見出し画像

【コラム】観劇前の予習は必要か

舞台を観に行くとき、予習する派ですか?
ネットでキャストやあらすじを調べたり、
レビューを見たり、映画版があるならそれを見たり。

私が普段どうしているかを話しつつ、
予習のメリット・デメリットを考えてみます。


私の観劇前の予習は、
・作品HPを見る(お話の背景やキャストを確認)
・雑誌に掲載されている出演者のインタビューを読む(ネタバレを控えつつ、注目ポイントやするべき心構えを教えてくれるから)
・サントラを聴く(メロディーに馴染む)
・公演プログラムを読む(キャストの扮装写真や舞台写真の確認)
です。
ネタバレのない範囲で、作品の世界に入り、余裕を持って物語を追える準備をします。


私的には、多少の予習は必要だと思います。
こちらの記事↓ でも軽く触れましたが、

舞台は一時停止・再生・巻き戻しのできない、
決まった時間に決まった場所で1度のみ披露される芸術。
それなのに、情報量がものすごく多い。
ストーリーを追いつつ、各人物の背景を読み取って感情に寄り添い、歌やダンスも楽しんで、セットや照明や衣装にも注目したい。
キャスト、演奏者、作者、演出家、作曲家、作詞家、照明さん、衣装さん、大道具・小道具さん、振付師… 各分野のエキスパートの最高傑作の集合体なんです、ミュージカルは。
このような沢山の箇所に気を配るために、予習が大事です。
お話の背景や人物の関係性すら知らないで観ると、ストーリーを追うのに必死で細部に意識が向かなくなる。「このときのこのキャストさんの表情好きだなあ」「このセット手が混んでるなあ」「この衣装のシルエット綺麗だなあ」とか、思う隙がなくなっちゃいます。
観劇の価値を最大限に高めるために、事前に頭に入れられる情報は入れておこうということです。


他方で、知りすぎるのも良くない。
「この後はこうなってああなって…」と観劇中に考えちゃったり、
新鮮な気付きや驚き、笑い、感動が少なくなっちゃったり。
演目や観劇スタイルに応じて、それぞれ
自分に合った予習方法を見つけるのがベストですね。


(以下は完全なるぼやきなのでお暇な人だけ読んでください)

上で書いた私の予習方法は、私が日本に居た頃のものです。
今はロンドンに1年間留学しているのですが、予習方法が変わりました。
というか、英語で観劇をするハードル高いので、映画を見たことがあったり、日本で観たことがあったりと、馴染みのある作品を選んでいました。
しかしそのような作品は観尽くし、最近は初見のものに挑戦するように。
以前予習なしの初見舞台(しかもストレートプレイ)で痛い目を見たので、今回はちゃんと予習をしようと挑んだのが、『Newsies』です。観劇レポは別で出します。

今回したのが、
・Disney+で舞台映像を英語字幕で何度も観る
 →わからない単語・表現を1つずつ調べる
・とにかくサントラを聴く
・日本語のネタバレありレビューを読む
・作品HPと公演パンフレットを読む
です。
テスト前か、ってぐらい勉強しました。
その甲斐あり、完璧にお話について行きつつ、ストーリー以外の細かい部分にも注目できました。理想の観劇スタイル!
ただ、ブロードウェイの舞台映像を頭に叩き込んだせいで、それとの演出や表現の違い諸々がすっごい気になる。
もちろん生だからこその感動も新たな気付きもあるのですが、予習し過ぎた感というか、新鮮さに欠けるというか。次に誰が何を言うか知ってるし、その時にブロードウェイ版のキャストさんがどんな表情なのかも覚えてる。
けど、ここまでやらないときっとお話を理解できないんです。
大まかな流れはわかっても、詳細や各人物の繊細な心の動きが掴めない。
私はまだ、英語を聞いてから頭で理解するまでのタイムラグが長いので、「これはこういうことを話してるシーン」って知った上で見ないとリスニングで一杯一杯になってしまう。
喋るの早いし、普段使う日常会話や授業の英語では出てこない表現が多いし。特に本作はスラングが多くて、主語を省きまくる。'folks' とか 'fellas' とか 'papes' とか 'ain't' とか。ここ数日でスラングの知識が莫大に増えました。

何が言いたいかというと、
・現状で観劇を最も楽しむためにはできる限りの予習が必要
・ただし理想は、日本でしてたようなネタバレなしの最低限の予習
・つまり、英語を頑張ろう
という自省でした。頑張ります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?