がん体験備忘録 ♯12 肝臓編にいくその前に~がんの予兆~
前回までに甲状腺がん体験記を書ききり、次は肝臓がん体験記に進むのだが、その前に表題の件について検証しておきたい。
「自覚症状はない?」「自覚症状がある時はすでに手遅れ?」。がんの自覚症状について、だれでも一度も耳にしたことがあるのではないだろうか。
私も、診断された時は「自覚症状はなかった」と思った。しかし、よくよく考えたら、「あれは予兆だったのではないか」ということが思い当たる。
1 甲状腺編①…食べ物がむせる
思い起こせば、甲状腺がんが発覚する半年ほど前から、食事中にむせることが増えていた。手術後、嚥下力が低下したにもかかわらずむせることはなくなったことを見ると、「がんのせいだったのかも」とも思う。
社会福祉法人恩賜財団済生会HPより
甲状腺がんの症状
前頸部のしこり、呼吸困難、嗄声(させい)と呼ばれる声のかすれ、物が飲み込みにくくなったり、むせたりする嚥下障害(えんげしょうがい)などの症状がみられます。
ここに書いてあることはすべて当てはまる。しかし、しこりは自分では気づかないし、嗄声は声帯ポリープのせいと思っていた。時々むせても、がんと結びつけるなんて、思いもよらなかった。(注…むせの原因ががんであった証拠はありません)
2 甲状腺編②…強い倦怠感
甲状腺がんと診断される半年ほど前から、休日、強い倦怠感を感じるようになっていた。平日はそれほど感じないが、休日になると一気に体が怠けモードに。出かける用事があっても、時間のギリギリまでソファーに倒れこんでいる。用事がないときは、朝食後、着替えもせずに丸一日ゴロゴロ。買い出しにも行きたくない。食べなくてもよい。何もしたくない。「歳とったもんだなぁ」「疲れがとれるにも時間がかかるようになったもんだ」と思っていた。
それが手術後、この倦怠感がすっかり無くなった! 首はカチカチで動きづらい時でも、手術前よりずっと体は軽かった。あの倦怠感、今思えば、がんの予兆だったような気もする…(証拠はありません)
3 肝臓編①…こむら返り
こちらも診断される半年ほど前から。明け方毎日のように、右足ふくらはぎのこむら返りに悩まされていた。
職場で隣の席の先生と
「毎朝足がつるんですよ」
「うちのかみさんもそう言ってるよ」
という会話をしたことを覚えている。後に↓のようなページを見つけて驚いた。
こちらも、手術してからすっかり無くなった。
ちなみに、私はこの記事の中にある「肝臓病になりやすい人」の条件には、一つもあてはまりません…
4 肝臓編②…むくみ
こちらは診断される1~2か月前だったと思う。お風呂に入ろうと思ったときに、足が見たこともないくらい、まるで象の足のようにものすごく太くなっていて、すごくびっくりしたことがあった。「太ったのか?!」と思ったが、お風呂から上がるころには元に戻っていたので、気にも止めず、その後はすっかり忘れていた。でも、今になって思えば、こんなこと、おかしいことだったのだ…。
教訓
何でも歳のせいにしてはいけない
体からの声に耳を傾けよう
病を経験して、体からの声に耳を傾けることを意識するようになった。体だけではない。心の声も。やりたいことはやる、気の進まないことはやらない、断る。ちょっとのわがままは許してもらう。
生き方が少し変わった。
♯がん予兆
♯がん自覚症状
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