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「AIは“手段”だがDXは“目的”。対象となるお客さまの幅が圧倒的に広がった」 私が注目のAI業界からDX業界に転職した理由

2024年2月、Marsdyに第1号となる社員の後藤英次郎が入社しました。後藤の前職はAIを主軸に広くデータビジネスを展開する企業。先端技術を扱い注目が集まるAI業界から、DX業界に転身を決めた理由は何だったのか。じっくり語ってもらいました。


ツールとツールの間を「つなぐ」ニーズは高まっている

――Marsdyに入社したきっかけを教えてください。

後藤 ビジネス系のSNSで、CEOの武藤(大揮)さんから直接連絡をもらったことがきっかけです。武藤さんとの最初の面談は1時間の予定だったのですが、話が盛り上がってしまい、随分予定を超過してしまったことを覚えています。

それまでMarsdyについては全く知らなかったのですが、Marsdyが解決しようとしている課題というのが、まさに僕が感じていたものとぴったり合致していました。そこから話がどんどん進んで、まずは業務委託で2カ月ほど仕事をしてみて、私がやりたいことと合っているかを確認したうえで、今年2月に入社しました。

――最初にMarsdyについて聞いたときの印象は。

後藤 最近、DXでさまざまな課題を解決するSaaSのソリューションが増えていますが、実際の業務に当てはめると「この部分はこのツール」「ここの部分は別のツール」と複数のツールで対応せざるを得ません。そして、そのツールとツールの合間をつなぐところは人がやるしかなく、それが膨大な手間になっています。

もちろん、すべてを一つのソリューションでカバーすることも不可能ではありませんが、そのためにはオペレーション全体を大幅に変える必要があるなど、膨大なコストやリソースがかかってしまいます。

ですから、DXが進むと、そうしたツールとツールの間の「つなぎ」の部分を解決するための、「かゆいところに手が届く」サービスが求められるようになることは、私自身もこれまでの仕事で実感していました。Marsdyが提供するAutoDateは、まさにそういったニーズに合致していると思いました。

だからこそMarsdyの掲げる「全ての企業の、『誰にでもできる仕事』を0に。」というビジョンに強く共感したのです。私も、業務上のムダが本当に嫌いで、日々、ムダを減らすことを考えながら仕事をしていますから。

業種や規模を問わずあらゆる企業の役に立つ

――最先端技術で注目されるAI業界から、DX業界に移ることに対する躊躇はありませんでしたか。

後藤 それはまったくなかったですね。それよりも、「以前できなかったことが、ここではできそうだ」という期待感の方が大きかったです。

AIは確かに素晴らしい可能性を持った最新の技術ではありますが、何かを実現するための「手段」であって「目的」ではありません。そして、どんな目的でも実現できるわけではなく、得意な分野とそうでない分野があります。

また、残念ながら、まだ活用するにはかなりのコストがかかるので、よほどリソースがある企業でないと導入が難しい面があります。前職でも、たとえ「AIを使えば課題が解決できそうだ」とわかっていても、予算が合わないという理由で断念せざるを得ないお客さまにたくさん出会いました。

一方、DXは「手段」ではなく「目的」です。ターゲットとするお客さま企業の幅が、圧倒的に広い。特にMarsdyのAutoDateは、コスト面でも柔軟性が高く、実際、私が今担当しているのも、大企業から地方の従業員30人規模の中小企業までさまざまです。「お客さまの課題解決に向き合うこと」にコミットしているので、業種や規模を問わず、あらゆるお客さまに役立つことができるのは、大きな魅力です。業界としての将来性を感じますし、個人としても得られるものが大きいと感じます。

仕事の「手触り感」が高くなった

――仕事の進め方の点では、どんな違いを感じますか。

後藤 AI業界にいたときは、最新のテクノロジーを扱いますし、プロジェクトの予算規模が大きいこともあって、分業制を取っていました。私は営業を担当していたので、お客さまの課題ヒアリングまではおこないますが、ある程度のところで専門性を持ったエンジニアにバトンタッチしていました。自分が直接的に解決策を実装したり、結果を見守ることはできず、その過程に深く関与できないことに対する、もどかしさを感じることも多かったです。

今は、プロジェクトを最後までしっかり見ることができるだけでなく、例えば1つの部署でAutoDateを導入すると、「ほかの部署にも広げよう」ということになることが多いので、個々のお客さまとのお付き合いが長く続くことが多い。仕事の「手触り感」が非常に高いと感じています。

――「DXコンサルタント」という肩書ですが、現在の業務内容を教えてください。

後藤 お客さまにDXコンサルティングをおこなっているほか、プロジェクトマネジメント(PM)も担っています。

具体的には、営業部隊が取ってきた案件について、導入のプロセスから担当し、お客さまとコミュニケーションを取りながらリリースまで伴走します。

まずは業務のヒアリングです。お客さまが現在、どのように業務を進めているのか、どんなツールを使って、どのようなフローで進めているのか、どんな条件があるかを詳しくお聞きします。

それから、どこをどうしたら業務効率を上げられるかという視点で業務を整理し、自動化するところ、手動で行うところを仕分けします。自動化する部分はエンジニアと、手動でおこなうところはオペレーターと相談し、お客さまとコミュニケーションしながら全体のプロセスを設計して本番稼働につなげます。

こうした工程の全体を管理するPMも担当しています。

課題の本質を見極め解を見つけることにやりがい

――仕事のやりがいはどんなところにありますか。

後藤 どの企業も現場の業務は非常に複雑で、実務担当者もすべての業務を把握されていないことが多いのです。そこを紐解いて、課題の本質はどこにあるのかを解明し、どうすれば解決できるかという解を見つけていく。そこは非常におもしろいですし、やりがいを感じます。

私自身もこれまでさまざまな事業会社で、今、Marsdyで対応しているお客さまが直面しているのと同じ悩みを抱えていたので、経験がとても役立っていますし、課題が解決できたときの喜びは大きいです。

――具体的には、これまでの経験のどんなところが役立っていますか。

後藤 家具のEC事業を手掛ける会社やホテル事業会社では、マーケティングや営業を担当していましたし、その後の食品業界の会社では営業企画にいました。いずれも、日々の数字を分析し、それをマーケティングや営業の施策に反映させる仕事だったので、毎日手間のかかる数値管理をしなくてはならず、省力化するにはどうしたらいいか、試行錯誤し苦労していました。

ですから、お客さまのご苦労はとてもよくわかりますし、いろいろな業界を見ているので、「ここがボトルネックになっているのではないか」というツボを探る時にも経験が活かせています。

複数の物差しを持つこと、一次情報に当たること

――仕事を進めるうえで、気を付けていることはありますか。

後藤 複数の物差しを持ち、多角的な視点で見ることです。例えば、同じお客さまでも、現場で認識している課題と、その上長や経営層の方が認識している課題は、異なることがあります。それは、立場や役割などによって捉え方が違うので、どちらが正しいということではありません。

料理でも、「おいしい」の定義は料理によって、人によっても異なりますよね。ですから、DXコンサルタントとしてお客さまの課題と向き合うときに、こうした多角的な視点で見ることは欠かせません。

もう一つ、一次情報に当たることも意識しています。伝聞の情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、必ず現場でご本人に直接話を聞くようにしています。そういった、泥臭さみたいなものは大事にしています。

何もないところから作り上げることを楽しむ

――フルリモートだそうですが、働き方で大変なところはありますか。

後藤 以前もフルリモートで働いていたので、特に大変と感じるところはありません。ただ、社内でやり取りをするのは業務委託の方が多く、勤務時間がバラバラなので、その調整には気を遣います。でも、プロフェッショナル意識の高い人が集まっているので、コミュニケーションは問題ないですね。

――Marsdyはどんな社風ですか。

後藤 まだ入社して日も浅いので、あまり語れませんが(笑)、これから会社のカルチャーが生まれ、作られていくところだと思います。

――どんなカルチャーにしていきたいですか。

後藤 社内でも「『誰にでもできる仕事』を0に。」する必要があります。それを考えると、マネジメントはコストにつながるので、できるだけマネジメントを必要としない、フラットな組織がいいのではないかと思います。

もちろんチームを牽引していくリーダー的な人は必要だと思いますが、全員がプロフェッショナルとして仕事をしていれば、そこにマネジメントという概念は必要ないはずです。武藤さんもよくおっしゃっていますが、みんながプロフェッショナルとして顧客とも社内のメンバーとも向き合う文化が作っていけたらと思います。

――Marsdyには、どんな人が合いそうですか。

後藤 自走できることは重要です。正解がまだない世界なので、1を聞いたら、そこから自分で考えて展開し、10を返すことが求められます。それに、新しい会社ですからまだ整っていないところもたくさんあります。何もないところから作り上げることを楽しめる人がいいのではないでしょうか。

会社の組織としてはまだ何もない状況ですが、AutoDateというサービスは出来上がってきています。これから事業企画、事業開発を進めていき、自分の成長と事業の成長を一緒に感じられるのは楽しみです。

――これからMarsdyで実現したいことや目指していることを教えてください。

後藤 私自身が目指しているのは「オーケストレーター」です。オーケストラを指揮する指揮者をイメージしていただければと思うのですが、さまざまな分野のプロフェッショナルの力を掛け合わせて、単純な一人ひとりの力の総和以上の力を引き出せるようになりたいです。

お客さまやMarsdyのエンジニア、オペレーターが目指しているゴールが少しでもずれていると、それぞれが持つ力が発揮しきれず、アウトプットも最大にはなりません。そこで、例えば、10の力を持った人が10人集まったときに、100以上の力を発揮できるようにしていきたいです。

そうすることで、より多くの企業のDXを推進して「『誰にでもできる仕事』を0にする」ことに貢献したいと思っています。

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