【学歴】階段でパンツを隠していた可愛いギャルとエロ本隠れて読んでたインキャの末路【地方社会】

僕の名前はむつりにだ
この話はフィクションだ

僕の地元はかなりのヤンキーエリアだった
小中学校はそのエリアの公立校に通った

不良同士の喧嘩は
街のお祭りの時に数回見ただけだった

それ以外は
ヤンキー漫画のようなあの世界だった

一番、良かったことは
中学時代、女子のスカートが短かったことだ

机にもたれかかったり
階段を登っていたりするとき
ギャルたちは、うちわやノートで
パンツを隠していた

いつか見たいなあって思っていた
何度か近くのイオンのプリクラエリアにいった
エスカレーターをドキドキしながら往復してみたりした

僕は勉強ができた
大学受験までずっと80点90点を取り続けた
高校卒業までモテなかった

ギャルたちはモテた
誰かが1つ上の怖い先輩と
ヤったらしいとか噂が流れた

高校進学後は帰り道で
ヤンキー高校に進学したギャルたちが
彼氏と手を繋いで帰っているのを目撃した
あるときコンビニ帰りにギャルのキスも目撃した

もう一回見たかった

しばらくその道を帰宅ルートにしたりした

僕は現役で旧帝大に進学した

入学時に僕や同級生は
落ちこぼれてもこの高校なら
どっかの国公立にはかかるだろうと
親に期待されていた

でも、実際に最後まで授業についてきた割合
センター試験で8割9割を揃えたのは
上位2、3割だった
多くの生徒は浪人をした

僕は現役でなんの苦労もなく進学した

自分を勝ち組だと思った

地方の大人たち
中途半端な元優等生と僕は違う

僕は将来
キャバクラに行ったり
彼女を連れて海外旅行に行ったりできると
勝手に確信した

僕は大学入学後はコンビニでバイトをした

外国人の客がくると

むつりに君、〇〇大学って聞いたけど対応できる?

と、カタコトで英語の対応をさせられた

そのエリアのFラン大のギャルの同僚に

すごい!

と褒められた

そのギャルはあまり可愛くなかったが
心のニヤニヤを噛み殺した

バイト先に大学が同じ先輩が作成した
シフト管理のVBAを積んだExcelがあった

メンバーの入れ替えや月が変わるとき
シフトの人数を変えるときに
簡単なメンテが必要だった

その先輩が卒業した後は
僕が管理することになった

むつりに君も〇〇大学だからできるよね

僕たちは普通のことができるだけなのに

高校の教科書を理解していただけなのだ
例題レベルの問題を最後まで解けただけなのだ
授業で先生に当てられたら、答えられただけなのだ

基本問題だらけのセンター試験8割

これを突破して旧帝大の学生になっただけなのだ

みんなこれができなかった

みんな先生に授業中に当てられたら
スラスラ答えていたけど
あれは嘘だったのか

気づけば、普通の人たちから
英語がペラペラでPCもすぐに理解する超人と思われていた

むつりに君、〇〇大学だからできるよね

実際にコンビニの社員やFラン大の女子は
コピー機の取説も読めなかった

エラーが起きると
僕たち〇〇大学勢に聞きにくるのだ

他の人たちの現状が不思議になって
中学時代のギャルや
高校時代の浪人組の進路を調べてみた

当時はまだ
研究室のメンバーやサークルのメンバーの本名を
ホームページに掲載している時代だった

店のブログに学生バイトの本名が載ったりしていた

ギャルたちが高校時代に作成して放置されている
ガラケーのブログもあったりした

ネットは汚いものだった

ネットで〇〇さんのことを調べた

なんて言えなかった

この前、風俗店の待合室で一緒だった

ぐらい言ってはいけないことだった

今でいえば、
鍵付きSNSの中身がググれば出てくるような状態だ

調べるとなんでも出てきた

僕はひとまず中学の同級生の
選りすぐりの美形ギャルたちのプリクラを
できる限り保存した

高校時代の浪人組の進路はまちまちだった

部活勢は大体一浪すると旧帝大にはかかっていた

現役時にすでに勉強していた勢は
私大に妥協したり
聞いたことのない国立大に進学していた

中学時代のギャルたちは
大体は専門学校に通っていた

ラウンドワンの駐車場に
ヤンキー車を並べて
ヤンキーたちと撮っている写真があがっていた

ギャルの中でも地頭のいいギャルがいる

進学校は無理でも
偏差値50少しの高校に進学した
クラスで一番の美人ギャルがいた

彼女は関西の名門私立
関関同立に進学していた

指定校推薦だろう

僕の通っていた進学校は
一軒家の住宅街に住む生徒がほとんどだった

それでも、多くの同級生は奨学金の説明会に
極貧育ちの僕と同じく出席していた

僕の通っていた中学校は
アパートやマンションに住む生徒がほとんどだった

そのギャルの親は一軒家を建ていた
おそらく学資ローンも組んでいたのだろう

訳のわからない塾や予備校に課金せずに
娘を自由に遊ばせて
最低限、マシな高校に進学させたのだろう

一軒家を建てるぐらいだから
金融や教育へのリテラシーがあったのだろう

指定校推薦や大手の新卒就職の学歴フィルターの仕組みぐらいは知っていたのだろう

その結果彼女は
僕のかつての同級生
進学校の浪人妥協組と
変わらない学歴を手に入れた

僕は大学卒業後、公務員に就職した

僕が受験したころの公務員試験の筆記の倍率は
3倍から4倍だった

世の中に半分しかいない大卒の
3人、4人に1人の学力だ

つまり、世の中の
6人から8人に1人の頭脳だ

中学校の40人クラスの半分の20人が男だ
男のトップ3の基礎学力だ

その試験に合格した
周りの同僚もみんなそれに合格した人たちだ

しかし、30代に突入した現在でも
僕の手取りの月収は20万円台の前半だ

僕より大変な就職活動を行なったのが
氷河期の係長世代だ

彼らの時代は就職活動が熾烈で
本当に優秀な人じゃないと就職できなかったらしい

しかし、彼らでも
職場のプリンタが新しくなると対応できない

ドライバーをインストール
IPアドレスを調べる
ポートの設定をして
Windowsの設定で既定のプリンタにする

このLAN接続の設定ができない
取説に方法が書いてあるのに

自分のPCから印刷ができないとおかしいと言い出す

職場のPCからGoogleも使える
スマホももっている
プリンタの取説に方法も書いてある

でもプリンタのLAN接続すらできない

大学時代のコンビニバイトの人たちみたいに

最近の若い人に聞こう!
機械に詳しいむつりにさんに聞きに行こう!

一方で、職場のルールにはやたらと厳しい

ある日、滅多にない速達の郵便を出そうとした
ググって出てきた郵便局の公式のサイトを参考に
封筒に赤線で「速達」と書いて総務に持って行った

怒られた

この職場では速達を出すなら
総務が持っている「速達」のハンコを
封筒に押さないといけないらしい
赤ペンで手書きはダメらしい

それがこの職場のルールなのだ

彼らはプリンタの取説も読めないのに
いや、読めないからこうなるのだろうか

残業がなければ僕の年収は450万円に届かない
月収は手取りで25万円に届かない

旧帝国大学卒なのに
プリンタの取説を読めるのに
英語をカタコトでも話せるのに
VBAやPythonで仕事を効率化できるのに

職場の総務は地元のFラン卒か高卒だろう
でも、僕と給料やステータスは同じだ

関関同立に就職したギャルはどうだろうか
専門学校に通って
ヤンキー車の写真をラウンドワンで撮っていた
ギャルたちはどうだろうか

僕はミニバンも買えない
子どもも作れない
沖縄に行く休みもとれない

都内のフリーターやウーバーイーツの配達員と
僕の月収は変わらない

でも、彼女たちは僕に出来ないことをしている

旧帝国大学の僕の大学の同級生たちで
公務員以上、メガバンク以上の
本人が満足できる就職をしたのは
せいぜい2、3割程度だ

公務員に就職した僕も
Fラン卒や高卒の人たちと共に働いている

アルファードも買えない年収で
下手すればウーバーイーツのほうが稼げる月収で

でも、プリンタの取説を読めるのは僕たちだけなのだ

関関同立のギャルも
アルファードに乗っているヤンキーも
Fラン卒高卒の公務員も
新しくきたプリンタの設定すらできない

前任や詳しい人(笑)に
操作方法を教えてもらって
プリントしたり

代々受け継いでいるExcelや庁内システムに
手際よくミスなく数値を入力しているだけなのだ

毎年使っている書式に年度と日付と宛名を変えた書類を作っているだけなのだ

それで給料がもらえるのだ

マイナンバーカードの申請も
インボイスの処理も
自分の賃貸契約やケータイの契約の支払い内容も
文章で理解できているのは僕たちだけなのだ

みんな受けている授業を
本当に理解していて
テストで80点90点取るのは
僕たちだけだったように

みんなできるはずのセンター試験で
8割9割とるのは
旧帝大の学生レベルからだったように

この能力がお金に変わる社会だといいなあと思った

取説を読める僕たちと
単純作業が最低限できる
若くて可愛いギャルバイトたちで
社会が回ればいいなあと思った

でも、ほとんどの人は
プリンタの取説も読めないから
そんな社会になると困るのだろうな、とも思った

まあ公務員に就職したことは永遠に後悔すると思う

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