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紹介キャンペーンで失っているもの。

SNSを活用していると、メルマガや無料プレゼント、クラウドファンディング、書籍のレビューなどなどを告知してほしいというお誘いが頻繁にくる。


完全に、個人の主義主張として捉えてほしいんですが…

テンプレで送られてくる、温度感のない手法は大嫌いだし、できるのならば、そういうプロジェクトには関わりたくないと思っている。


そもそも、お願いする1通にエネルギーがこもってないのだから。

そういう人のものを人様に紹介できるわけがない。


こんな取り組みをする人に限って、本当に良いモノというのが、極端に少ないということもあるのは、こういって根底にある姿勢に共通するものではないかと思ったりする。


私は、基本的には、『いつも読んでいる方に紹介したいと思えるもの』以外は、紹介しないスタイル。

とはいえ、たまに紛れている、すごくいいものに関しては、自分の言葉で真摯にご紹介をさせていただくことにしている。

そして、本当にいい商品だったら、これがブーストになって、次のフェーズに繋げて…ということをされているので、一概に否定というわけではなかったりしますが。


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こういった、紹介キャンペーンなどの諸々を見ていると、Instagram界隈のインフルエンサーのPR問題に似てるなぁ…と思う。

とりあえず、お金をもらって、使ったこともない商品を『おススメ!』と紹介することが、信頼をうしなうとか、結構問題になっていたりするけど。

ただ、正直、こちらの問題は、まだ健全だと思う。

お金が出てるのだから。

広告として活用しているのだから。

失った信頼の見返りにちゃっかりお金を頂いているので、まだまだ、win-winではある。(一応ね。)

ただ、キャンペーン活動に関しては、人の善意だけがキーになっている。


もちろん、本当にいい商品だったり、本当に広がるべきものであるのならば、『紹介してありがとう…!』と、サービス提供者と、紹介者、そして、それによって情報を受け取れた方は3方ハッピーだからいい。


だけど、このキャンペーンを行う人の殆どが、日々の集客活動を怠っているか、日々の満足度が低いということなんじゃなかろうか。

長期的に繁栄をしていきたいのなら、お金よりも、何よりも、人の信頼残高の方が大事だと思っているので、相当な覚悟がない限りは、この手法は手を出すべきではないと、個人的に思ってる。


こういった商品を、『全然良くなかった…』と言われると、損するのは紹介した側だし、残念ながら、みんなが嫌な気持ちで終わる。


『善意は無料だから。』そう思って乱発する人は、見えない信頼残高の刈り取りがなされていることを改めて認識するのが大事だと思います。

巻き込み方次第で、見えない信頼をゴッソリ失っている人も少なくない。


だからこそ、個人的には、この方法を使うくらいなら、広告を回していった方がいいと思ったりしている。

信頼残高を失うくらいなら、お金の方が安いもの。

仕事でPRするときに『如何に人が心地よく紹介したくなるのか?』ということを死ぬほど考える。

それは、サービスの設計から、人が使いたくなる語感とか、投稿の設計だったり、口コミシステムとか、何度も何度もPDCAを回しながら、必死に考える。


それは、短期間で下品な盛り上がりを作って、印象を下げたり、『こんなのに手を出してしまう人』というレッテルを貼らないためだったりする。(最近は、この手法を使っているだけでダメって人もいらっしゃるよう。)

何か新しいこと始めるんだよね。とか、口コミ評価される媒体を使うことになったんだよね。とか、出版することになったんだよね。とか、そういう時期に『是非紹介させてください!!!!!』と言ってもらえると関係性と、サービスの質の向上を測った方が絶対いい。

(というか、そこが本質的には、PR(パブリックリレーションズ)なんじゃなかろうか????日々の取り組みだけじゃなくて、キャンペーン直前が大事といって取り組むPRパーソンは、正直三流だと思う。)

『紹介させてください!!!』系の方の文章は、熱量を帯び、そして、人を巻き込む文章なんだから。

本当に、投稿の一つ一つ、そして、姿勢が全てがブランディングになっている、ここ最近。

日々の積み重ね、一挙手一投足がブランドを作る。

ここを怠れば、焦ってこういうのに手を出すことにもなりかねないからこそ、私は、日々の取り組みが全てだと、常々思ったりしています。


ビジネスにはいろんな手法、テクニックがあるものの、その根底は、人と人とのやりとりということを忘れてしまうことは、ついつい、自分が傲慢になっている時なのかもしれないと、今までお世話になった人たちを思い出してみることをお勧め。

紹介は、人の幸せが見えるものだけを。


本当にいい商品、いいもの以外はお受けいたしませんので、お見知り置きを。

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