(=事業機会を認識できない)」

資金不足は「ベンチャー金融論」で学ぶそうで、今回は「リスク」の定義を改めて学びました。

<フランク・ナイト(1885-1972)の不確実性>
不確実性には3つがある。

第1の不確実性:結果はわからないが、事象が生じる確率の分布は既知。数学的に発生確率が計算可能。例えば10回のうち3回は失敗とわかっている。先験的確率。
第2の不確実性:結果もわからないし、事象が生じる確率の分布も未知。何回やって何回失敗するかもわからない。試行を繰り返しデータを蓄積し、発生確率の推定精度を高めることは可能。統計的確率。
第3の不確実性
:測定不可能な不確実性=真の不確実性

第1、第2の不確実性は測定可能なもの、数量化できるもの、これがリスク
第3の不確実性は測定不能、数量化できないもの。これが真の不確実性

だからリスクがあるけれど数量化できるのだから、すなわちリスクがあることが起業できない要因にはならないのではないか、というのが趣旨ではないかと理解しました。予測できる方法があるのなら、その対策をやればいい、というのがロジカルな考え方ということですよね?

今後、Best Practiceとして、サイエンス的、アート的アプローチでベンチャー企業のマネジメント手法や戦略、ファイナンスなどを学んでいきます。

私自身はベンチャーというより、スモールビジネスの域を出ていないひよっこアントレプレナーですが、「自分だったらどうする?」と自問できる講義になりそうだなと、楽しみにしています!


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