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海と、ぼく

ぼくは、いつも元気よく泳ぐ。
誰かが、ぼくに向かって「ウミガメ」って呼んでた。
きっと誰かの世界では、ぼくは「ウミガメ」って名前なんだと思う。
ぼくには、「ルーク」って名前があるのに。

ぼくはね、元気よく力強く泳ぐのが大好き!
ここは海って場所で、たくさんの仲間たちが住んでるんだ。特にイルカのエレンちゃんとは、よく遊ぶよ。エレンちゃん、ものすんごい速さで泳ぐから、ぼくも追いかけるんだ。
ちっとも追いつけないけどね

それでも、いいんだ。
楽しいし、ママもパパもいてくれて
とっても楽しいからさっ。

けどね、ある日ママとパパがご飯を探しに行ったきり
帰ってこないんだ。
ぼくは、とっても心配になって
あちこち探したけど、全く見つからない。
するとね、
お友達のエレンちゃんが「見つけたよ!」って、
ぼくに言いに来てくれたんだ!
ぼくは夢中で泳いで、泳いで、泳いで
エレンちゃんを追い抜くスピードで
とっても泳いだの。

そしたら、ママとパパはいたんだ!
「パパっ!!!ママっ!!!!」
大きな声で呼びかけても、何も返事がない。
よく見たら、何かがグルグル体に巻きついてたんだ。
おまけに口から、大きな何かを出しながらゆらゆらしてた。ママとパパは、死んでたんだ。

ぼくは、とっても悲しかった。
たくさんたくさん、泣いたんだ。
どうして、ママは死んじゃったの?
パパは?もう一緒に泳いでくれないの?
ぼくは、
ずっとずーっとパパとママと一緒にいたかった。
ただただ、ぼくはずっと泣いてた。
そこにエレンちゃんのママが来て、
ぼくにこういったんだ。

「ルークのママとパパは、海の中にあるご飯と似てる『何か』を間違えて食べちゃったのね。最近は、他の親子でも同じことがあったわ。可哀想に、ルーク」

そんな。
そんな、そんな!!!
これは、ご飯じゃないの?
ママとパパの口から出てるものは、ご飯にしかぼくには見えなかった。
これがご飯じゃないなら、何を食べたらいいの?

もしも、神様がいるならば。
どうかぼくの仲間に、同じような想いをさせないでください。ぼくの住む海には、ぼくが食べるご飯と、とってもよく似た「ご飯のようなもの」があるみたいです。

どうかどうか、
ぼくたち仲間や、家族を、
助けてください。
ぼくの住む海が、
ぼくたちが何を食べてもいい場所になれるように。

#未来のためにできること

いつもありがとうございます(*^-^*) 次なるコンテンツの本に使います♪