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価値観を共有した社外のチームを作るまで


昨日は、2月1日にローンチしたメディア「イケウチな人たち。」で全面的に関わってくれている灯台もと暮らしが主催する「もと暮らの深夜枠」という動画に出演してきました。

対談したくいしんさんから、最後にこんな力強いコメントをもらいました。

「イケウチさんのタオルは、『日本一のタオルなんで!』ってオススメするすることができるくらい、良いプロダクト。」

この言葉を聞いた瞬間、オウンドメディアを作ろうと思ったのも、自分が自信を持って、「このタオル最高なんです!」と言うことができる環境で働いているからだと強く感じました。

価値観に共感したチームづくりのきっかけ

「イケウチな人たち。」をローンチして、様々な反響をいただきました。中でも平山さんのnoteが、「イケウチな人たち。」についてマーケティング視点で熱く語ってくれていて、僕自身言語化できてない部分をとてもわかりやすく整理してくれています。

チームメンバーはIKEUCHI ORGANICの価値観に賛同するメンバーであり、且つIKEUCHI ORGANICのファンで構成されています。広報担当自らが営業のように足を使って会いに行き、価値観を共有してからメンバーになっているという点も見逃せません。

今回は、社外のチームについて書きたいと思います。

きっかけは、約1年前に灯台もと暮らしを運営する鳥井さんとのブレストでした。その時の経緯は鳥井さんがブログに書いてくれたので、もう少しだけ前に遡ります。

灯台もと暮らしの皆さんと初めて一緒にお仕事させていただいたのが、約2年前に取材いただいた、「IKEUCHI ORGANIC特集」。

実に17本もの記事を、もとくらの皆さんが今治に3泊4日で泊まり込みに来て取材してくれました。メディアの取材でも多くが日帰り、長くても1泊2日です。さらには取材対象は代表の池内か、社長の阿部がほとんど。灯台もと暮らしの特集は、経営陣以外の社員が前面に出たはじめてのメディアとも言えます。企業取材で3日も密着すれば、会社の良いところも悪いところもすべてわかってしまいます。

この時に、包み隠さず色々な社員と会話をして取材をしてもらい、さらにはイベントや追加の記事でも半年に1度程度は一緒に仕事をしていたので、彼らはもうIKEUCHI ORGANICが目指す理想の姿は、十分わかってくれていました。

正直、メディアができていない状態で、企画書だけで私たちの考えている事、目指す姿を伝えるのは困難です。僕がオウンドメディアを作ると決めることができたのは「灯台もと暮らし」の編集部と約2年に渡り過ごした時間があったからだと確信しています。

どのように人は集まったのか?

「灯台もと暮らし」編集部と一緒に仕事をすることは決まりました。でも編集部は、ほかにもメンバーは必要です。そのときに真っ先に思い浮かんだのが、井手さんでした。井手さんと出会ったのは約1年前。灯台もと暮らしと一緒に開催した『共感と購買をどうつなぐ?』というイベントでした。

店舗での接客や、灯台もと暮らしの記事、今治オープンハウスというファンイベントのことも調べてくれて、何でこんなにタオルに熱狂している人がいるんだ、と思ったらしいです。

その後の行動もすさまじく早く、ものすごい熱量のある記事を書いてくれたり、似たような価値観を持った知人と再会する機会をセッティングしてくれたり、もう井手さん何人いるんですか?というくらい活躍してくれました。

そして井手さんが独立するタイミングとメディアを作るタイミングが重なり、相思相愛という感じでプロジェクトに加わってくれました。井手さんは、「イケウチな人たち。」だけではなく、IKEUCHI ORGANIC公式noteの編集員としても関わってくれています。

まさかの銭湯で出会う、理想の編集者

共通の価値観を持った書き手は見つかりました。最後は編集者です。コンテンツのクオリティを上げてくれる屋台骨のような存在。僕の中では、この人にお願いしたい!と思う人は一人しかいませんでした。それがサイボウズ式の編集長・藤村さんです。

藤村さんとの出会いは偶然でした。井手さんに誘われて参加した、高円寺の銭湯・小杉湯の貸し切りイベントで偶然お会いできたのです。サイボウズ式は、メディアを作ろうと思う前から、もちろん読者として読んでいて、藤村さんの発言、サイボウズ式の考え方を興味深く見守っていました。

僕が一番驚いたのは、オウンドメディアを運営して「KPIは追わない」と編集長自らが発言していた事です。また、「製品PRも宣伝もしない」という編集方針もとにかく驚きました。そして、「KPIを作らず、自社製品をしない」という方針は即座に、「短期的な成果を求めずに、自分たちの目指す世界観を実現していく」と理解しました。

自分がオウンドメディアを作ろうと思う前から、IKEUCHI ORGANICの価値観に一番近いオウンドメディアは、「サイボウズ式」だと明確に意識するようになりました。製品PRも宣伝もせず、サイボウズという会社に親近感を持ってもらい、好きになってもらう。「イケウチな人たち。」のあり方はサイボウズ式に少なからず影響を受けています。

鳥井さん、井手さん、藤村さんと昨年夏にはじめて会議をしたときに、「僕が編集長をやりますよ」と言ってくれたのが藤村さん。この時の言葉がどれだけ心強かったか。

そして、プロジェクトが始まり、ライターの皆さんから上がってきた原稿は、それだけでも素晴らしいクオリティでしたが、藤村さんが編集すると、魔法のように文章が生きてくる。チームとしても、穏やかに見守りながら、皆が安心して発言しやすい空気を作ってくれる。今、一番理想のリーダーとして近い姿が藤村さんだったりします。

結局、みんなリスクをとって応援してくれた

長くなりました。今回のイケウチな人たち編集部が集まったのは、とても小さな偶然の積み重ねでした。灯台もと暮らしと出会い、もとくらの記事をきっかけに井手さんと出会い、それから井手さんに誘われて行った銭湯で藤村さんに出会う。

最近知った、教育者・哲学者の森信三さんの言葉が見事に当てはまります。

人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず一瞬おそすぎないときに。

結局のところ、これだけ優秀な人たちが加わってくれたのは、イケウチな人たちを作りたいと思った時に、イケウチオーガニックを全力で応援したいと、何の見返りも期待せずに、手を差し伸べてくれたということに尽きます。無名の中小企業がメディアを作るなんてリスクしかないのに、これからやろうとしてることを面白がってくれて参加してくれたことは感謝しかありません。

「イケウチな人たち。」を作る上で、絶対に譲れなかったのは、関わってくれたすべての方と、単純な受発注の関係ではなく、社内社外関係なく、お互いを高め合えるようなチームを作る事でした。

価値観に共感するチームの作り方というノウハウなんて存在せず、自分のやりたいことを言葉にして一人ひとりに伝えていく。結果として、皆、このプロジェクトがワクワクするかどうか?で参加するかを決めてくれました。イケウチな人たちのアバウトページに書いた文章は、この時の編集部メンバーとのやりとりが起点になっています。

すべての「人」を感じ、考えながらつくった商品と、作り手の想いを感じながら、使う人の想いが重なること。そしてその先に存在する大切な人。共感しあえる人たちがつながり、そのつながりを大きくすることが、これからの豊かさを考えるきっかけになるのでは?そんな想いから、「イケウチな人たち」は生まれました。

第1弾のレストランsio鳥羽さんの記事は、おかげさまで大きな反響がありました。第2弾のインタビュー記事は北参道にある美容院ラフルの中村さん。おそらくメディアには初めて登場する方ですが、凛とした雰囲気を持つ、ビジョナリーな美容師さんです。2月7日(木)公開となりますので、お楽しみに!



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