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【歌詩】チュー毒

チュー毒

僕は毒吐く 僕は毒吐く
口から吹かす 仕方泣く泣く
昨日シクシク コロリと狂う
僕抱く虚無 明日も毒吐く

僕は毒吐く あたまの深く
ドラマのフィルム が再放送
早まる9月 誤る愚物
君は毒づく 告げる決別

 あー自分が嫌になるよ
 僕ら人である前にドーブツだもんね

君は毒飲む 君は毒飲む
毒飲み下す 許してくれる
夜の高速 胸はバクバク
電燈繋ぐ そんな交流

ぽつり呟く 君の独白
夢の告白 そう思う僕
そんなもん無く 付け上がるバグ
付け上がるバグ そう思う僕

 あー自分が嫌になるよ
 欲しかったのはこんな悦びじゃないの

町をてくてく
空は寒々
君の親切
空は寒々

大丈夫もう
大丈夫もう
ぽつり呟く
僕の独白

  走るのを止めないでよ
  その目を好きになったの
  僕なんか忘れてくれよ
  さよなら、愛しい人よ
  せめてさ 君の最期に
  流れるエンドロールの
  どこかに僕の名前が
  書かれていたらいいな

僕は毒吐く 君は毒飲む
いまにも揺らぐ 二人は謳う
脆く崩れる 知っているはず
2から1引く 知っているはず

僕は毒吐く 君は毒飲む
僕も毒飲む 君も毒吐く
星が点滅 消える約束
言い足りないよ君へのサンキュー

  走るのを止めないから
  ありがとう 嘘でもいいよ
  僕なんか忘れてくれよ
  さよなら、愛しい人よ
  (さよなら、)愛しい人よ
  (さよなら、)愛しい人よ
  ガラス玉みたいなその目を
  僕の息で曇らせないで





この歌詩について

ある時「僕は毒吐く」という言葉が急に頭に浮かんだ。その語感の良さを気に入ったので

「五文字目と七文字目をウ段orンに揃える」

という制約のもと、言葉を付け足して遊んでいた。そうして生まれたのがこの歌詩。

なので後付けでしかないが、この歌詩は「共依存」から抜け出した二人について書いているのかな。あまりにも強すぎる愛の言葉を「毒」と表現しているのだと思う。多分。

その時に勢いで書いたものを後々読み返してみると、自分が思ってもいなかった作品になっていることがあって、その作業がこの歌詩を書く上での楽しみだったりする。






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