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タムロン20mmF2.8 長期お試し

前から使ってみたいと思っていたタムロンEマウント単焦点レンズ3兄弟の1つ20mmF2.8を長期でお借りできまたので、和視点でのレビューを。
・軽い/重量220g(普通の単焦点より100g近く軽い)
・やわらい触感/マットな感じが手になじむ
・近い/最短距離11㎝とメチャクチャ近づける
この特徴は知っていたが、実際に使ってみるとどうなんだろうか?と色々と疑問もあったので、ありがたい企画だった。
タムロンさん、須田さんありがとうごさいます!

▼お試し方法の整理(設定)

チェックしたかった事は「歪み」と「色彩」。まあ、超広角なので「歪み」はあたりまえだし、それをどう絵に活かすかも有るとは分かっていたものの、真ん中でどこまで、端っこで、ボディー(SONYα7Ⅲ)とのチューニング具合やら気になる事も多々あるので、自分の使用用途の「色彩」を想定しながら以下の状況での撮影をしてみました。

A)レギュラー状態での確認 ※まず、平均値のモノサシとして
 └クリエイティブスタイル/スタンダード
 └ホワイトバランス/オート(カラーバランスも中心で色寄りなし)

B)彩度を抑えた色彩(ポートレイト撮影状態)での確認
 └クリエイティブスタイル/ポートレイト(コントラスト他すべて-2)
 └ホワイトバランス/オート/+ブルーより(+2.5)

C)モノクロでの確認
 └クリエイティブスタイル/白黒(コントラスト他すべて-2)

撮影のロケーションは
①A+昼・夜スナップ ②B+ポートレイト ③B+スナップ ④C+スナップ の4つの条件で撮影してみました。

▼A)スタンダードでの昼・夜スナップ撮影

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クリエイティブスタイル/スタンダードでまず確認。天気の良い日で、空の白飛びを抑えるため、若干アンダーで撮影。

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やっぱり、そのワイド遠近感はすごい。28mmとは比べ物にならない画角で引きの絵、特に日中の場合は多彩な情報をどう整理していくかも重要。

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夜の撮影。被写体として彩度が高い物が多く、カッチリと映る印象は今どきのレンズという感じです。上の写真は片瀬江ノ島駅に有る清掃中のクラゲ水槽で、青のエッジリングが綺麗でした。(F4.5/ISO64)

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昼の撮影と比較して暗闇で背景が整理で、非常にエッジの立ったスナップも撮影しやすい。20mmのワイド感を活かした撮影が楽しい時間帯でした。また。軽量がスナップの楽しさを倍増させてくれました。

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ピントも思いのほか問題なくAFは可動。迷うときも有りますが、F5.6以上に絞り込むので被写界深度も深くまあ大丈夫。リズムよく撮影できます。

▼B)ポートレイトモードでの撮影

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私がいつも使用する設定でスナップを撮影。彩度抑え気味の設定です。今度は歪みをださないで、いかにフラットに撮影するかを目標に撮影。これは、朝の林からの木漏れ日がカメラの背後から差し込み、什器と壁面の映り込み秋の雲の空に溶け込んでいくような風景スナップです。F5.6でガチガチには絞り込まず優しい感じの撮影を意識しましました。カメラの性能もあるとは思いますが、歪みも少ない写真に仕上がりました。当然、被写体をいかに中心部で処理するかを意識でいての撮影ではあります。

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そして、“寄り”。これは、文句なし。広角でここまで、寄れるレンズは数少ないと思います。さすがの寄りマクロ!

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続いてはポートレイトでのテスト。いかに、中心に人物を持ってきて撮影するかを意識して撮影してます。本当は、もっと引いて背景の中に点景として人物を入れる撮影が良いのでしょうが、20mmでチャレンジしてみました。この写真はギリOKかな…という感じですが、やはり歪みは出るのでポートレイトでは、何を強調したいのかを考えて撮影する必要は有りますね。

▼C)モノクロでのスナップ撮影

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モノクロ+超広角。都会での撮影はやっぱりビルの俯瞰撮影かなと思い新宿でビルのエッジを切り取りました。曇りの空良かった。空部分の空間に何かテキストを入れたい感じの仕上がりに。カッチリとした表現は全く問題ないですね。今回はNDフィルターは使用してませんが、全種類67mmフィルターで統一されているので、レンズ共用で特殊フィルターが使えるのは魅力大。とくに映像ではNDフィルターを多く使用するので助かります。

▼所感…気軽だけど、気を使った作品イメージが重要

とにかく、優等生なレンズです。圧倒的な軽さはスナップのモチベーションも下げる事なく、20mmのワイドを活かした遠近感を活かした撮影も楽しい。その軽さから気軽に撮影はできますが、やはり20mm。作品性を高めるには、狙った作品意識が必要なレンズだと思います。
あと、寄りの力はすごい。どこまでも寄れる。
ポートレイトに使うには、APS-Cで30mmとして使うのが良い気がします。28mmと35mmの中間のレンズは意外にも使いやすと思います。
私にとっては、夜のスナップに良いかな…という感じです。ただ、風景での使い勝手はもっと良いかもしれません。今回はできませんでしたが、滝とかをスローシャッターで撮影するとかは良い気がします。少しワイド感が抑え気味になる24mmも気になる存在ですね。
あと、とにかく価格も魅力的。3万円台でこの性能が手に入るのは素晴らしいです。今回、長期間(3週間)のレンタルに加え、タムロンのメーカー関係者の方にもZOOMで色々と聞くコトができました。参加者が約10名強で他の方もタムロンで使用してみたいレンズを試されていたので、色んなタイプのレンズの特性を聞くこともできて非常に参考になりました。レンズの送付は「GooPass」さんのシステムで運ばれてきました。梱包状態も良いですし、レンズの返却も楽です。良い企画でした!!

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