【秋葉原】コロナ禍のメイドカフェ散策
「どうも」メイドカフェ(Japanese maid café)を文化にした者です。正確には「メイドカフェ」を文化(Japanese maid café culture)として政府に認めさせた者になります(詳細は前回の記事『【メイドカフェ】を文化にした者からオタクへの密命』をご参照ください)。
予想外にも前回の記事へ反響をいただきました。取り分け、海外からの反響が多かったことに、日本のメイドカフェ文化への関心の高さを改めて思い知らされました。
また何より、コンセプトカフェ(コスプレカフェ)業界内からの反響も有難かったです。メイドカフェ御三家のひとつ『ひよこ家』の「人間国宝級メイド」まいさんからは不正確な記述への指摘と補足情報を教えていただき、『メイド喫茶橙幻郷』の店長七菜未遥さんからは「スキ」を頂戴し、『PaletteMaidcafe』のCEOからは「何いってんだ?!?!オタクじゃなくてもすべからくお屋敷に帰宅せよ!!!!だろ!!!! 人類よ!お屋敷にご帰宅せよ!!!」との声を承りました。ありがとうございます。
メイドカフェ御三家
「メイドカフェ御三家」とは、世界初となるメイドカフェの常設店として2001年に開店した『CURE MAID CAFÉ(キュアメイドカフェ)』、同じく2001年に開店した「昼はメイドカフェ、夜はメイド居酒屋」の『ひよこ家(HIYOKO家)』、2002年7月19日開店でメイドさんが特定のコスプレネームを持つようになった『Cafe Mai:lish(カフェメイリッシュ)』(開店当時の店名『Mary's』)を指します。
前回も書きましたが、現在ではオタクに憬れる一般大衆ともいえる層が社会全体に形成されています(例えば『「オタク」になりたい若者たち。倍速でも映画やドラマの「本数をこなす」理由』)。現代の若者はオタクに憬れる傾向にあります。厳密に「憧れ」ではなく「憬れ」です。日本の年齢構成では47歳以下が「若者」に区分できますし、オタクに憬れているのは「若者」だけではありません。まさに「人類よ、お屋敷に帰宅せよ」と言って過言ではない社会状況ということです。
という訳で、「6月限定雨の日制服」を着たお散歩中の『めいどりーみん』メイドさんの横柄な態度に頭を抱えながらも、改めてコロナ禍の秋葉原を逍遥してきました。名駅のメイドカフェ『PaletteMaidcafe』へはいつか遠征できればと思います。
人出が戻りつつある秋葉原
コロナ禍の緊急事態宣言で人通りが減っていましたが、先々週辺りから土日の秋葉原にかなり人出が戻ってきました。
【ひよこ家】元祖オタクの社交場
まずは『ひよこ家』です。メイドカフェ御三家のひとつ『ひよこ家』は何と言っても「オタクの社交場」としてのメイドカフェを確立した元祖です。この1年以上ずっと巣ごもりしていたので、移転後の看板がかわっていることに気付いたのは春のことでした。そして、名乗ってから『ひよこ家』の店長まいさんとお話しするのは今回が初めてでした。
メニュー豊富な『ひよこ家』ですが、個人的に流動食明けということでハヤシライスをいただきながら、二酸化炭素モニター(CO2センサー)が設置され、換気された店内で十分な身体的距離をとって、別でご帰宅された微生物を専門とする大学教授の方とディープな会話を楽しみました。これぞオタクの社交場たるメイドカフェの醍醐味です。
【メイド喫茶橙幻郷】絵に描いたようなメイド喫茶
続きまして『メイド喫茶橙幻郷』にやって来たのですが、満席で入れませんでした。お屋敷が賑わっているのはいいことです。実にめでたい。前回も書きましたが、店名に「メイド喫茶」と付いていますが、『メイド喫茶橙幻郷』もガッツリ食事ができるので実態的には「メイドカフェ」といった感じです。
【カフェメイリッシュ】最後のメイド四天王
次は「まほれ祭」開催中のメイドカフェ御三家のひとつ『Cafe Mai:lish(カフェメイリッシュ)』に帰宅。忍者コスチュームの萎え系イベント感はさすが『Cafe Mai:lish(カフェメイリッシュ)』らしいといったところなのでしょうか。
『ひよこ家』の店長まいさん曰く、人にはそれぞれの「メイド四天王」がいるだろうけれど、「メイドカフェのメイド四天王」といえば『Cafe Mai:lish(カフェメイリッシュ)』ありささん(卒業)、『メイドカフェぴなふぉあ』田川まゆみさん(現『Cafe Mai:lish(カフェメイリッシュ)』まゆみ副店長)、(「Cos-Cha」「JAM」を経て)『セントグレースコート』の店長だったイヌ発電さん、『私設図書館 シャッツキステ』(旧『シャッツキステ屋根裏部屋』)の店主だった有井エリスさんが順当だろうということで、「メイド四天王」最後の現役メイドさんまゆみ副店長の忍者姿を目の当たりにして旅立つのでした。
【シャッツキステ】は夢の跡
2020年11月15日にコロナ禍で閉館(閉店)した今は亡き(人ではないので「無き」とすべきだろうか)『私設図書館 シャッツキステ』跡のテナントはまだ空っぽのまま虚しく佇んでおり、コロナ禍の痕は全くもって消えていません。今はただシンガポールにおけるヘイズ(Haze)の状況を心配するのみです。あの蒸し暑さに加えてヘイズはちょっとしんどいものです。
新たに誕生するコンセプトカフェ
そんな中、秋葉原に新しいコンカフェ誕生の動きもあります。開店を控えたテナントを見掛けるようになりました。ただ、女の子ドリンクがあるようなのでどちらかというと風俗営業許可が必要な「接待を伴う飲食店」なのかもしれません。貼紙には「7月末から8月オープン予定」となっていました。
電気街の面影消えゆく秋葉原とメイドカフェ
緊急事態宣言による東京都の「灯火管制」で夜8時には街が暗くなり、そのことだけは電気街全盛期の秋葉原に戻りました。しかし、現実として電気街としての秋葉原にもはや見る影はありません。メイドカフェが電気街に誕生したのは偶然ではないと考えています。今後のメイドカフェと秋葉原がどのように変貌していくのか「メイドカフェを文化にした者」として、そして「オタクに憬れる者」として見守りたいと思います。
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