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《 書道って、なんでしょうね。 》 二話目

習字と書道の違いって、考えたことありますか?
 
わたしも、書道教室を開講した22歳の頃は、恥ずかしながら明確に違いが分からないまま指導してしまっていたものです。
 
言葉の定義、というものはとても大切です。
普段何気なく使っている言葉にも、実は明確な違いがあったりするものです。
 
今回はせっかくですから、習字と書道の違い、知ってみてください。

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まず、習字という言葉と「書写」は似ています。
そのままですが、「字を習う」と「書き写す」という意味です。
  

では次に書道ですが、これには「道」が含まれていますね。
華道・茶道・剣道・柔道・弓道・香道・・・と。
これは、すべて「道の精神が宿るもの」です。
 
 
それでは、明確な違いを申し上げます。
 

「習字」「書写」は、『文字の習得が目的』です。
つまりは、字をバランス良く綺麗に書くことが目的であり、小中学校の授業である「義務教育」の範疇であることを表しています。教科で云うなら「国語科」になります。

小中学校では、他にも書き順や書道の道具の知識を学んだり、手紙を書く上での形式を学んだり、様々な文字を書く上での基礎基本を学びます。


対して「書道」は、『書を通じて自己を表現する芸術』です。
それは、日本に脈々と受け継がれてきている“道の精神性”であったり、“先人たちの想い”や“哲学性”を重んじた、総合的な芸術であることを示しています。

ちなみに義務教育を経て高校に進学すると「音楽」「美術」「書道」という選択授業になり、書道が音楽や美術と並列しており、教科で云うと「芸術科」として扱われていることが分かりますね。
 
 
 
いかがでしたか?
普段はあたりまえに使っていても、意外と本来の意味をしらない言葉。
今回は、書道と習字の違いをご紹介しました。

 

 
さて、それではわたしが現時点で理解している言葉の意味を繋げて、改めて考えてみましょう。
 

 
“無添加書道” とは・・・
 
何も加えていない、総合芸術である書道を通じて、自己表現をすること。またそのための手段であり、道である。
 
 
こんなところでしょうか。
 

・・・果たして、本当にそうなんでしょうか。
 
 
つづく。

書を筆で書き表すこと。文章を指で打つこと。違いはあれど、同じく“書く”こと。書くことを、生業にしております。応援いただけたら有り難い限りです。