大谷翔平選手がMLBで貴重な存在かを知る

大谷翔平選手は野球を知っている人はもちろん、

日々のニュースや今回のWBCで野球を普段見ない人もご存知かと思います。

二刀流にて、数々の記録を塗り替え、2年前はメジャーリーグMVPにも輝きました。

投手としても、打者としてもすごい成績を残しているのですが、私がMLBに携わる中で改めて彼の貴重さを知りました。

彼の貴重さを知る前に日本(NPB)とアメリカ(MLB)でのルールの違いを知る必要があります。

現在、日本は1軍に支配下選手を29人登録することができ、その日の試合のベンチ入りを29人から25人選びます。

アメリカはメジャーリーグにベンチ入り(ロースター)できるのは26人で日本とほぼ同じですが、日本の登録選手のように試合によってベンチ入りする選手を変えられるという制度はありません。

一度、ロースターを外れてしまうと、投手が15日間、野手が10日間ロースターに戻れません。

上記のことを踏まえ、考えていきましょう。(細かいルールは他にもありますが、関係する部分のみ説明しています)

日本の場合は、投手は6人の投手でローテーションを回していくことが一般的で月曜日に試合がないことがほとんでなので、中5〜6日で次の登板を迎えることになります。
野球をあまり知らない人がニュースであの投手は中何日だからと言われてもわかりませんよね。
先発投手が試合で登板した次の日を1日目として数えて、次の試合登板日前日までの日数が中に当てはまります。

アメリカは、5人の先発投手ででローテーションを組むことが一般的です(チームによっては6人のところもあります)。しかもアメリカは162試合と日本の143試合なので、日本のように曜日に関係なく月曜日も試合があります。
なので、投手はほとんどの登板を中4日で行うことになってくるんです。

私も、日本のように先発投手を6人にして中5日で回せば先発の疲労や怪我が減るのでは?と考えていました。

もちろん、その考えは正論だと今でも思っています。

ですが、そうはいかない現実もあることがこちらに来て知りました。

ここまでの説明の通り、
アメリカでの試合数が多い、ベンチ入りの人数の違いから先発ピッチャーを増やしてしまうと、リリーフピッチャーや野手のベンチ入りできる人数が減ってしまうのです。

先発ピッチャーが100球を目処に交代するのが一般できなアメリカで、そのあとを引き継ぐリリースの人数はとても大事になってきます。
全ての試合を先発ピッチャーが長いイニングを投げれるわけではないので、試合によってリリーフピッチャーが多く登板すると、どんどんリリーフピッチャーの疲労が増えていきます。
そうなると試合が崩れる試合が多くなる可能性があるので、リリーフピッチャーをある程度確保したいわけです。

最近では、野手の選手は複数ポジション守れる選手が多くなってきました。しかも、ある程度守れるというレベルではなく、どのポジションもかなりのレベルです。
私がいたソフトバンクホークスでいえば、明石二軍コーチ、牧原選手、周東選手がユーティリティプレイヤーでもトップクラスの実力です。

野手は違うポジションを守ることができますので、投手の方が優先に確保されることが多いです。

以上のことから導かれることは、
大谷選手のように単に投手、打者で良い選手というだけではなく、
両方の貢献があることと、先発としてベンチ入りする選手が先発登板以外の試合で出場出来るということです。
そうすることで、他のチームよりもベンチ入りする選手の選択が増えますよね。
こういうメリットが生まれるのです。

ただ、一つチームによっては懸念が生まれます。
DH以外あまり使い勝手がない選手がDHのレギュラーとして君臨していた場合、
大谷選手がチームに所属することで、そのDHのレギュラーの選手を外さないといけなくなります。
大谷選手は、打者としても一流の成績を残しているためDHに入らないということ自体ないと思いますが。。。

今シーズン終了後にFAになる大谷選手。


MLB trader rumerというサイトでのの2023~2024のFAランキングでは、大谷選手が1位になっていました。
来シーズンはどこでプレイしているのでしょうか。

ちなみに、2位は山本由伸選手(オリックス)でした。
山本選手もMLB挑戦を表明したらどこが獲得するか楽しみです。



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