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為替・金利と株価の関係(1/2)

※目的:為替と金利の関係、それと株価の関係を把握する。
※所要時間:20分
※Goal:購買力平価説・金利平価説を知り、株価との関係を考えられるようになる。

はじめに

これから記す内容は初歩中の初歩で、ざっくりです。
厳密には間違っているかもしれませんが、
多くの人はこの認識じゃないかという事です。

為替レートの変動要因

これには、伝統的には購買力平価説と金利平価説があります。

■購買力平価説
いわゆる「マック算」です。
世界中で売られているマクドナルドのビッグマックが、
各国でいくらで買えるか?その比較で為替レートが決まる。

あくまでマックは例え。根本は各国の物価水準です。
物価水準が低い国は、安く製品を作れるので、
価格競争力が上がり、輸出が増える。
すると貿易収支の均衡が崩れる(貿易黒字・赤字の拡大)。
そこから為替レートが変動し、物価水準に応じて均衡する。
(黒字国の通貨高、赤字国の通貨安)
昔の日米貿易摩擦とか、その中での円高進行のイメージです。
長期的な為替レートの決定理論といわれています。

■金利平価説
2国間で高金利国と低金利国があるとする。
例えば、今の日本(低金利)とアメリカ(高金利)

日本の金利を1%、アメリカの金利を10%と置くと、
現在の為替レートを1ドル=140円としたときに、
1年後は
  140円×101%=141.4円
  1ドル×110%=1.1ドル
になる。
その意味を単純に考えると、
1年後に1%しか増えない円よりも10%も増えるドルを持ちたいよねー
と考えれば、ドルが人気化すなわち、ドル高になっていく。
(アセットアプローチ理論)

しかしながら、そんな単純なことにはならないよね?
どの通貨で運用しても、金利収入の実質価値は同じになるように調整が働くよね?と考えれば、
高金利通貨は貨幣価値の下落、逆は逆の調整が働く。
すなわち、1.1ドル=141.4円は、1ドル=128.55円
になるように為替が変動する、つまり円高になる。
(金利平価説)

と、ここまで書きましたが、ウィキペディアの記載の方が、
より正確で、かつ分かり易いです。詳しく知りたい方はこちら。
(参考リンク:ウィキペディア 金利平価説

また、為替レートには、直物レートと先物レートがあります。
先物レートの決定は、金利平価説の考え方が反映されます。

(参考リンク:Jetro 貿易・投資相談Q&A
  質問 為替リスクを回避するため為替先物を予約したいと考えています。銀行が提示する先物為替レートはどのようにして決定されるのでしょうか。教えてください。

為替と金利の実際

直近(2023年)の為替と金利の関係を観察すると、
米国の高金利と日本の低金利を背景に円安が進行しています。
上述の「アセットアプローチ理論」が勝っているように見えます。
短期的には円安ですが、各国政府の金利政策により変動する可能性があります。その意味で、各国政府の金利政策は注目されます。

為替・金利と株価の関係

上述のように、為替と金利は密接な関係があります。
そして、当然ながら、株価もその影響を受けます。
少し長くなりましたので、詳細については、次の投稿の中で記載します。

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