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2024年7月の記事一覧

感想 スタイルズ荘の怪事件 アガサ クリスティー 単純な遺産相続が原因の殺人事件な…

あまり派手さはなく、スタンダードな密室殺人事件なのですが ポアロを登場させるだけで まるで…

武藤吐夢
3か月前
23

感想 ラス・マンチャス通信 平山瑞穂今まで未体験な汚ホラー。無軌道だがパワフルな…

第16回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。 一言で言うとぶっ飛んだ汚ホラーでした。 一つ…

武藤吐夢
3か月前
21

感想 ひゃっか!  今村 翔吾 時代小説かと思いきや、全国高校生花いけバトル。アオ…

今村さんのイメージは時代小説だったので、ちょっと驚いた。 というのも、本作はアオハルなの…

武藤吐夢
3か月前
25

感想 骨と肉  櫛木 理宇 読後感が最悪の猟奇殺人ミステリーです。双子が心のどこか…

読後感は最悪でした。変態ホラー小説を読んだ後に感じるような気分の悪さです。 筆致が肉太で…

武藤吐夢
3か月前
21

感想 一人称単数 村上 春樹 初期の作品群に比べると明らかに質が落ちているのが残念…

村上さんの作品を読むたび、ここ数年ずっと感じていたのだけれども、明らかにピークが過ぎた感…

武藤吐夢
3か月前
50

感想 サファイア  湊かなえ 少しダークな雰囲気のある感情揺さぶられる短編集。湊…

湊さんというと長編ミステリーのイメージが強いのですが、本作は短編集です。 かなりいいです…

武藤吐夢
3か月前
23

感想 未来 湊 かなえ 生きるとは、苦痛なのだと証明したいのか。この物語に救いはあるのか?。

たぶん、モチーフは子供の貧困。 それはイジメと関係していて 主人公の少女は、ヤングケアラーでもある。 前半の少女の壮絶な半生。 精神を病んでいる母との暮らし。 暴力をふるう母の愛人の理不尽。 もし、未来からの手紙を受け取っていなかったら、果たして彼女は生きてこれたのかと感じてしまう。 共感する、もう一人の少女との共犯関係も魅力の一つだ。 不穏な前半のパートを。後半のパートは伏線を回収し 物語の骨格を組み立てていくような、読者にとってはわかりやすいが、激しい物語となって

感想 西巷説百物語 京極 夏彦 靄船の林蔵がメインの短編集。関西の怪異にからめた…

舞台が関西になり、言葉も上方の言葉なので、いつもとは少し雰囲気が違う。 怪異にからめた短…

武藤吐夢
3か月前
28

感想 日本怪異幽霊事典 朝里樹 これすごい。書かれている事例がすごく多いのだがわ…

本書は辞典の形をとっていて、さらに古代、中世、近世、近代、現代に分類されています。 その…

武藤吐夢
3か月前
20

感想 シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱   高殿 円 『シャーロック・ホームズ』シ…

ホームズをリスペクトしているのはわかる。 現在に時代を移し、設定を女にしたのも面白いが、…

武藤吐夢
3か月前
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感想 かたちだけの愛 平野 啓一郎  愛を著者なりに定義したのはいいが、この恋愛物…

平野さんぽくない作品です。 恋愛物語です。 美人の不倫女優の事故現場で、不倫相手の男に10…

武藤吐夢
3か月前
26

感想 空白を満たしなさい上下  平野 啓一郎 死者が蘇るという設定は面白い。しか…

平野さんというと分人という思想を思い出す。 この作品のモチーフもそれだ。 なんと、本作に10…

武藤吐夢
3か月前
21

感想 となりのナースエイド 知念 実希人面白かったのだが、なんかバタバタしすぎてい…

色んな意味で詰め込み過ぎ、アクションあり、ミステリーあり、医療アリ。 よくわからないが、…

武藤吐夢
3か月前
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感想 呪詛を受信しました 上田 春雨 死んだ人から呪詛のメッセージが届く。すると、その人も死ぬ。主人公が腹黒。まったく共感できないのに、ストーリーは魅力的。

こんなダークな探偵は見たことがない。 援助交際をしている家庭に難ありの人間不信の少女。ボイスレコーダーを常に持ち歩き証拠をおさえることで自己防衛をしている。 自分の利益しか考えず、人との関係は打算的でドライ。そのくせ寂しがり屋。 犯人はすぐにわかります。 その人しかいません。 問題はそれが罪に問われるかどうかでした。 死者から届く 死ね という呪詛の二文字。 受け取った人は動揺します。 そして、不審死をします。 その死んだ子が、次の人に呪詛のメッセージを。 そして、次も