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4つの規律とアカウンタビリティ welldayのリアル Vol.1

従業員エンゲージメントをリアルタイムで改善するSaaSプロダクトwelldayの牟田です。
定期的にnoteで日々の学習をアウトプットしようと思いつつも、重い筆をなかなか取れずでいたので、SaaSスタートアップにおけるプロダクト、採用、組織、執行、カルチャー、などなどの広くテーマ決めずに、とにかく学びになったことやナレッジになれそうなことを、定期的にシリーズ化して書くことをコミットします。
今日は「スタートアップにおける執行強度の重要性とアカウンタビリティ」について書きたいと思います。

心理的安全性という言葉の罠

 昨今よく「心理的安全性」という言葉を耳にするかと思います。
 心理的安全性とは、HBSのエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱した概念で、仕事環境において「誰かが発言することによって、他のメンバーが辱めたり、拒絶したり、罰を科すことはないとチーム間の暗黙の了解で保証されている状態」を指しているそうです。
チームのメンバーが不安や恐怖を感じることなく、発言・行動できる環境が担保されている状態と言い換えられます。近年だとグーグル等が取り入れてることで組織の取り組みとして一般的になりつつあります。

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※心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変えるより

 ただしよくある勘違いとして心理的安全性が高ければ組織のパフォーマンスも上がるというように理解がなされていることがありますが、実際のところ心理的安全性が高いだけの組織だとただの仲良しクラブになってしまいます。
高いパフォーマンスを出すチームの前提に心理的安全性の高さは必須ですが、その上で、仕事の基準が一定高い状態でないと、本当の意味で強い執行力の高いチームで学習する職場にはなれません。

心理的安全性を正しく理解するために、こちらの本が本当におすすめなので、まだ読んでない方は是非読むことをおすすめします。

アカウンタビリティとヴィクティム

一方で、執行強度の高い状態のチームはどんな状態か?というと、いろんな解釈はありますが、自分個人的な理解としては、チームにいるメンバー全員がコーチング用語でアカウンタビリティ※1の高い状態を維持し続け、アカウンタブルな時間をいかに長く過ごせてるかだと考えています。

※1アカウンタビリティとは:主体で能動的、よりよくなることを追求する、同じやることでも「楽しくやる」のか、「仕方なくやる」のか、「普通にやる」のか、「とことん楽しんでやる」のか。あなたはそのどれでも選ぶことができるのです。そういう選択肢を増やせるかどうかが、「アカウンタビリティ」が高いかどうかの基準になる

ちなみにアカウンタビリティはそのまま訳すと説明責任になりますが、コーチングのフレームワークでは上記のような定義とされていて、その反対の状態は「ヴィクティム」(被害者意識)※2という言葉になります。

※2ヴィクティムとは
何事に対しても受け身で、自ら選ぶことができない
「ヴィクティム」な人であるといえます。アカウンタビリティが低下すると、「過去の経験に影響されるなどして、同じ方法ばかりを繰り返す」「『こうでなければならない』『こうすべきだ』という考えに縛られ、その他の様々な選択肢を選ぶことができない」

welldayのリアル、「ヌルいチーム」から「学習するチーム」へ

スタートアップのみならず、企業の最終目的は「自社の掲げているビジョンの実現」だと思っています。また、そのビジョンを実現するために、組織観点ではビジョンを実現するためのミッションとバリュー・行動指針が必要で、事業面では勝つべくための戦略と戦術が必要となる。
しかしこれらを進める、検証するためのベースとなっているのが執行力の高さです。
実際に執行力が弱いとバリュー・行動指針の体現が求められず、正しい戦略だったのかの検証もできなくなってしまう。実際にwelldayでも三ヶ月前までは

心理的安全性:○
仕事の基準・スタンダード・強度:△


のような状態でした。
仲良く会話ができ、チームの関係も良好だったが、一方でイシューの高い議論や比較的難易度高い議論になると、なにかと説明責任果たせず、バリューや行動指針に沿った行動ができていなかったことがありました。

半年や三ヶ月前のチーム内の会話を振り返ると「いえ、それは〇〇が原因で・・」「ちょっとできてなかったので持ち帰ります・・」「できてなかったけど充分がんばったよ」「仕方ない部分もあるよね」「あの子今すごく忙しいから・・」と一見チーム・仲間思いだけど、実際のところアカウンタブルでない言葉がよく会話に出てきていた気がします。
組織やチームの課題は基本的にスナップショットのようなものではなく、状態ですので、どんなに素晴らしいチームであっても強度が落ちることがありますし、逆にどんなに執行力が低かったとしても認識して改善すれば素晴らしい状態になれると思っていて、大事なのはどのようにアカウンタビリティが発揮できる状態を最大限に維持できるかにつきると思うので、チームのアカウンタビリティを高めるために、独自に4つの規律(4DX)をチームにインストールしました。

アカウンタビリティを維持するための4つの規律

4つの規律とは、一言でいうと「目標をシンプルに定め、そこに向けてぶらさず行動・コミットメントベースでアカウンタビリティのリズムを生み出し、執行強度をモニタリングできるフレームワーク」だと個人的に捉えています。具体的には

4つの規律(4DX)とは
1. 最重要指標にフォーカスする
2. 先行指標に基づいて行動する
3. 行動を促すスコアボード
4. アカウンタビリティのリズムを生み出す

より具体的な内容についてはこちらのSpir大山さんに以前すすめて頂いたこちらの本に具体的にまとまってます。

4つの規律(4DX)の実行で得られたこと

4DXのルールをチームにインストールしたことで、執行強度がかなり上がった上に、以前通りチームの心理的安全性が維持されたまま、執行の強度も高まることができました。
4つの規律(4DX)の実行し、アカウンタビリティの高いチームを目指して三ヶ月、勿論チームの努力がある前提の話にはなりますが、プロダクトを評価する上での重要なPMFスコアがまだ母数が少ないとはいえ、36%に達しており(三ヶ月前は20%)、開発ベロシティが三ヶ月前と比べても1.5倍増加しています。
MRRの数値目標も二ヶ月連続達成していて、なにより嬉しいのは採用面でも心強い仲間を今月から迎え入れることができて、目に見えるチームの執行力の成長とより高みを目指そうとするチームになってきた実感があります。

welldayに11月にジョインしたメンバーの二人の入社エントリー

4つの規律(4DX)についての運用方法や設計方法について三ヶ月実行したナレッジがあるので、もし興味ある方がいればMeetyでカジュアル面談枠作ったので、是非カジュアルにMeetyでお話しましょう。

welldayのリアルをよりオープンに

最後に、正直こういうことを書くとすごいチームの弱みを晒しだしてどうするの?と思われるかもしれませんが、個人的に自社の課題や失敗をオープンにさらけ出すことこそがアカウンタビリティ体現であり、最終的に課題解決への近道にもつながると考えています。
弊社のバリューでも最も重要視していることが「オープンさ」であり、今後も定期的にこのようにオープンに自社のリアルと学びをシリーズ化して書いていきたいと思います。また、welldayに少しでも興味がある方は是非気軽にご連絡ください。今はマーケティング全般・セールス(インサイドセールス・フィールドセールス全般)の方を積極的に探しております。

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Meety


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