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モノ カキコさんの世界。


コメント欄に感想を書きはじめたら
収拾がつかなくなったので、ひとつのnoteにすることにしてしまった。

モノ カキコさんが、noteデビューした。ウェルカム!💛
とてもすばらしいので、ぜひみなさんにも読んで頂きたくて。



モノ カキコさんの描く文章は折り重なり合っていると思う。
美しい糸で織られた布のように、最初は謎で
少しずつ模様が見えてくるような、一筋縄ではいかない作品。

「アンファミリアの海」を読む。


読み終わった時、しばらく言葉が出てこない。
何か伝えようとしても、つたない言葉しか出てこない。
この感情をどうにか見せることができたらいいのに。

太刀打ちできない圧倒的な表現力。

前後編では、海の印象が違ってくる。
取り込まれるように美しく憧れる海と
寂れて朽ちていくまとわりつくような海。

夢の中では色がない、と何かで読んだことがある。
誰が実証したのか、色とは強引に付け加えられるのかもしれない。
見えないはずのものが、人には見える時がある。

「この国の輪郭のきわを歩いている。」
この一文にはっとする。

何処かの海にきっと、この人たちが息づいている。
そして、無色透明の液体の入った瓶を
水色の爪が揺らしている。どこかのきわで。

自分の中に海の「ざざ」という音を取り込んでしまったようだ。
幻想なのに、感覚がリアル。


そして、彼女の絵も、彼女を解く鍵になるだろう。
永遠の謎として。

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いつか自分の本を作ってみたい。という夢があります。 形にしてどこかに置いてみたくなりました。 檸檬じゃなく、齧りかけの角砂糖みたいに。