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めいそう日記Ver3~Day19(+1000):紙一重の繋がり


1.瞑想小咄~紙一重の繋がり

現代では、さまざまな情報伝達手段が発達し、遠くにいる人とも簡単に連絡が取れるようになっている。お互いの消息を常日頃から確認することができるので、大切な人が遠く離れていたとしても安心ができるのは、非常に有難いことだ。

昔はデジタルを使った伝達手段などなかった。顔を見ることができる範囲が知人・友人。普段から顔が見られないほど遠く離れてしまったら、生涯の別れとなるかもしれない。今に比べると、昔は一度できた縁を繋ぎとめるためには近くにいることこそが最も大切だったということなのだろう。

私が住んでいる伊勢には、古くからお伊勢参りという風習があった。今でこそ、交通手段があるため頑張れば東京から日帰りをすることもできる。しかし、お伊勢参りが最盛期の江戸時代の頃は、東京から伊勢に来るまで徒歩で1週間以上もかけてやってきていた。その間に何があるかわからない。だからこそ、参詣者は地元を出発する前に大きな覚悟を持ったに違いない。それは見送る側も然り。また会えることは、当然ではなかったはずだ。

さて、現代ではそんな覚悟をすることは早々なくなってしまったけれども、連絡がいつでも取れるのが当たり前の状況だからこそ陥ることがある。それは、突然連絡が取れなくなってしまった人の安否確認。

私の知人の中に、ガラケーを愛用している人がいる。一応タブレットのような端末でLINEは使えるようになっているらしいのだが、タブレットのスペックの問題からか、実質的にはLINEが使えない状態にあるため、基本的に連絡は主にSMSを使っていた。

多少タイムラグがあっても、しばらくすれば必ず返信をくれていた知人。しかし、突然パッタリと返信が途絶えてしまった。

もしかして知人の身に何かあったのではないかと不安になる。なんせ、その知人は通常山の中で働くのを生業にしている人だ。ここのところ山間部では熊の目撃情報が続いており、場所によっては実際に人的な被害も発生してしまっていると聞く。

まさかとは思うが、仕事中に熊に襲われたということはないだろうか…。そうでなくても、山間部での仕事は平野部よりも圧倒的に危険が多い。もし万が一、業務中に何かの事故に巻き込まれていたとしたら…。そんな不安な気持ちでいっぱいになってしまった。

もし電話をかけたとして、「電話が使えない」というメッセージが流れたらどうしようか。そこで最悪の結末を耳にするのが怖い気持ちがあって、電話をかけようという気持ちにならなかったのだ。とはいえ、いつまでもこの状態のままでは前に進むことができない。ちょうど用があったため、思い切って電話をかけてみることにした。

すると、数回のコールの後に聞き慣れた知人の声が耳に飛び込んできた。一気に気持ちが楽になって、心が軽くなったのだった。

どうやら話を聞いたところによると、電話が使えなくなった期間があったらしい。また、最近はいろいろと忙しかったようで、こちらからの連絡に返信するのを忘れてしまっていたようだ。

しかしまぁ、これだけ情報伝達手段が発達した今でも、連絡が取れない間の不安な気持ちは変わらないことに気付かされる。「便りがないのは元気の印」という言葉は、きっと自分を不安から立ち直らせるために誰かが作った言葉なのだろう。いくら情報伝達手段が便利になり、多様化したとしても、人と人との繋がりは切れるか切れないかの紙一重であることを思い知らされた。

強い台風10号が日本列島に大きな影響を与えることが懸念されている。災害はいつ訪れるかわからないものだ。そんな折に大切な人と連絡がつかなくなってしまったとしたら。きっと生きた心地がしないだろう。だからこそ、普段から連絡がつく手段を複数準備しておくべきだ。そうすることで、お互いの心の平穏が保たれるだろう。

2. 今日の瞑想〜2024.8.29 Thu 6:15〜(10min)

木曜日の朝。今日は朝から雨が降っている様子。とはいえ、雨音が心地よいレベルの雨の強さ。雨音を瞑想のお供としよう。

今日の瞑想音楽はこれ。

姿勢を整えて座る。今日は腰骨をしっかり立てて座ることを意識してみた。すると、いつもよりも集中することができた。頭の中もクリアな感じで、瞑想しやすい。腰骨が立っているとシャンとした気分になるが、瞑想でも効力を発揮するのかもしれない。

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