#恵比寿の月1
いつかの月、恵比寿の月。
俺は、月までの距離を想う。
写真美術館で待ち合わせた。
あいつはいつだって遅れてくるから
日差しを避けて、扉のこちら側で待つ。
まだ開店前のBarが透けて見える。
あのジャケットの曲、どんなだっけな。
早くも酒瓶が振られる夕闇の時間を
写真展を見た後のことを考えてしまう。
焦って走ってくる姿が
ガラス越しに見えて手を振る。
どっから走り始めたんだろう。
精々50メートル先か。
いつか自分の本を作ってみたい。という夢があります。 形にしてどこかに置いてみたくなりました。 檸檬じゃなく、齧りかけの角砂糖みたいに。