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つらい職場だとしても、そこにいるのは自分の選択

こんにちは。KiwiPR合同会社の植田聡子です。

都庁を退職してから1年1か月ほど経ちました。今は都政もオリパラも離れた立場で見つめていますが、都庁の職員たちの疲弊が限界とのこと。

疲労困憊な都庁職員

この動画は元幹部の方のYouTubeです。都庁の職員は皆知っていると思いますが、かなり赤裸々で、現実味のある内容です。

都庁の職員は通常業務以外にコロナ対策とオリパラの動員が発生しています。

■コロナ対策
✔️保健所、ホテル(軽症者対応)
✔️夜の見回り、若者アンケート
✔️飲食店チェック、大規模接種会場対応

■オリパラ大量動員
✔️各局に人数割り当て
✔️都市オペレーションセンター(24時間勤務)

これに加え、知事がらみの会議、記者会見もこれまでにない頻繁さです。

重要な仕事もあるでしょうが、「若者アンケート」なんて本当になんの意味があったのか・・・目的、効果、費用、タイミング、場当たりすぎてお気の毒です。

出先の職員はここまで酷い状況ではないとはいえ、西新宿の職員の疲弊、振り回され方は尋常ではない様子。

今は都議選に入り、議員対応がほぼないというのが唯一の救いです。これで都議選が終われば、コロナ対策とオリパラと都議の対応、想像するだけで膨大な業務量です。

こうなることはおおよそ予想できていた

私は昨年、東京2020大会が延期となった時点で、ある程度想定した上で思い切って退職という選択をしました。もちろん無責任だとか、投げ出したという思いがないわけではないです。

でも、都庁の職員でいる限り、上司の指示には従わなければならないことは理解していました。その指示に従いたくないと思ったら、もう退職するしかないな、と。

人生は一度きり。今の都庁にいることは自分にとってはどうしても意味が見出せなかった。

「都知事が悪い」とよく言いますが、果たしてそうなのでしょうか。

都知事の顔色を伺って、無意味な指示をしている幹部職員。
国の官僚も同じ構図ですが、この構図そのものが一番あり得ないと思いました。

都民が選んだ首長のいうことが間違っていると気づきながら、戦っては左遷され、降格人事となった幹部の方もいらっしゃいます。そして、戦わず、知事の指示どおりに動く方々が下を追い詰める。恐らく幹部ご本人たちも追い詰められているのかもしれません。

心理的安全性がない職場になっていることは、離れてみると恐怖でしかありません。

職業の選択は自由です

それまでは働きがいがあったから、20年以上続けられたと思います。この数年で本当に都庁は変わってしまいました。

東京は都庁だけが働き口ではありません。本当にたくさんの仕事があります。

「その職場にいる」「その職場から離れる」いずれの選択も、自分次第なのです。

戦時中ではあるまいし、都庁に忠誠を誓って、自分や家族を犠牲にしてまで働く価値について、もっと真剣に考えてほしいと思います。そして、「それでもそこで働く」と決めたなら、一生懸命頑張ればいい。本当はもっと働きやすい職場にしないと、今の若い優秀な学生なら選ばないかもしれませんが。

でも、納得いかず違う道を選びたいならそれもアリだと、少し視野を広げてほしいのです。つぶされる必要なんて全くないのです。

このnoteでも何度か触れましたが、「プロティアン・キャリア」とは、環境の変化に応じて自分自身も変化させていく、柔軟なキャリア形成のことで、アメリカの心理学者ダグラス・ホールによって提唱されたキャリア理論です。

組織内でのステップアップに重きを置いた従来のキャリアにかわり、地位や給与ではなく、自己成長や気づきといった心理的成功を目指すもの。ダグラス・ホール先生は二つのコンピテンシー(高業績者に共通してみられる行動特性)を打ち出しています。

それは、「アイデンティティ」と「アダプタビリティ(適応能力)」です。

ただ環境に左右されて流されるのではなく、自分のキャリアを主体的に変形させる。これまで、組織の中での地位や給与といった客観的で定量的な指標が到達すべき目標だったのに対し、個人の中で感じられる仕事の充実感を成功指標と捉え、「自分は何をしたいのか」「社会に対し何ができるのか」という自己への意味づけが重要としています。

あなたは一度きりの人生で「何をしたいのか」「社会に対し何ができるのか」「せっかく持っている経験や能力を誰のために役立てているのか」

ちゃんと向き合わず、無為に時間が経過していくことほどもったいないことはないと思うのです。いくら老後が安定しているといったところで、過ぎた時間をお金で買うことはできないのですから。





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