見出し画像

YAGURA 京都 in GROWLY

まるで京都が嫌になって移住するかのように捉える人もいたりするんですよね。
僕の移住の理由は、
京都が嫌っていうか、京都が良すぎる。
やっぱそれが理由だなーって思います。ムッティーです。

京都ほど豊かな土壌はないんじゃないの?って思ってるし、
特に、日本で音楽をやりたいって人間にとっては、
日本で音楽に触れていたいって人にとっては、
相当贅沢なんじゃないかなと思ってるんですよね。

ようするに満足しているわけです。
京都みたいなところがあるなら世界てもう大丈夫なんじゃないの?
みたいな感覚を持ってる。

京都の土壌がどういうものなのか全然説明なんかつかないし、
全部をわかっているわけではないんですけど、
今の自分がこんなに楽しく生きられるようになったのは、
やっぱり京都の文化だったりシーンのおかげじゃないか
と、思います。

たとえばミュージシャンとしての自分を振り返った時に
プリンスやJBがいなければ今の自分はないな、とか
ジョン・フルシアンテや西田修大がいなければ今の自分はないな、とか
そういうアーティストに対して恩人的な意味合いを持つ感覚を持つことがあると思うんですけど、
京都で活動するアーティスト、特に今も続けている方々に対して同じように僕はそういう感覚を持ち続けられた。
そのこと自体がもうすごいんじゃないのか
それはやっぱみんなすげーよ、と僕は思っています。

おそらく運が良かっただけなんだろうなと思う。
たまたま京都に生まれて、いくつかのバンドに関わりながら、
音楽スタジオまで経営することになって。
そこで必然的に生まれる出会いがなければ
僕のこの感覚はなかったな。

ムッティー色々やってますが蓋を開ければ10代の頃からただのリスナーですから。
いい音楽にいつでも触れることが僕にはできていたから、
自分の人生の満足度だけでいうと結構な頻度でかなり高いところまでいってました。
超幸せな消費者。

世界にこいつらがいるならなんか大丈夫かもって思える感覚です。
この幸せを知ってる人がどれだけいるだろうか?
今回のイベントは、そういった僕の知ってる限りの希望を詰め込もうと思って作りました。これはちゃんと、伝えないといけない。

結果、ほんとやってよかった。
ただ、今回も反省の方が圧倒的に多いんで今もぐるぐるしてますが。

全力で作ったので、実際に起こったことがそのまま僕の表現だと思っていただいて全く問題ないんですけど、
泣いても笑っても移住前最後だったので、悔しい気持ちも大きいなー。
言葉でどこまで言い表せるかわかりませんが、気持ちを整理しながら6/26を振り返っていこうと思います。


最後の自主企画として

画像12


僕の京都での最後の自主企画です。
やりたいことはありすぎました。

事の発端はthe elksのVo.アベフミヒコがアイジーで僕に一言、
「最近ちょっと音楽やりたくなってきた」って話してくれたこと。
SIRMO STADが活動止まってて俺は寂しかったから、
まず俺はぶんちゃんのライブがとても見たいし、
やりたい気持ちを見逃すわけにはいかない。

全てのバンドが、
いつまでも同じようにやれるわけではないことを僕は心底わかってる。

すぐにKINEMAS宮下浩に連絡して、KINEMASとGROWLYの日程を押さえました。

そこからは京都の出演者のブッキングを全て僕が行いました。
さらにほぼ全ての運営を半ば勝手にやる形で進めました。
YAGURAはあくまでも宮下浩のビジョンの中にある企画であるし、
会場装飾や運営方法、演出面含めて僕が決定し続けたのはYAGURAにとってはやっぱおかしいことだったんで、僕のわがまま通させてもらったような形。
みやしー、ありがとう。この借りは必ず返します。

YAGURAは岐阜県の一色の森キャンプ場というところで、2020年から動き出していたフェスです。
2021年には名古屋の大きなコミュニティがまるっと参加する面白い発展を見せていて、おそらく今年、来年とさらにみやしーのイメージも具現化していくと思います。

フェスっていうてもいろいろあるんですけど、
僕がそれを作るにあたって、クロスオーバーを起こしたいというのがとても大きい。
異なる要素がお互いの境界線を越えて交じり合う事。
前回までのYAGURAにごりっと参加していて、
なおかつ今回の京都のバンドを選んだのは僕、ということで
ここを繋ぎ合わせるのはすごく重要なことでした。
両方を知っている僕が
できる限りのクロスオーバーを起こす。

たとえば
・ライブをしっかりと実現させながらバンドとニャンキーとのセッションが存在すること。
・全員が自由に過ごし、選び取ることができること。
・3Fの空間をできる限りYAGURAのそれに近づけること。
・西京極で生まれていた文化が存在すること。
などなど。

実際に僕がいいと思っている(それはものすごく個人的なものですが)人や文化をちゃんと共存させることが最も重要だったということですね。
今回参加してくれた出演者、出店共に完全に自信あったので、
それをどんな風に見せるか、どう過ごしてもらうかのデザインが勝負といったところでした。

また改めて書きますが、イベント運営に反省がむちゃくちゃいっぱいあって、
これはもうハチ北フェスからずっと苦しんでいることですし、実力不足。

このツイートに端的に表れてますよね。
いつまでもムッティーのキャラやからOKみたいな許され方はもう悔しくてやってられへんわ。すぐテンパってからに。

ただ結果として全ての出演者が最高だったこと。
これはもう間違いない。
まじやって良かった。
そこはもうめちゃくちゃ誇りに思ってます。
全員それぞれの積み重ねてきたものがはっきりと表れていて
本当に凄まじかったし、
最後にこのイベントが作れて本当に良かったです。
みんな本当にありがとうございました。

イベント中は夢中だったし、
終わってからは今までただ呆然としていましたから、
出演者全然話せなかったなって後悔してきました。
むちゃくちゃ感謝してます。
ちょっと全員に対して文章を書いてみようと思います。

メシアと人人

画像1

初めて見てからもう10年ぐらい経つ。
その頃は荒削りで、変な奴らやなーと思ってた。
ただ、ずーっとその名前は届き続けていて。
去年きっさんと偶然アバンギルドで会うまでは、
とにかく俺の5倍ぐらいバイタリティあるやつとして認識してただけ。
ずーっとなんかすごいやつだなぁ、と。

『BOMB』リリースツアーのnanoで実際に今のライブを見たときは本当に驚いた。
変な奴らのまま、凄まじい貫禄を身につけていたから。
どんな風に過ごしてきたのか俺は知らんけど、
もう絶対にいてほしいバンドになってた。
そのまま、やりたいことをやってほしい。
前日もライブやったのに、トップやりきってくれてありがとう。
その生き方クソやばいので、たまには休むように。
10年後も見たいので。

TOMO凸garigari

画像7

西京極での日々に欠かせない人となったTOMO君。
2020年2月オープンのラーメン屋さん(拉麺BAR凸deko)がコロナにドンピシャだったこと、それによってものすごい苦労してきたことは経営者としては想像に難くないし、その中でできることをやってきたその姿は僕は見させてもらってきました。
可愛らしい人柄、空気感の中で強い目を時折見せていて、
会うたびに麺をバージョンアップさせていたり、
新しいメニューが発表されていたりするそのスタンスと同様、
DJプレイにも丁寧に選ばれたこだわりが表れていてめっちゃ気持ちよかった。
もちろんラーメンは最高でした。2杯食べました。ありがとうございました。

MILKBAR

画像2


今まで本当にいろいろあったし、どう考えてもMILKBARがいなければ今の自分はない。
全ての曲を聴いてきたし、いい時も悪い時もずっとファンやったからね。
今年のワンマンからハチ北フェス、それからYAGURAと、
バンドとしてのエネルギーがまた新しく生まれてきていて嬉しかった。
全員が直也の曲へのリスペクトを表していて
それがそのままMILKBARのライブの良さにつながってる。
やっぱりいてくれて良かったよ。
俺の人生に欠かせない存在です。ありがとう。

いとまとあやこ

画像8

choriバンドで名古屋ツアーの時は本当によく対バンしてたし、
KINEMASで一緒に演奏させてもらえるようになった2015年から今まで付き合いあるんですが、
近年の充実ぶりはほんとすごくて、いとまもあやこさんも芯に全くぶれがなくなってきたような感じ。
全員いまのいとまとあやこは見とかないとだめだ!ってファン心理が凄い働きます。出てくれてありがとう。
最新の音源は『カフェオレ』のはずなんですが(たぶん)、
これもまた素晴らしいんですが、
もう、早く音源が欲しいです。

e;in

画像3

圧巻でした。
僕の知るバンドの中で最も実力と知名度が一致していないバンド。
もう、早く、世界に届かないとおかしい、と、
もうずーっと思ってます。
このバンドを広めるために、もっと自分に影響力が欲しいと思うぐらい。
少なくともここにいた人間には、僕のこの気持ちをわかってほしい。
もうずーっと、フジロックぐらい出ててもおかしくないスケールのバンドなんやってば。
今回も、そんな風に思わせてくれてありがとうございました。
最高の先輩です。

ボ・カミオン

画像9

Dinner Setのノビさんと、
the Sing 2 YOUのくるみちゃん。
この二人が一緒にやり始めたことも全く知らなくて、
YAGURA2021とHoneybeetで再会して本当に嬉しかった。
二人のストロングな部分が素直にかけ合わさったいいハーモニーでしたし、
やっぱ、キャリア積んできた説得力は間違いないなぁ。
ありがとうございました。
また、名古屋で会いたい。

No Fun

画像5

No Funを初めて見たときはとにかく驚いた。
この集団がやろうとしている表現、
もうなんていうか、入りたい。と思った。
僕は人間同士が関わり合うこと、その有様、その積み重ねの発露がバンドだと思っているので、僕はこの現象について、まさに!それ!って拳を突き上げるしかなかった。ありがてえ。

この日No Funに加入した清水くんが丁寧な文章で見事に言語化していたので、これはもう絶対に読んでほしい。すげえ。

アシタカアヤコ

画像10

出会ったのは僕が京都のライブハウスに出演を始めたぐらいの頃だったから、もう10年以上前になるのかな。
ここでまた出会う縁、続けてきたからこそ生まれるものっていうのは
続けてきた人しかわからん部分があって、
会ってなかったその時間を感じさせてくれる歌、
やっぱりそれはすごく個人的なグッとくる感情なんですが、
そこに浸っていました。
イベントとしてNo Funと余類の間の時間の作り方はすげー大事だったので、
結果として最高な流れを作ってくれた。優しい歌だった。ほんとありがとう。

余類

画像4

村島洋一がやろうとしていることは、
俺では到底追いつけないほどの実直さを持って
ただ音楽であり続けようとする姿勢。
これが生み出されようとしている瞬間を何度も見ているし、
そのエネルギーと労力は凄まじい。
でも何より凄いのは心からそんなことは当たり前だと考えていることかもしれない。
このライブも、次のライブも、
絶対に研ぎ澄まされ続けていくのが、見た人なら想像できるはず。
村島洋一でしかありえない到達点がある。
これからも期待し続けよう。今回もそう思わせてくれてありがとう。

今村モータース

画像11

正直、数曲しか見れないタイミングになっちゃってて、
また、ゆっくり話せなかったのが本当悔やまれます。
ライブ見てて、
ああ、この人とも深いところで話せるんだろうな、と
そう思ったんです。
本当にありがとうございました。
続けていれば、またそんな機会が来ると信じて、
続けていきたい。力になりました。

the elks

画像6

このイベントは、
彼らが必要であることを証明するためのイベントだった、
と言い切っていい。
ぶんちゃんみたいなやつが、
もうやりたくてもやれないみたいな状況であるならば
それはもう社会が狂ってる。

だから、やっぱり作れるやつは作らないとダメだと強く思った。


the elksとしての一歩目がこのイベントであったことをとても誇りに思っています。ほんとありがとう。
思った通り、素晴らしかった。
作れる自分でいられるように、もっと強くなろうと思ったよ。
また、一緒にやろな。

DJ Junny

画像13

KINEMAS直前で見れなかったのが本当残念ですが、
そりゃいいプレイしてたはず。
そう信じられる人です。

じゅんちゃんだからこそできることっていうのがあって、
それが西京極という町の一部になっていること。
この7年間の西京極生活の自慢です。
ほんとありがとうございました。

KINEMAS

画像14

どんな結果になろうが、その時起こった現象が全てだし、
それを当たり前に受け入れることがきるようになったのは
KINEMASでのライブを重ねてきたかも知れません。

全てのメンバーが、自分にとって大事な部分は譲らないまま、
必ず成立させていくこのコミュニケーションは
僕にとって最も信用できるもので、
このバンドのあり方をとても気に入っています。
ほんとみんなありがとう。

みやしーはまた次の挑戦のこと考えてるし、
それはもう思いっきり乗っかります。
僕もまた新しく考えてることもいっぱいある。
また次のKINEMASまで何をやってきたが、が重要なので
もうほんとがんばります。

イベントを終えて

画像15

改めて、ほんま全部すごかったなー!
尊敬する人しか出てない!
今も鳥肌立つわ!

今回、3F音響を担当してくれたヒロキ(Studio RenS)、京翼(Area428)。
照明貸してくれた麻田さん。
cafe1980うっすん、あやこさん。
おなじみになったVJ nyankeeさん。
カメラマンmanami tanaka。
色々手伝ってくれたみんな。
京都GROWLY。
そして来てくれた皆さん。
そこにいた全員に心から感謝してます。

本当に言い表せないぐらい色んな気持ちがこみ上げてくるんですが、
とにかく全力で作らせてもらえたことに感謝でいっぱいです。

当然、全てのライブがそうですが、
やっぱりこれって全然当たり前じゃないので。
すべての場所がいつまでもあるわけじゃないし、
すべてのアーティストがいつまでもいるわけじゃない。

泣いても笑っても最後、っていうのは
すべてのライブ、すべての1日に言えることで、
そういう意味では悔しいのも正しいよな。
今日もまた頑張ろうと思います。

そしてまた、
まるで当たり前かのように、
全出演者が素晴らしかったこのイベントが組める京都、ほんとすごいっす。
ここで生まれ育って良かったなと改めて思います。

京都を離れれば、そういう当たり前じゃなさ、
かけがえのなさを心底感じながら生きることになると思うし、
まぁ未体験のことばっかなんでキツイとは思いますが、
この1日を思い出しながら、毎日を積み重ねたいと思ってます。
ほんまやってよかったっす。

まだまだ書けそうなんですがキリないんで、
溢れ出たらまた書きまーす!
俺ほんまがんばっていきますわ!

画像16

とにかく!皆さんほんとありがとうございましたー!
最高でした!


ムッティー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?