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内緒で、君がつけているオード・パルファムの小瓶を買った。 夜、ほんの一滴をつけるだけで、君が傍にいるみたい。 包まれて、眠りにつく。 はじめて夜を過ごした時 君は意外な顔をして、私の髪に顔をうずめた。 「この匂い、シャンプーだったんだね。これすきなんだ」 正確にはね、シャンプーじゃなくてトリートメントだよ。 ホワイトシトラス。多分、ジャスミンの花の香り。 私もお気に入りだったから、「すき」と言われて嬉しくて はしゃいでいっぱいキスしたね、あの夜。 何度も何度も、互いの腕
昔から私は 寂しさからくる飢餓が 何かを生み出すような気がしていて しあわせを鈍化のように思っていたところがあります。 満たされないから、何か書けるって思っていた。 その欠落を補完するために 泉のように言葉が出てくるのが文学であると。 常に何かを探し続けて 巡り巡って勝手に疲れて 迷路の中をただひたすらに歩き続けるように。 昔の自分を思い出しながら 今は、ゆるく温いとこに停滞しているなと感じます。