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階名唱のための新曲視唱集490 第3巻

セール中

〜1月7日 23:30

1巻2巻に続けて、3巻を作成しました。

第3巻では、転調の練習を扱います。


「階名唱のための新曲視唱集490 第3巻」

この課題集が想定している人

・音楽を習った経験のある人。
・相対音感をつけたい人。
・より高度な新曲視唱の練習をしようとする人。
・楽器で正しい音を確認することができる人。
・楽典の知識を持っている人。
・固定ドでソルフェージュが出来ずに困っている人。
・基本的な調性感覚が身についている人。
転調する曲を階名で読めるようになりたい人。
・転調が苦手な人。演奏中に調性の変化がすぐにわからない人。

第2巻で、変位音を用いた練習を行いましたが、3巻では「階名の読み替え=転調」に取り組みます。
これが階名の一番難しいところであり、同時に最大の利点となります。
なぜなら、楽譜を読むことがそのまま音楽の構造を理解することに繋がるからです。

課題集は近親調(平行調・同主調・属調・下属調)の転調課題が30問、遠隔調や教会旋法も含む最終課題が20問収録されています。
1・2巻と異なり、1問8小節構成です。(なので、3巻が一番大ボリュームです)

固定ド(音名唱)と移動ド(階名唱)

固定ド(音名唱)の最大の問題点は、転調を無視することです。
「転調しても読みやすいこと」を固定ドの利点として掲げる人は多いですが、それは「読めている」のではなく「無視しているだけ」です。
もちろん、固定ドで同時に音楽の構造を把握できる人もいます。でも、そうじゃない人もいます。います、というか、ほとんどの人は把握できていないだろう、というのが私のこれまでの実感です。

「音楽理論に弱く、かつ絶対音感で音を認識している人」は、調性を聴けていない、と言ってもよいでしょう。
今、何の調性で演奏しているのかわからない、調性が感じられない、わからなくても音が出せてしまうのは、専門家を目指す身としては致命的な弱点になり得ます。「音楽的でない」と言われる演奏のほとんどはこれが原因です。
調性がわからない、というのは、つまるところフレーズがわからない、音の連なりが構造として掴めないということですから。

くとうてんもかんじもないぶんしょうはどこからどこまでをひといきでよむべきかわかりませんこれでよめるのはにほんごになれていてぶんぽうがわかっているひとだけですこていどでがくふをよむというのはこういうことりろんがはっきりりかいできないひとはただしくがくふをよめません

「階名」を聴き取る耳があれば、耳を頼りに構造の理解が容易になります。それは理論の理解にもつながります。

上の通り、私は元々はずっと固定ドで音楽をしていた人間です。
最初は作曲科に進学しようと思っていたので、音楽理論は普通の音大生より比較して出来た方だと思いますが、移動ド(階名唱)を使うようになって、私の耳は本当の意味で初めて転調を捉えられるようになった、と感じました。
切り替えた人間だからこそ、移動ドの利点がすごくよくわかるつもりです。

移動ドが使えるようになった今となっては、こんな便利なもの手放せません。
ただ、もちろん年単位の練習が必要です。「便利」と「簡単」は違います。
私は完全に切り替えたと思えるまで6年くらいかかりました。大学院も出てからの話です。

きっと音楽の習い始めから正しく「階名」を使うことを学んでいたら、楽典や音楽理論に困ることはなくなるでしょうね。

階名の読み替え

転調に際して、階名は読み替えが発生します。

階名唱のための新曲視唱集490 第3巻より

「→」が書かれているところが階名の読み替えポイントです。(読み替えられる箇所は必ずしもここだけとは限りません。譜例の階名は一例と考えてください)
ひとつの音の中で読み替えが発生する場合は、ひとつの音を歌いながら素早く階名を読み替えてください。あるいは次の階名だけ発音し、前の階名は意識だけしておく、というのもひとつの方法です。

実際に譜例を声に出して階名で歌ってみてください。読み替える時に起こる間、心理的なタメ、心のうちで感じること、そのすべてが「転調」で起きる効果です。もちろん、慣れないうちは必要以上の間が起きてしまうと思いますが、慣れてくれば音楽の流れを阻害することもなくなります。

練習方法

その調性の主和音と開始音を楽器で確認し、自分の音感を頼りに最後まで楽器を使わずに歌います。

転調するところで音がわからなくなってしまった場合は、転調先の音階を一度歌ってみても構いません。
歌えなかった部分にチェックを入れておいて、歌い終わったら、楽器で正しい音程を確認します。転調は特に気をつけましょう。

移調しても歌えるかやってみましょう。また、階名を歌いながら、楽器で演奏できるかどうかも試してみてください。


この第3巻で、課題集の完成となりました。
独習の場合は、ある程度の音楽経験が必要になると思いますが、指導者の手ほどきがあれば初心者から使える課題集になっています。
ある程度の音楽経験があれば、独習可能です。
音大受験準備としても、第3巻の階名なしバージョンが普通にこなせるようなレベルになれば、受験で求められる視唱能力に到達しているでしょう。最終課題は結構難しいです。

製品版は下記の有料部分にフォルダとして格納しております。
ご購入後、ダウンロード・プリントアウトしてお使いください。
なお、今だけ「階名記載なしバージョン」も同梱しております。両バージョン欲しいと言う方はお早めにご購入ください。

2025/01/02
2ページ目、「平行調への転調練習」と「同主調への転調練習」の譜例が逆になっていたのを修正しました。

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12月31日 21:00 〜 2025年1月7日 23:30

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