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会社つくって株主変更した話

初めまして。武藤大也(むとうひろや)と申します。
僕はいわゆる普通のサラリーマンだったのですが、ご縁に恵まれ起業し、起業後約1年半の時に会社の全株を取得いただきました。

僕の場合は有難いことに、起業した時の株主も、新しい株主もどちらも素晴らしい方で、それぞれのフェーズでのびのびやらせていただいています。

自分でもいうのもなんですが、ホント普通な人間だったのですが、起業したことでかなり身の回りが変わりました。このnoteを通して、少しでもシェアできればと思います。


はじめに

はじめに言っておくことは、僕は今も昔も"雇われ社長"です。だから「社長はオーナーじゃないと社長じゃない」とか「なんだExitして大金持ちになる話じゃないのか」とか思われる方は時間の無駄になると思うので、見ない方がいいと思います。

このnoteは、毎日普通に働いて、大した趣味もなく「なんで働いてるんだっけ」みたいな人が「起業したらどうなるのか」を伝えたいと思って書いてます。

ちょっとだけ自己紹介

僕は大学時代、舞台などの芝居に時間を使った文化系の人間でした。大学卒業後「働かないと食えない」ということでリクルート系の求人広告会社に就職。
秋葉原から新木場まで自転車漕いで飛び込み営業を繰り返す毎日でした。

仕事の成績が徐々に伸び出して、社外の交流も増えてきた2年目の終わりくらいに、「自社サービスをやっている会社にいきたい」と思うようになり、ランサーズ株式会社に転職。

コンテンツ系のディレクションを通して「サービスってなんだっけ」というのを勉強しました。

その後、飲み仲間 兼 先輩経営者に「会社やってみないか」と声をかけていただき受託開発会社を起業しました。

投資を受けるということ

僕の場合は起業するにあたって投資をしていただき、今までと全く知らない領域でのチャレンジでした。

幸い投資をしてくださった前の株主は、エンジニアとしても経営者としてもめちゃくちゃ優秀な方で、おんぶにだっこな状態で、濃厚なアドバイスをいただきながら事業を推進していきました。

投資を受けるにあたってエンジニア(今の取締役)も紹介いただき、2人で小さいながらも会社を経営していくことは個人的にはワクワクし、エキサイティングな毎日でした。

ただ、当たり前ですが、投資を受けるというのは「期待」を「お金」という目に見えるもので受けるということ。プレッシャーはサラーリーマンの比ではないわけです。

会社をつくるということ

サラリーマン時代に「僕はこんな偉業を成し遂げたぜ!」みたいな実績もなく起業して、しかも今までやったことない領域の会社だったため、人一倍苦労した気がします。そう望んだのは自分なんですが。

これが自分一人で完結すればいいんですが、今自分が経営しているのは会社。従業員がいるわけです。

「やったことないから」で済まされないわけです。

身の丈にあっていない案件であっても、「なんでこれやるんだろう」と思う案件でも、会社を潰さない(利益をつくる)ために必死になるわけです。

経営者になるということ

それで会社が潤えば美談で済むのですが、世の中そんな甘くないわけです。頑張っても利益がなく、「なんでこの領域で仕事してんだっけ」と思う日が続きました。

ただ、いいことももちろんあって。

1つは肩書きが"代表取締役"になること。
これは実際なってみると実感すると思うのですが、日本はまだまだ肩書き社会な面があるので、たとえ未熟な社長でも、いままで出会えなかったようなかたと出会えたり、交流できる機会がグッと増えます。
接する人が変わり、環境が変わってくると考え方も変わります。たぶん、普通にサラリーマンやっているスピードと比較にならない速さで考え方が書き換えられていくのではないでしょうか。僕の場合も、振り返ってみるとそうでした。

もう1つは「当事者意識」が強く生まれること。
たとえ雇われ社長であっても、社長は社長。経営権は自分にあるわけです。つまり自分の采配が、そのまま会社の発展・衰退にダイレクトに反映するわけですから、いやでも当事者意識が生まれます。
自分のせいで、誰かが嫌な思いしたら嫌じゃないですか。倒産したら従業員は路頭に迷うわけですよ。目覚め悪いじゃないですか。
自分は神経図太い方なのかなと思ってましたが、何回もメンタルやられかけたことがありました。

たしかな成功体験を積む

徐々に数字をだせるようになって、環境がかわって、当事者意識も変わると、小さくても成功体験を積み重ねることができます。(それ以上に失敗するんですけどね笑)

その1つが採用。
自分が面接したり、「この人と一緒に働きたい」と思った人を口説いて、採用できて一緒に働けた時は嬉しいわけです。
んでもって、その人が仕事こなしている姿をみていいなと思うわけです。これは会社でも一部の人しかできない体験を、ショートカットでできるわけですから嬉しいですよね。

そして黒字だった時。
案件受注して、こなして、きちんと着金までして黒字には嬉しいですよね。
目に見えた数字は嬉しい。単月黒字でも会社の銀行口座が増えていく感覚は、社会に認められた感がでてきて楽しいですね。僕は稼ぐのが好きなタイプなので、単純に黒字幅が大きくなることは嬉しいです。

確かに失敗もありますが、こういった成功体験が徐々に自信になっていく感覚があります。

株主がかわるということ

着実に黒字を出せるようになったりすると、いろんな化学反応がでてくるようになります。その一つに他社との前向きな協業。
色々な話がでる中で、結果「くらしテックを買います」というお声がけをいただきました。それが現株主。

前株主と話をした上で、結果、現株主にした方が会社が飛躍しそうだということで全株式を取得いただき完全子会社になりました。
話が出てから1ヶ月もしないスピード買収でした。(いい経験をさせていただきました)

株主が変わるって、個人的にはそこまでインパクトがないと思っていたのですが、取引先の一部から後ろ向きな発言を受けたりしたのが意外でした。
今回の買収は、代表である僕に特に明確な制約がなく「一緒に会社を大きくしよう」というような意味合いが強い買収だったため、経営権や体制でとやかく言われたことは一切ありませんでした。

でも、それは内部の話。外部からみたら「いつ武藤が代表後任させられるのかわからない」とか「前株主との信用があったから」とか色々な意見がでてくるわけです。

僕としては「あれ?会社としてより強い組織になるんだからいいことなんじゃないの?」と思っていても、一筋縄では行かないわけですね。
結果1社1社説明して解決するわけですが"株主がかわる"って、意外にインパクトあるんだなと勉強になりました。

今、何がやりたいのか

会社を買収していただくことは「今、僕は何をやりたいのか」を改めて考えるいいきっかけになりました。「なんで会社をやっているんだっけ。」みたいな。

冒頭に書いてある通り、元は普通のサラリーマンなわけです。
毎日業務こなして、週末楽しんで、そして給料をもらう。特に秀でたことがあるわけでもなく、平々凡々。そんな僕が、会社を買ってもらってまで何がしたいのか。

自問自答を結構しました。
結果としては「今できる最もおもしろい方法として会社経営があって、自分の手で事業やサービスをつくって、存在価値をだす。そして稼ぐ。それがなによりも面白そう」と言うのが、今のところの答えです。
自分でメンバーを集めて、事業つくって、スケールさせていく。めっちゃ楽しいじゃないですか。それにお金もついてくるのが最高。

少し前までくらしテックは受託開発を繰り返しているフェーズでしたが、最近になってクライアントと一緒に事業をつくったり、自社サービスを手がけるようになっていくのは楽しいですね。

くらしテックは"やりたい"こと自体をつくり、そして実現できる集団にしたいと考えています。

メンバーも徐々に増えているので、もうしばらくはある種無責任に「これ面白そう!」ということに人を巻き込んで行こうかなと。

伝えたいこと

noteを最後まで読んでいただきありがとうございます。
このnoteを書いた理由としては「自分は普通だな」と思う人間でも、ある程度は変われるよ。ということを伝えたいからです。

毎日適当に過ごしている人でも、会社を企業して、メンバー集めて、買収もしてもらえるチャンスはあるわけです。
チャレンジする中で「自分てこれが得意なことなのかも?」と思えるような機会も増えてきます。

そうやってでた結果は、サラリーマンの評価を受けること以上に嬉しいことだと僕は思います。なんせ自分で選択して行動した結果ですから。

変わるきっかけなんて、いくらでもつくれるわけです。
自分がどうなりたいのかを今一度考えてみて、先を想像するのも悪くないんじゃないでしょうか。

「やりたい」って口に出したら、きっと周りの人が反応してくれますよ。

少しでも貴方が行動するきっかけになればと思います。
チャレンジしましょう。

https://twitter.com/muto_hiroya

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