見出し画像

unexpected

弟が当然亡くなってから、もうすぐ
5年半になる。
いろいろ思考を巡らせていたら
彼の死に様を思い出してしまって、
あらためて悲しく怖ろしく苦しくなって
しまった。

離婚してから丸3年半、その傷も
癒えていない。
いい加減元気になってもいい頃なのに
これが神経の細さゆえならば、
どうにか図太くならないものか。

思えば小学2年生の頃、
あまりにも神経質で手を一日何回も洗う私は
一年中手荒れが酷かった。

ある日『AKIRA』のテレビ放映を見てしまい
あまりにも怖ろしくなって涙が止まらなく
なってしまった。
「このままではこの先生きていかれない」
そう強く思った当時の私は自分の中の
“そんな部分”を一部自力で封じ込めた。

もう今年で42歳になるのだから
また同じことが出来ないものかと考える。
マインドコントロールで頻尿も治るかも
しれない。身体の機能は問題ないのだから
可能性としては高確率ではないか。

ただ私はあの頃のような生命力満ち溢れる
少女ではない。
気力勝負なら全くエネルギーが足りていない。
だめか。

弟が突然病気で亡くなったので、
急に命が絶たれてしまうのでは
という怖れがある。

断末魔の叫び。
母は別室でそれを聞いていた。
しばらくしてから彼の部屋をたずねると
すでに絶命してから時間が経った
状態だった。

父と母が電話の向こうで話した内容、
しばらくしてから実家に帰った際に
母から聞いた話、
それらを繋ぎ合わせ、私は当時の映像を
脳内につくってしまい、ふとした瞬間に
思い出してしまう。

この世はあまりにも残酷であり過酷だ。
と同時に喜びや幸福は存在する。
だからもっと違った環境で育ち、
彼には生きてほしかった。

この悲しみと恐怖からは逃れられない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?