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これってシロ?クロ?身近な法律の135の事例集  犯罪かどうかわからないグレーゾーンというのがある。そこが法律の難しいところ。本書は具体的に事例をあげて弁護士と著者の村尾氏がコメントを出すということで明確にしている。法律にあまり興味のない人にとってはとっつきやすい内容です。


法律に普段あまり馴染みのない人だと、何が犯罪で無罪なのか、グレーゾーンとは何かなどがわからないケースが多々あります。

本書は、身近なというか有名な事例を135提示し、弁護士の高橋先生が法的な解釈を、著者の村尾氏がコメントを出す形式になっています。
最後まで読めば何となく法律家の思考が漠然とですが見えてきます。

村尾氏のコメントがNHK教育番組的で若干魅力がないのが残念ですが、読んで損はない本です。

面白かった事例を見ていきます。

鳥や猫の餌やりで被害

友達でこの被害を受けている人がいて興味があるのですが、刑法では無罪だそうです。
ただ、被害が深刻な場合は民事では罪に問えるかもしれないというのが弁護士の見解です。

特殊なケースでは、これが気になりました。
目の前で飲酒運転の検問をしている。直前で車を停車し警官の見ている前で飲酒した。酔いがさめてから彼は車を運転し帰宅。罪に問われるかどうか?。
このケース無罪だそうです。
これ悪用されそうですね。少し飲んでて捕まるかもという時、これすると罰を受けないでいいということですか。

自転車走行中に女性歩行者とぶつかり女性は植物人間に・・・
賠償金が多額のため自己破産したそうです。
裁判で支払い命令が出ても実際に支払われるケースはそんなに多くないと言われています。刑務所に入っている。死刑になった。金がない自己破産したというケースもあります。てっきり自己破産するとそれで終わりと思っていたのですが・・・

損害賠償金は、破産法の免責対象になっていないため、仮に自己破産しても支払い義務は消滅しないとのことでした。

クラスメート全員に無視されるイジメにあった。
全員に無視されるは犯罪の構成要件ではないそうです。
まじで法律おかしい。



2024 3 18



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