見出し画像

『娼年』

先日、Netflixで石田衣良さん原作の映画『娼年』を観た。という話は書きましたか?(笑)書いてないみたいですね。被るとこでした。

ずいぶん前からこの本がずっと気になっていて、石田衣良さんは一作しかたぶん読んでないので馴染みが薄いし、どんなんかなーと手に取っては棚に戻し、を本屋でも図書館でも繰り返していたわけです。

なぜそんなに気になるのか?

ずばりタイトル。『娼年』っていいタイトルだなぁと、タイトル付けるのが下手なわたしは本当にうらやましいセンス。『娼婦(夫)』×『少年』。タイトルだけでパワーがあるし、そそられる。揺れ動く少年の心の状態が描かれているんだろうな、と想像力をかき立てられる。

これこそ前にも書いたかもしれないんだけど、わたしはセンチメンタルな男の子が好きなんです(作中の話)。傷ついた横顔とか、いいなぁと思う。思いもよらなかったことに突然傷つけられたショック。たぶん若い頃にジェームス・ディーンが好きだったからかもしれません。リバー・フェニックスも好きですが、ジェームス・ディーンの『エデンの東』での傷つきっぷりが良かった。

そんなこんなで、『娼年』の中の男の子はどんなふうに傷ついた顔を見せてくれるんだろう、と期待しておりました。なにかのフェチなんだろうか?(笑)

映画版をズルして観ちゃったんですけど、やっぱり画像になっちゃうと赤裸々……。ほぼ全編R18シーン。松坂桃李くん、今までそれほどすごく目を引くとは思ってなかったんですけど、彼、すごいですね。Hが、ではなくてそんなHシーンの中でひとりの男の子が成長していく姿を通して演じ分けているんです。出てきた時と、その先、さらにその先で主人公に変化があることがわかるってすごい。しかもスポ根とか最近流行りのみんなで何か作る系とかじゃなくて、ですよ。人間の中身が変わっていく。

そんなわけで映画版を観たにも関わらず原作が気になりまして、本日、BOOK・OFFで購入。BOOK・OFF大好きなんですけど、カバーがないんですよね。わたしはカバーかける派(そしてお風呂に持ち込む派)なので、カバー欲しい。そう言えば脱線しますが、Amazonでカバーのプリントできるんですよね! とりあえず上質紙しかないけどやってみようかなぁ。(中身はBOOK・OFF)

小説、まだ読んでないんですけど覗いた感じ、やはり映画版より心情を深く掘り下げて描かれているようです。HシーンはよりHですが。薄いし、読むのが楽しみ。そして『逝年』という続編が出ていることがわかったので『娼年』読んだら読みたいなと思います。さらに大人になった主人公が描かれているのかな?

わたし、同じ監督の『愛の渦』も観たんですけど、言葉じゃなくて演技で喋らせるタイプの監督だと思うので、小説とその辺の違いもたっぷりあじわいたいと思います。

松坂桃李くんはセクシーでしたよ! アンニュイな表情がたまらない俳優さんですね。裸の背中も素敵でした。よかったら怖がらずにどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?