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『志垣澄幸全歌集』を購入

家の近所の古書店にふらっと行ったら、『志垣澄幸全歌集』なるものを見つけた。どこかで聞き覚えがある歌人の名前だなあ、と思いネットで調べてみた。

そうだ、歌人・吉川宏志の高校時代の先生で、吉川宏志が京大へ進学の折に、塔短歌会への紹介状を書いた方だ。

手にとって読んでみたら、なんだか良い。思い込みかもしれないけれども、吉川宏志の短歌に似ている部分もある気がする。例えば、徹底した描写とか、そこに潜む微かな闇とか。

交差点に堰かれし車の列のなかひときは光る霊柩車あり

志垣澄幸『空壜のある風景』より

古新聞に埋められてゐる死の記事の重みを屑屋計りはじめつ

志垣澄幸『空壜のある風景』より

集中砲火浴びるがに光かへしつつバス一台が野を越えゆけり

志垣澄幸『夏の記憶』より

「これでいいのかしら」というぐらいの安値だったので、購入。通読する時間はなかなか取れなさそうだけど、気まぐれに拾い読みをしていこうかな、と思う。

『志垣澄幸全歌集』……付録のCD-ROMもちゃんと同封されてました。

追記:なんだか最近、歌集のコレクターみたいな買い方をしている気がしてきて、これはこれで良くないなあ、などと思う。いま読みたい歌集はたくさんありつつも、希少本的なものを見つけるとついそっちを購入してしまう、とか……優先順位は「短歌を詠むこと」のはずなんだけど……

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