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会話から得るもの、人とのつながり

ある著名な方が、「本を読む者は、ひとつの人生ではなく無数の人生を生きる」と言われていました。経験には限りがありますが、試行錯誤して培った経験を文章にして残してくださった本を通じて、他人の人生を振り返り、疑似体験することができます。これにより、新しい視点や可能性を発見できると考えています。

世の中には地頭が良い人がいますし、自己啓発本では「頭の良い人の思考法」や「話し方」などがベストセラーになります。しかし、そうした技巧的なものは表面的なものに過ぎないので、やはりしっかりとしたインプットが重要だと思います。

私の経験から言っても、本を読むことは大事ですが、実際に人とコミュニケーションを取り、会話することは非常に大切です。

昨日、Zoomでホスト役の方が非常に優れていて、それぞれ初対面の方々と自己紹介を交えながら会話をしました。私が話したのは、一度命拾いをした経験についてです。オウム真理教が地下鉄でサリン(毒ガス)テロを起こした際、私は一つ後の電車に乗っていて、茅場町駅の構内にけたたましいサイレンが鳴り響いた記憶が鮮明に残っています。会社に着くと、日比谷線が停止しており、前の駅から歩いてきた上司が、「道端でエビのように背を丸め、苦しそうに倒れている人がたくさんいた」と話していました。まさに地獄絵図で、多くの方が亡くなり、ご冥福を祈るばかりです。

その話をしたら、同じグループの女性が、サリン事件で会社の上司が亡くなったこと、さらに123便の日航機墜落事故で友人を亡くされたことを話してくれました。こんなに近くに、あの事件に関与した方がいることにとても驚きました。

また、経歴も華々しく立派な女性が自己紹介をされていた際に、私が3年前に脳梗塞で左半身が麻痺したけれども、懸命なリハビリで現在は障害を克服したことを話しました。すると彼女も、乳がんを患い右の乳房を失ったことを打ち明けてくれました。私が障害を克服したことを褒めてくださり、男性の私に赤裸々に自分のことを話してくれる姿にとても感動しました。やはり、人は人徳が大切だと思いました。

いろんな人の話を聞いていると、それぞれ波瀾万丈な人生を歩んでいて、誰しもが苦労をしているんだなと感じました。

こうして人と話すことで、学ぶことも非常に多いです。ただ、どんな人と会話するかは重要です。今回のように主催者が良いと、良い人たちが集まり、建設的な会話ができるので、非常に勉強になりました。

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