見出し画像

働き方改革のためのキャリア自律

刺激的な毎日を送っております。そのため、ネタはたくさんあるのにUPが追いついておりません。本日も、久しぶりの投稿となります。


昨日は、人事的集まりに参加し、日本総研・山田久氏のお話を聞いてきました。タイトルは「働き方改革を概観する」。内容は以下のテーマの解説と参加者によるディスカッションです。

  1. 政府「働き方改革」の背景と概要

  2. 働き方改革をどう捉えるか

  3. ハイブリッド・システムのビジョンと新たな労使自治の形


いただいた資料はデータに基づくもので、大学院で学んでいるかのような重厚さ。私個人としては、大学院で学んだことが多く含まれており、山田さんの視点から復習をさせていただいたようなお得感のある時間でした。


さらに面白いと感じたのは、山田さんの考察です。おそらく山田さんは経済学的な視座からお仕事をされている方だと思うのですが、人材育成の部分に着目されていることが意外な感じがしました。参加者に合わせてその辺りを重点的にお話しくださったのかもしれませんが。

例えば、働き方改革が労働時間の観点に集約されがちになるという点について、日本は本当の意味でのプロが少ない、という実情を述べられました。プロ型人材を育成するには、「入口は就社型、出口はプロ型」の仕組みを提示され、個人のキャリア自立のために、セルフキャリアドック、兼業、中高年他社留学を進めるべきとのことでした。

これを聞いて私は、本当に嬉しい気持ちになりました!「入口は就社型、出口はプロ型」というのは、私が尊敬してやまない東京大学・柳川先生の「40歳定年制」に通じるところがあります。また、日本型雇用はどうしても総合職が多いため、例えば人事部に異動になっても「どうせ3年かそこらで異動でしょ」と、あまり勉強をしていない人ってたくさんいると思います。最初は幅広く色んなことにチャレンジできる環境があっても良いとは思いますが、「自分が何で食って行くのか」という問いを社員に持たせ、ある程度の覚悟を持ってプロになって行くという環境そのものが、日本型企業には少ないのではと実感しています。


もちろん、個人が起点の働き方改革だけでは不十分で、私個人としては、企業がダイナミックに社員に働きかけ、そのための仕組みを整備していくことの方がインパクトがあると思っています。また、山田さんも労使関係について、そのような文脈で述べられていました。


近視眼的にならずに、広い視点で、でも、一歩一歩、働き方改革を進めていく必要があると思います。mutual labとしては、キャリア自律の支援も、複業へと踏み出す企業の支援も、ますます力を入れていこうと思いを強くした夜でありました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?