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ゲームについて。最近ボードゲームが楽しい。

 うちにはテレビゲームの類が一切ない。友達の家にあるやつを遊ばせてもらったことはあるし、それがとても楽しいものであることはよく知っている。ただ、欲しいと思ったことがあまりなかった。
 というのも私はかなり早い段階で、自分用のデスクトップPCを親から買い与えられていたので、娯楽にもゲームにも全然困っていなかったのだ。

 小中学校時代、勉強、読書、執筆、いろいろと忙しかったけれど、それでもゲームをやっていた。楽しかったのもそうだし……あと、これは勘なのだが、難しいゲームで頭を悩ませるのは多分、脳の成長にいいのではないかと思っていたし、今も思ってる。
 私は昔から単純作業が嫌いだったので、めんどくさいレベル上げが必要なゲームはあまりせず、操作が厄介なアクションゲームや、頭を使わないとクリアできない戦略的なゲームが好みだった。(謎解き系はこじつけっぽくて苦手だった)
 そんな性格だから、自然と、対人系のゲーム惹かれていく。自分の手先の技術や、頭の回転の速さ、判断の正確さを生かせるゲームばかりするようになる。MOBAやTCGが好みだった。強くなるほど男たちがドン引きするようになるから、それを見るのも楽しかった。(でもなんか、頭打ち感ある)

 よくゲームが楽しい理由は「報酬系」にあると言う人がいるが、私がゲームに求めているのはそういうのではなく、頭の体操だ。だから、ほとんどのスマホゲーに私は一瞬で飽きるし、気分も悪くなる。最初の三十分は、確かに「労働に対する成果」が目に見えるので、快感が得られるのは理解できる。でも、その時点で私は「この快楽はしょうもないな」と思って、別の快楽を求めようとする。
 私は、単純作業に対する成果としての報酬にすぐ飽きるタイプの人間なのだと思う。どちらかというと、ただ自分の能力をフルに使うこと自体に、快感を感じるのだと思う。

 私は別にゲームが特別得意な人間ではない。身近に私よりゲームがうまい人間は普通に数人いる。全員男性だから、女性の脳はそもそもあまりゲームが向いていないのかもしれない。うん。正直、悔しいと思うけど、そこで張り合っても仕方がない。向き不向きだから。でも本当にそうなのかな? 正直よく分からない。

 やっぱり私って負けず嫌いなんだろうね。私が好きなゲームは、結局のところ私が勝てるゲームなのだ。
 最近、MOBAやTCGはしなくなって、代わりにオンラインでできるボードゲームにはまっている。(ボードゲームアリーナ)
 ボードゲームは、短時間で終わるうえに、有利になる要素は、経験と知識(ノウハウ)だけ。他のゲームと同様に、そのゲームをやってきた時間が強さとかなり比例するが、RPG系のような理不尽感はない。毎試合ごとに、フェアな状況から戦えるというのは、私の気質に合っている。勝っても負けても、レート以外何も変わらないというのもいい。レートも、やってたら勝手に上がっていくものだと思っているので、あまり気にする必要もない。ボードゲームは運の要素が絡むものも多いので、ミスがあっても各上に勝てる場合もあるし、完璧に動いてるのにかみ合わなくて初心者に負けることもある。それが面白いのだ。
 それでもやっぱり、統計的な勝率は裏切らない。私の場合、平均よりはるかに勝っていることが多いし、そのたび「やっぱ私って強い」という気持ちになれる。

 ボードゲームは運ゲーだから、真剣にやったって仕方ないと思う人は多いかもしれないが、そんなゲームばかりではない。たとえば、最近私がよくやっているゲームなのだが、三人で対戦することの多い『アルナックの失われし遺跡』は、今のところ二十三戦して十六勝、勝率は約70パーセント。単純計算して、もし実力が同等の相手としか戦っていなかったとしたら、勝率は33パーセント前後に落ち着くはずだ。それくらいに、知識や思考能力がものを言うのである。
 頭を使って、無駄のない最も効率的な動きをしつつ、ほどよく相手の動きを妨害しに行く。
 上手に動ければ、他のプレイヤーに対して運で明らかに負けていても、最終得点では上回ることができる。不利な状況から、自分が勝てる道筋を自分の頭で思考して、その通りに動いていく。うまくいけば、他のゲームでは味わえないような快感が得られる。うまくいかなくても、どうすれば勝てていたかと考えるのは楽しい。
 みんなもやろう。

 最後に、最近私がよくやるボードゲームのタイトルを紹介しようと思う。()内には、私の体感で、一試合にかかる時間を示しておく。初めてやる場合だと、二倍弱くらい時間がかかると思う。

〇コーデックス・ナチュラリス(二十分)
〇アルナックの失われし遺跡(四十分)
〇レース・フォー・ザ・ギャラクシー(十分)
〇パッチワーク(二十分)
〇レス・アルカナ(三十分)
〇ビヨンド・ザ・サン(四十分)
〇宝石の煌めき(三十分)
〇世界の七不思議(二十分)
〇アビス(三十分)
〇十二季節の魔法使い(三十分)

 プレイ難易度自体はどれもそれほど差はないと思う。最初は難しく感じるかもしれないけれど、三回くらいやると面白さも勝ち方もわかってくる、と思う。(逆に言えば、少なくとも二回ほどつまらなくても耐える忍耐力と根気強さ、時間がない人には難しいかもしれない)
 負けず嫌いかつ、我慢強い人には向いてると思う。RPG的ステータスじゃなくて、自分の頭で戦う、みたいなのが好きな人は特に。

 ほどよく運が絡みつつ、実力差が出やすいゲームが好き。プレイするたびに、ゲームへの理解度が深まって、より思考が明晰になっていく感じが好き。
 知的遊戯って感じ。まさに。

 将棋や囲碁ほど難しくないし、多少実力差があっても運が絡むからチャンスはある。
 ボードゲームは個人的に盛り上がってほしい。
 しょせん息抜きだし、生産的な活動とは言えないけど、頭はよくなると思う。暇してる人には、おすすめ!

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