みるくたまごの月


天の空を受けるため、みるくの盆を準備したら
滴る雫を一滴、ただ一滴、ぽたりと受け取ろう。

ミルククラウンみたいにダンスするその者たちは
手をつないで無邪気にくるくる回って、光の渦を作る。
羽ね跳んだ、たんぽぽの精のように。

たまごのようにつるりとして
白きみるく色の輝きを放つ今宵の月を愛で
私は酔いながら身震いをして、ブランケットを引き寄せる。



落ちて散らばっても美しいあなたの中身は
透明な液体で満たされている。
半透明なのか、無色透明なのか
虹色に光るものを抱えた透明なのか。
私にはただ眩しくて、見つめ続けることなどできぬ。

液体の姿に代わって私を抱きすくめるあなたを夢みる。
なんて甘美で生温かい肌の熱。

手が届かぬ程遠いのに、あたたかさだけが残る、あなたの色。




いつか自分の本を作ってみたい。という夢があります。 形にしてどこかに置いてみたくなりました。 檸檬じゃなく、齧りかけの角砂糖みたいに。