人間の順応力
4月23日から今日までスペインに一人旅行でやってきて、ほとんど何言ってるかわからないスペイン語やカタルーニャ語の中で生活してきて思ったことがあります。今回はそれについて、僕が10日で感じたことを踏まえて書いてみようと思います。
まず、ざっくりと今回の旅の概要を言うと、最初の5日間はバルセロナを一人で観光していました。勿論のごとく、サクラダ・ファミリアやその他のガウディの建築を見にも行きましたし、バルセロナから1時間半ほどのところにあるモンセラートという山にも行きました。
そして、後の5日間は父親の友人がいるレリだというバロセロナから1時間ほどの街に行き、5日間泊まらせていただきました。泊めてくださった方はスペインでワイナリーをやっているスペイン人の方(スペイン語、カタルーニャ語、英語が喋れる)で、ワイン畑やワインが貯蔵・販売されているお城に連れて行ってくれたり、ワインのテイスティングをさせていただきました。
旅行全体を簡単にいうと、バルセロナに日本の知り合いは誰もいなかったので、バルセロナでもレリダでも全て英語もしくはジェスチャーという状況で、(旅人や海外に住んでいる方からしたら当然かもしれませんが)非日常的な一人旅行をしてきたという感じです。
その中で、僕がすごく感じたのがそれは、「環境が人を決める」ということです。もう少し細かく言うと、「人間という生き物は環境に合わせて勝手に適応(成長)してくれる」ということです。
先にも書いたように、この旅行では日本語を喋れる機会がほとんどなく、基本的には学校で習ってきた教科書の英語だけでコミュニケーションをとっていくという感じでした。正直、僕は海外にほとんど行ったことがなく、英語だけでコミュニケーションを取らなければならないという状況に陥ったことがないので(今まではどこかに日本語という逃げ道がありました)、すごく不安でした。
英語が通じる人ならいいのですが、バルセロナ市内の店員さんやレリダで出会った方々は英語が喋れないことも多く(僕も英語がそんなに喋れるわけではありませんが...)、言語という表現のツールが使えないということも往往にしてありました。
ですが、結果的にはこんな状況でもなんとかなりました。最終的には泊めていただいた方とは普通に英語で笑いながら喋れるようになりましたし、英語もあまり喋れない方ともちょっとした意思疎通くらいなら普通にできることがわかりました。
日本で何年間も習ったけど全く会話できるようにならなかった英語も、英語を喋らねければならいない状況では5日間でだいぶ言いたいことが出てくるようになりましたし、ずっと一緒にいることで単語の使い方や言い回しの癖がわかってくるので、わからない単語があってもだいぶニュアンスは掴めるようになりました。
知らない人と話すのは得意ではないのですし、ましたや日本語・英語以外で話さないといけないなんて今まで経験したことないような環境で下が、そんな状況に一度なってしまえば、あとは自分のDNAに刷り込まれている順応性がどうにかしてくれました。
環境が変化したら、それに対して自分の体が環境に合わせる。
生きてきた中で初めて自分の中にある生き物の順応性を感じることができましたし、その力がとてつもなく、変化するためには一番手っ取り早い方法であることがわかりました。必要こそが学習の根本にあり、私たちが何かを学習するときに最初にしなければならないことは「準備」することではなく、「必要」を作ることだということがわかりました。
成長するには、成長しなければならない環境に身を置くことが大切ということをよく目にしましたが、本当にそれが間違いないことを痛感させられた10日間でした。
環境が人を決めます。必要を作り、その環境に飛び込んでしまうのが一番手っ取り早いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
1997年の日本生まれ。