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背中ニキビに悩んだ話 〜シルクにたどりついた理由〜

前回は、アンダーウェアブランドMUUGI(ムーギ)の立ち上げにあたり譲れなかった3つのコンセプトについてお話ししましたが、今回からは、その3つの要件がうまれた背景について書いていきたいと思います。

MUUGIの3つのコンセプトについてはこちら↓

まずは1つめ、「デイリーに使える、高機能な天然繊維シルク」についてです。

実はわたしがシルク生地にこだわるようになったきっかけは、背中ニキビ(吹き出物)なのです。
ですので、あくまで個人の体験談ですが、背中ニキビの話を本日は。

わたしが背中ニキビ(吹き出物)に悩み始めたのは、たぶん15年以上前のことです。もはや覚えていないくらい昔のこと。
背中ニキビって本当に治りにくい。
皮膚科に行ったり、背中エステなんかも行ったりしたなぁ。
こすらず洗いましょうとか、背中ニキビ用の石鹸を泡だてて乗せるだけにするとか。
乾燥による皮脂バランスの崩れが原因だから、保湿しましょうとか。逆にしっかり殺菌しましょうとか。
色々試したけれど、「これを使ったら背中がツルツルになりました!」という魔法みたいな方法はありませんでした。

そんな中、「化繊(もっというと超有名なあの冬用インナー)って背中ニキビができるらしいよ」とどこかから聞いたことをきっかけに、「なるほど、ニキビは化粧品的アプローチだけじゃなくて、服からのアプローチも大事なのか」と気づいたのです。
色々調べていくと、「化繊は肌への刺激になったり、皮膚が乾燥したりするので肌荒れしやすい」、「シルクは第2の肌、保湿性もあるし肌荒れしにくい」などということを知り、シルクのインナーを試してみようと思い立ったのでした。
特に私の場合は首下から背中の半分くらいまでの背中ニキビがターゲットだったので、背中のその部分を覆ってくれるものじゃないと意味がない。
ということで、下着(ブラやブラキャミ)の上に着られるタンクトップなどを中心に試し始めました。

シルクのインナーに変えてから、背中ニキビへの効果がすぐに現れるということはありませんでしたが、夏でも冬でも着られるさわやかさと着心地の良さを知り、他のインナーを手に取る機会がどんどん減っていきました。肌触りが他の繊維よりも抜群によいうえに、汗の吸い取りと乾きもよく、その結果肌が良い状態に保たれている時間が長くなるのです。また、洗濯の乾きが早いのも、平日洗濯できない会社員の私には嬉しいポイントでした。特にコットンに比べると放湿が優れているのは、汗乾きの意味でも洗濯の意味でも助かりました。冬はウールも着ましたがチクチクが気になることもあり、結局4シーズンシルクを着るのが習慣となり、数年かけてインナーの大部分がシルクに取って替わっていきました。

一方で、シルク自体はせっかくいいのに、肌の一番近いところに乗っているのは他の素材のブラやブラキャミ。それがもったいないなぁと感じていました。せっかくなら、肌全部にぴたりとシルクをまとわせたい。だったら、ブラあるいはブラキャミなどのかたちで、肌の一番近くに着られるアイテムがシルクであるのがベストだなと考えました。

また、シルクといっても色々な生地があることも体感しました。サテン、天竺、フライス、テレコ、etc. 思ったよりも薄くてぺらぺらだったり、シルクではあるんだろうけどザグザグしてて心地よくはないなぁと思うものもあったり。また、「お手入れは必ず手洗いで」というものも正直手洗いなどしていられないので洗濯機でソフト洗いしていましたが、ほつれたり黄変したり、なかなか扱いが大変だなぁと実感しました。最初はツヤッツヤだったシルクが、数回の洗濯後にショボショボになってしまうのはなかなか悲しい・・でもそれこそがシルクなんだなとも理解しました。

そんな体験がベースになり、わたしが作りたいアンダーウェアの条件のひとつは「上質で、かつデイリーに使えるシルク」になりました。

さて今現在、背中のニキビや吹き出物はほとんどなくなりました(うすーく跡が残っているかなというくらい)。
これがシルクのおかげかどうかはわかりません。もしかしたら、シルクを着ていなくても年齢的に吹き出物が消えていた可能性だってあります。
ですが、シルクを着ているときのほうが、そうじゃないときよりも肌が荒れていない気はするし、少なくともトラブルは起きていない。なにより肌触りがよくさわやかで気持ちいい。
そういうわけで、シルクを手放すことができなくなりました。
シルクが絶対にニキビや吹き出物を治すとは言えません。でも、自分の肌を大切にするために、できる限りの贅沢としてシルク100%を肌の一番近くにまとっていたいと思うのです。

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