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『GetsuFumaDen: Undying Moon』初心者のための解説・攻略

皆さんは2月10日にニンテンドースイッチで発売された『GetsuFumaDen: Undying Moon』というゲームをご存知だろうか。ジャンルとしては2Dアクションで、なんと1987年にファミコン用ソフトとして発売された『月風魔伝』の続編という位置付け。正直なことを言ってしまうと『月風魔伝』はそれほどの大ヒット作にはならなかったので、その続編と言われても「ふーん」という感覚で受け止められても仕方がないとは思う。しかし、本当に気まぐれで2727円を払ってDL版を購入したところ、大変自分好み。「これは面白い!」と人に勧めようとは思ったものの、本作はローグライトアクションというマニアックなシステムを採用していることに加えて、ゲーム内のラベル(用語)が独特だったため、最初の数時間は「自分は何を目指せばいいのか」がわからず迷走してしまった。しかし、ゲーム…アクションゲームとしての手触りは非常に面白い。

そこで僕は思い立ったのです。このゲームを買った人のうち「何だこれ? わけわからないぞ」と放り出す人を一人でも減らすための攻略や解説をWebサイト上に残すべきだと。

意識的に難易度を高くしていくのがコツ

『モンスターハンター』や『ディアブロ』などのハクスラ系アクションを遊んだ人ならばわかるだろうが、このゲームにも同様に「難易度」を自分で選べる。EASYに相当する難易度「修練者」(レベル0)も選べるが、難易度に応じてアイテムのドロップ率が低くなるため、最初から選べる「凡人」難易度(レベル1)を選ぶのがお勧めだ。ゲーム進行度に応じて難易度「強者」(レベル2)、「熟練者」(レベル3)など、選べる限り強い敵が出現する難易度に変更していくといい。

難易度「強者」は、レベル2相当。仏像の手に2つの炎が宿っている

当面の武具は「無銘の鈍刀」を愛用しよう

このゲームは「ローグライト」つまりアーケードゲーム的に、何度も同じステージを繰り返して遊ぶタイプのシステムだ。ステージ構成は分岐もあるが、4ステージ+中ボス戦+乱入(特定条件を満たした時のみ)という数は一定。

各マップは隅々まで巡回して全部の敵を倒し、アイテムを手に入れてからボス戦へ進んだ方が効率がいいので、1ステージにつき40分くらいかかるステージもある。ニンテンドースイッチなら好きな場所でスリープを掛けられるので、1プレイの時間をそれなりに要するこのゲームには相性がいい。

中が水色の鳥居は、前に立ってRトリガーを押すと、別の鳥居へとワープできる。未踏破のエリアがあれば、積極的に巡回すべき

ゲーム開始時には2つ(進行に応じて増える)の武器がスタート地点に配置され、これを手にして敵がいるステージへと立ち向かうという流れ。そしてステージ中ではいくつもの武具が出現し、持ち替えることも可能ではあるが、種類が多すぎるがゆえに「どの武器が出現するかわからない」という悩みも抱えている。

しかし使用可能な武具がいくら種類が増えようと、スタート地点横に置かれている武具は必ず「無銘の鈍刀」。つまり、このゲームのシステムに慣れ、余裕が出てくるまではこの武具を愛用していくことをお勧めする。

スタート地点には必ず「無銘の鈍刀」。刃こぼれしているように見えるが、鍛えれば相当強くなる

武具の「強さ」とは何なのか?

武具の種類は、全部で7カテゴリー×各5種以上にも及ぶ。それぞれの武具には武具固有の技能(スキル)があり、「無銘の鈍刀」にも9種類のスキルがある。武具は初期状態ではほとんど能力を発揮できないが、このスキルを開放していくことによって、武具に秘められた「強さ」を開放していける。

そして一度開放したスキルは主人公が死んでスタート地点に戻されても初期化されないため、当面の目標は武具ごとの技能を開放するためのアイテムを戦闘によって入手することになる。

「無銘の鈍刀」のスキル9個をすべて開放したところ。赤い「レ」点が付いている武具が、現在装備中の武具という意味

死んでも引き継がれる能力は他にもある

主人公が死んでも、次のプレイへ引き継がれる要素は武具のスキル以外にもある。それは「鍛錬」と「秘伝」という2つの項目だ。この2項目を強化できるのはスタート地点のほか、ボスを倒したあと「先へ進むか、所有しているアイテムを持ったままスタート地点へ戻るか」を選択する画面でも可能。

「鍛錬」で強化するものは、主に主人公の初期体力を増加することだ。最高(5段階)でもHPはの初期値は+50%までしか増えないが、ないよりはマシ。緑色の勾玉で強化できるので、ステージ上で見かけたら回収を忘れないように。

もう一つ「秘伝」は、主人公が保有可能なHP回復薬(HPの半分を回復してくれる)の所有数を増やせるというもの。初期値では2個しか持てないが、最高(5段階)まで上げると+5個、合計7個のHP回復薬を持てるようになるので、この数を最大数まで上げることが最優先項目となる。こちらは黄色い勾玉を強化に使う。

緑色の勾玉を使ってパラメーターを強化。これは主人公がミスして死亡しても失われない

後は何も引き継がれないアーケードゲーム的感覚

主人公が死亡したり、全員のボスを倒してスタート地点へ戻ってきたとしても、今まで説明した以外のパラメーターは何も引き継がれず、初期化される。これが「ローグライト」要素であり、このゲームの難易度を大きく引き上げている要因だ。

ゲームが始まったら何をすればいいのか。それは「できるだけダメージを受けずに敵を倒す」これだけだ。主人公のHP回復手段は回復薬を飲むしかない。しかし回復薬は1ステージにつき1個しか入手できない。回復薬を使ってもHPは半分しか回復しない…となると、乱暴な雑プレイは死に直結する。

1プレイごとにリセットはされるものの、主人公のパワーアップ手段は2つある。一つはゲーム中で入手した紫色の魂を使ってスキルを「活性化」したり、段位を上げるというもの。もう一つは主に宝箱(大)に入っている水色の魂を使って、画面下に表示されている「主武器強化」「副武器強化」「生命力増強」「回復薬+1」を使うというもの。

この4つは、水色の魂を取るたびに左から右へと1つずつゲージの点灯位置が変わり、Rスティックを押し込んだ段階で点灯していたゲージの内容が強化されるというもの。昔ながらのゲーマーにわかりやすく言うならば、水色の魂はパワーアップカプセルで、『グラディウス』式のパワーアップを採用している。

「生命力増強」が点灯している状態でRトリガーを押し込むと、HPの上限が増加する

初心者のうちは、とにかく水色の魂を入手したらすべて「生命力増強」を選ぶといい。生命力増強ではグイグイとHPの上限が増えていき、初期値1,000から最終的には7,000くらいまで増やすことができる。さきほどHP回復薬は「HPゲージの半分」を回復すると説明したが、初期状態では500しか回復できなかったのに、最大HPが7,000くらいまで増えると、1個の回復薬で3,500まで回復できると考えれば、その効果は絶大だ。

一応、難易度「強者」くらいにまでなるとちょっとした判断ミスで4桁のダメージを受けることもあり、1ステージ中でHP回復薬を2~3個使いたくなる場面もでてくる。その時は「回復薬+1」を選んで回復薬の所持数を増やしても構わない。アーケードゲーム的なので、その都度のプレイ状況に応じて選ぶもの変えるのが理想的だ。

ボスを倒したあとの宝箱(大)には、水色の人魂が4つ入っている。生命力増強にするか、回復薬+1を選ぶかは戦略の分かれ目となる

武具の強化(活性化)も忘れずに

引き継がれない要素は、もう一つある。それは武具の強化(活性化)だ。

ステージ内の各所には、紫色の炎をまとった骸骨が座っている(マップ上にも紫色の炎として表示されている)。これに触れると、画面右下にあるアイコン横の数字も増える。これが現在所有している活性化素材の数だ。

ステージ各所に鎮座している、紫色の炎をまとった骸骨。これに触れると武具を「活性化」するための素材が手に入る

活性化素材の使いみちは、大きく分けて2つ。あらかじめ「武具鍛造と技能開放」で開放した武具ごとの技能は、活性化素材1つにつき1つずつ技能をアクティブにできる。初期武器「無銘の鈍刀」の場合はほとんどが攻撃力アップの技能だが、そのぶん活性化素材9個でかなり攻撃力が上がる。

一方で「鬼哭刀」のように高性能な武具になると、攻撃力の上がり方はそれほどでもないが、代わりに敵を凍結させて動きを止めたり、猛毒状態にして連続ダメージを与えるといった追加ダメージ系の技能が用意されている。

紫色の煙が表示されている技能は、活性化素材1つで開放できる。あらかじめ「武器鍛造と技能開放」画面で開放したものに限られることに注意したい

活性化素材のもう一つの使い方としては、武器の「段位」を上げるために用いる。入手した武具は段位「1」を基準に、高い段位ほど攻撃力が高いという傾向がある。高レベルの難易度で遊ぶほど初期段位が高い武器がドロップするが、ゲーム中「活性化」メニューでは活性化素材を使って段位を強引に上げられる。

ただし必要となる活性化素材は二次曲線的に消費数が増えていくため、段位を上げる活性化は2~3段階で留めておくといい。ゲームの後半でより強い武具を見つけた場合に、その武具の技能を開放するための活性化素材を残しておいたほうがいいからだ。

ステージ中に入手できる武具を「解体」

武具は主武器と副武器それぞれ2種類ずつしか装備できない。3種類目の武具を装備すると、現在装備中の武具を捨てなくてはならい。ただ、捨てた武具や、拾わなかった武具は「解体」するといい。

武具を解体すると、新規武具を開発するためのアイテム(武具種ごとに独立している)と、段位に応じて活性化素材が手に入る。すべての武具を開発するというのもこのゲームの目的の一つなので、開発アイテムを集めておくとあとあと役に立つ。

武具に触れ、主人公の上に武具詳細画面が出ている間にRトリガー長押し。すると、新規武具を開発するために必要なアイテム+活性化素材が手に入る

敵を倒したり宝箱を開けると、まれに「~の図面」というアイテムが出現する。これを入手すると、新しい武具を開発できるようになるので、必ず持ち帰りたいアイテムだ。図面は「現在未開発の武具の図面」しかドロップしないため、図面アイテム入手=新たな武具の開発ができる。入手時に対した演出はないものの、超レアアイテムというわけ。

アイコンを見ればわかるように、この図面は新型の傘武具を開発するための図面

最後に

このゲームは非常に完成度が高いアクションゲームなので、システムのわかりづらさで敬遠しているのはもったいない。この記事を読んで、このゲームを「楽しい」と思えるレベルまでやり込んで頂ければ幸いだ。


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