少女漫画「推しに甘噛み」の考察

ツイッターで流れてきた少女漫画を読んだ。
最近はおすすめが漫画で埋め尽くされていて暇な時に開いてしまうと無限に漫画を読んでしまう。ブログ連載のエッセイ漫画からアプリ連載のなろう原作漫画まで幅広い(狭い)漫画を見るけど大抵はツリーにある分で満足してしまう。

だが、この作品は別だった。
序盤からすっと引き込まれて全部読んだ。雑誌:花とゆめで連載しているというだけあって作画が丁寧だ、漫画の文法をきちんと踏まえているし少女漫画らしく華やかなトーンを多用して人物の心の動きをわかりやすく表現している。昔から女性向け漫画雑誌に触れる機会が多かったのでここち良い読書体験だった。

作品の概要

花とゆめ連載、既刊は5巻まで 白泉社のアプリで購入
現代の話で、吸血鬼もの。
主人公はルーマニア出身で吸血鬼の始祖の娘、300年モノのひきこもりだけどアニメに嵌って日本に来ちゃった。パパ(始祖吸血鬼)は娘が部屋から出てきたから嬉しいってスタンス。でも、世間知らずの娘が心配。
オタ活楽しい100%が行動理由の女子だけど推しにそっくりなお隣さんにドキドキのラブコメ展開が作品の軸。

この作品の肝は吸血鬼は始祖から親等が離れるほど血が薄くなっていき、濃い血を持つ上位者には逆らえないという設定。吸血鬼間に秩序を与えると共に主人公が吸血鬼なのに少年漫画のようにバトル展開にならない。なおかつ主人公は吸血鬼に対して上位者として振舞える神設定。

設定考察

初期の説明では「親の親には逆らえない」という言い方と共に樹形図が表示されていて枝分かれ先の別系統の奴には効果がなさそうな事を言っていたが、主人公は総ての吸血鬼は始祖に繋がる&主人公は始祖からみて2代目という血の濃さで吸血鬼に命令できるって設定なので枝の繋がりは関係なく、血の濃さだけで決定されるらしい。

作中の解説で「親子関係では吸血鬼率は5%減少」「吸血による支配では50%減少」という説明がなされた。日本に居るチンピラ吸血鬼は1%未満まで薄まっているのが普通な中で主人公は95%のバケモノという表現がなされた。
作中に主人公と同格の吸血鬼(互いに命令が出来ない)が登場。
彼の親にから「別系統の吸血鬼」という表現がされた、主人公の親から始まるルーマニア系統と彼の親から始まる日本系統の吸血鬼が居るらしい?
パパ=始祖の命令は彼に効果を発揮したのでこの系統の差も親子関係に関わらず法則を適用できるらしい。

※パパよりも上位の吸血鬼が存在する可能性???


実はパパが第二世代で真のオリジンブラッドがどこかに居る可能性がある。
そうしたらルーマニア系統と日本系統の吸血鬼が同じルールに縛られている事に無理なく説明がつくしその子供が同格になるのもイコールでつながる。

主人公が95%って表現も作中人物が日本人にわかりやすいように説明する為に持ち出した数字だから特に根拠は無い。
経験則で親子と支配では命令優先権に違いがあることくらいは確認してそうだけど、日本系統始祖(仮称)は血を与えたというか支配によって吸血鬼化した男が主人公と同格だったな?支配と親子関係の違いとは?
ていうか、親子関係ってなんだ?パパが始祖なら嫁は支配した元人間だろうか?

100%パパと50%ママの子供が95%主人公?ちょっと無理が無いか?
それか、パパが単為生殖で娘を作った?
吸血鬼の再生能力を利用して自分の体引き裂いてちょっと要素を抜いて「家族」を造るとか作品によっては無くはないか・・・
真オリジンブラッドが存在してそいつが支配した第二世代=パパと同格のママとの子供って線の方がありそうだな。今後の展開に期待。

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