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休職という選択。

社会人にとって、休職という選択に踏み切るにはかなりの勇気がいる。

職場に穴を開けるという罪悪感。
自分だけ休んでていいのかという罪悪感。
一度休んでしまったら、仕事に戻れるのかという不安。
社会から取り残される恐怖感。

私は助産師として3年目が終わろうという時期に、休職をした。
今思えば、身体は休みを切実に求めていただろうに、その決断が出来るまでに大層時間がかかった。真剣に辛いと感じ始めてから、数ヶ月の単位である。

ある日、私は『とにかく体調が悪い』『辛い』と師長に打ち明けた。
ところがありえないことに、親身になるどころか突き放された。
『あんた今なんの症状があるわけ?』
『泣いてるけど、どうしたいわけ?』
『メンタルにかかりたいとか、休職したいとか言ってるけど、そんな簡単じゃないから。』
『そんな状況で働けないでしょ、しばらく来なくていいから。』
『だからさ、何が辛いわけ?』

意を決して相談したのに、その度にこんな言葉を浴びせられた。繰り返しである。
今思えば、心が壊れて当然である。でも当時は自己肯定感が下がる一方で、泣きながら吐きながら頑張ることが必要だと思った。

師長以外にも職場の上司や、プリセプター、保健師、人事課、友人、家族、様々な人に相談して、精神科受診に辿り着き、休職という選択をした。



休職中の過ごし方についてはまた触れたいと思っている。
私は数ヶ月の休職を経て、同じ病院の違う部署に復職し今は元気に働いている。

私は本当にあの時休職してよかったと思っている。

もし看護職で
仕事が辛くて、辞めたいと思っている人、
メンタルの不調や身体的な不調が出現している人、
症状があるのに休職は必要ないと思っている、思い込んでいる人、
休職をする勇気が出ない人、、、、
一時の気持ちで退職や転職を選択しようとしている方も。

そんな方々がいらっしゃったら
休職は自分の心と身体にとっていい効果をもたらすに違いないと思う。周りからの目、どう思われるか、それ以上に自分がだしているSOSに応えてあげて欲しい。自分でしか気づけない部分なので。

退職、転職などの重要な選択は、落ち着いてからする方がいいと思う。その選択を後悔したら勿体無い。
休職して自分を見つめ直してそれでも退職したいと思うならその時に決断しても決して遅くないのではないだろうか。

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