広報担当が果たす役割は見えにくいもの
こんにちは。Kiwi PR合同会社の植田聡子です。
外部委託で広報業務を委託する場合、具体的にはどんな業務を想像しますか?
既存メディアとのリレーション継続
新規メディア開拓、獲得
プレスリリースの提案、作成、配信、それに基づく連絡、調整
メディアキャラバン
イベントの企画、運営
危機管理対応
インターナルコミュニケーション
採用広報
幅広い業務を思い浮かべますね。我ながら挙げていてクラクラします。
これを受ける上で一番大切なことが、実は行間に隠れています。
何だと思いますか?
クライアントの業務内容、価値観、ルールを理解し、内部人材としてふるまう
これが実は一番時間を要します。
業務内容をすばやく理解し、価値観を共有して、彼らと同じように受け答えする。またクライアントによって、連絡ツールや頻度が全く異なります。クラウドやチャットも全部異なるわけです。それを理解し、使いこなす。
クライアント特有の言葉遣いやイメージ戦略、ストライクゾーンなどを理解するのに一定の時間を要するわけです。
外部委託するときにはつい「成果」ばかりに目が向きがち。でも、委託するということは本来その業務の専門家を「雇用する」コストより割安になるはずなのです。
雇用保険も負担せず、必要なときに必要なだけ委託することができる。本来固定費であるはずの人件費を変動費にすることができるのが特徴です。
そして、もう一つ大切なこと。
メディアにとって、その組織の広報担当として窓口が一本化されること
記者、ディレクターはとにかく多忙です。連絡調整に手間をとられることは本意ではありません。またメディアの意向を汲み取って動いてくれる広報担当がいることは彼らメディア側の省力化につながります。
広報担当がいない組織だと、メディアの意向に時に鈍感な担当者との調整になります。これは結構な負担です。連絡がつかない、返事が来ない、リマインドもない。
そのような組織とメディアとではリレーションがなかなか構築されません。
「あの広報担当に連絡すれば何とかしてくれる」
ふとした時に連絡してくれるメディアの方々。例えば急に「こんな取材対象探してるんだけど、いない?」みたいな連絡があります。その時、広報担当は喜んで対応します。誰を紹介しようか、メディアにとっても取材対象にとっても、双方役に立てるようなリレーションを目指してます。
「こんな人知らない?」という質問には全力で対応します。貸し借りではないですね。とにかくメディアにとって役に立つと思われたい。
人と人を繋ぐのが広報の果たす役割
ですから、メディアの立場ではなく、自分たちばかりの都合「アレ載せてくれ」「アレは載せないでくれ」が多すぎると、どうしてもご紹介しにくくなります。
一方で、メディアもステレオタイプのストーリーを勝手に作って、答えありきで取材するというのは勉強不足。丁寧な取材、人と人との関係性なのですから、その信頼関係の構築は広報にとって最も重要な役割です。
記者が異動する度に細やかに連絡をとっていく。外部委託が途切れ途切れで関係構築が常に放置されている場合は要注意。たまにしか外部委託しない、広報業務が細切れになってしまうと、その辺りが手薄になってしまうのが残念ですね。
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