『映像の世紀バタフライエフェクト　巨大事故　夢と安全のジレンマ』を見て考えたこと

2024年4月8日に、NHK総合で『映像の世紀バタフライエフェクト　巨大事故　夢と安全のジレンマ』が放送された。

番組で取り上げられているチェルノブイリ原発、福島第一原発、オルキルオト原発には取材で訪れた。共通するのは、巨大なものをいかに制御するかということだ。チェルノブイリ原発と福島第一原発はその制御に失敗した。オルキルオト原発は、さらに巨大な設備で制御しようとしている。はたして、その試みはうまくいくのだろうか。大切なのは、事故が起きうるものとして、そのときに備えることだろう。だが、その備えが十分だとは思えない。なぜなら能登半島地震では、志賀原発周辺の住民が計画通りに避難できないことが明らかになったからだ。他の原発の避難計画も同じような問題を抱えている。にもかかわらず、避難計画は見直されないまま原発の稼働は続けられている。