名曲417 「魅せられて」【ジュディ・オング】

ーー目の覚める衝撃的なイントロとサビが全身を駆け巡るーー

【ジュディ・オング 魅せられて】

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 昭和の名曲の中でも、いくつか違うニュアンスで名曲だと認定することがある。具体的?に表すと「うんうんいいよねえ」って感じの幸せタイプと、「なんじゃこりゃああああ」という衝撃を与えられたタイプである。今回の曲はズバリ後者だ。

 「魅せられて」は確かCMで聴いたのが初めてだったか。正確には違う曲なのだが、チャルメラで似たような感じの曲を耳にした。そこで認知したと記憶している。うーんもっと前に聴いていたかなあ。

 だが、自らYouTubeで聴いてみようと思ったのは高校生のころだった。ジュディ・オングという歌手だったとは。そこで初めて知る。美空ひばりみたいな感じの人だと思っていたが。まさかのカタカナ。

 両手を広げて圧倒的な存在感。多くの人はその姿に見とれてしまいそうだが、私はメロディーの意外な展開に吹っ飛んだ。ガラリと世界が変わるかのような。それこそ何食ったらこんなメロディーを思い浮かぶのかというやつであった。神秘的、神々しい眩いものを感じざるを得ない。作曲の筒美京平に対し、同じ人間かと疑い、同時に偉大な方だとこのとき確信した。

{Wind is blowing from the Aegean 女は海 好きな男の腕の中でも 違う男の夢を見る Uh― Ah― Uh― Ah― 私の中でお眠りなさい Wind is blowing from the Aegean 女は恋}

 このサビは歴史的なメロディーであるとすぐに気づいた。これは革命だと。昭和にとんでもない曲があったと。思えばこのあたりから昭和の歌謡曲を好きになった。前日の「また逢う日まで」も高校生のころにドハマりしたのである。

 ちなみに前述の衝撃を与えたタイプの曲は、この曲以外だと「異邦人」が当てはまる。これもまた伝説。すでに取り上げているのでそちらもぜひ(名曲50)。どちらもシングルは大ヒット、正当な評価で満足である。

       【今日の名歌詞】

Wind is blowing from the Aegean 女は海 好きな男の腕の中でも 違う男の夢を見る Uh― Ah― Uh― Ah― 私の中でお眠りなさい


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