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推さない、駆けない、死んではない。
中年期における人間がおそらくよくやりがちな、人生というやつを道のりに例えることを自分に当てはめてみれば、これまた陳腐にも──思えば遠くに来たもんである。という、嘆息を吐きたくなるような感慨が浮かぶ。
急にそんなことを思いついたのは、世間の諸々の事情で、ジブリ作品が映画館でリバイバル上映されたのがきっかけだ。
その中には風の谷のナウシカと、もののけ姫と、千と千尋の神隠し。など。があった。
風の谷
タオチー拳法のすべて
よいか我が一番弟子、ウーウルーよ。
儂も、もう長くはない。
おぬしにこれより教えるのは、かつて最強とうたわれたタオチー拳法の正統なる後継者であることを証明する五つの奥義のそのうちの一つである。
その前に、タオチー拳法における奥義のなんたるかを教えねばならん。
長い話になるゆえ、寝てはならんぞ。
奥義のすべてを修めたのはタオチーの開祖ウェンから下ること六代めのイーヤンじゃ。ウェンの頃には奥儀はま
死して候え、おじいちゃん。
おじいちゃん、という愛着のこもった呼び名とはべつに私の祖父はうちの中でこの上なく死を切望されている人だった。
パパはマザコンで、つまりおばあちゃんを蔑ろにした罪で憎み。
ママは嫁いだ時点で狂人という存在を受け入れなくてはならなかった不幸と、その元凶であるおじいちゃんを憎んだ。
兄の竜正さんはおじいちゃんの血を引いてるパパとその阿呆に嫁いだママの子供として生まれたことから逃避するために、芸術に生き