むすび

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その6-思い出の人-

『男は最初になりたがり、女は最後になりたがる。』 有名な言葉だ。 でも、私は初恋は他の出会いとは違うんじゃないかなと思うんだ。 好きなアーティストでも、友人のブログでも、自分自身でも…人は初恋の人を思い出す。いつまでも縛られる。 初恋の人の面影を探して行く。 たぶん、他の人と付き合っても、結婚しても、その思い出は残っていく気がする。 それぞれ、皆、そんな呪いのような絶望に、少しの心地のいい温もりを感じているんじゃないかと思う。 思春期を超えた青年期、もう初恋の人

    • その4-木漏れ日に泳ぐ魚

      二十歳最後の日の1月25日、私は久しぶりに本を買った。 別件で本屋に立ち寄った際に、 「本は無意識に必要なものを手に取る。」という友人の言葉をふと思い出したのだ。 私がこの本を手に取ったのは、 鼻に残っていた先日の飲み会の発泡酒の甘い香りのせいだろうか。はたまた、その時の友人の若過ぎる横顔、ダウンに残る煙草の匂いせいなのか。 この本を読んで、 人は自分と似ているモノに惹かれるのかもしれないと思った。(モノ、物、者、…) そして、それに酷く自分を重ねてしてしまった。

      • その3-私の宝物-

        スピッツが好きだと友人が言った。 投稿日を見て不意に出た、私の「古いね」という言葉に、友人は「そんな事言うなよ」と言った。 私が「古いと言うのは悪い意味で言ったのではない、価値があると思っている」と伝えると、 「でも流行りに疎くなってきて、駄目だね」と友人は言った。その少しも駄目と思っていなさそうな、誇りまでもを含むような明るい穏やかな声色が私はとても好きだった。 私はタイプを聞かれると、カリスマ性のある人が好きだと言っていた。 私は総じて自分を持っている人が好きな

        • その2-好きなもの

          私は人の話を聞くのが好きだ。 人の文章を読むのも好きだ。 自分の好きなものについてずっと目の前で語っていてほしい。 人の好きなものは、その人の価値観の片鱗が見え隠れする。 その人の人生観に触れられる。 その人が今までどの様に生きてきて、どう思って何を大切にしてきて、これから、どの様に大切にしていきたいのか。 そんな考え方のプロセスを知りたい。そしてその人の考え方の癖に触れたい。それはとても面白い。 実のところ、数年前まで人の話を聞くのは苦手だった。すぐ口を挟んでし

        その6-思い出の人-