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【2日目:5月1日】 ミュンヘン Auer Dult(蚤の市)-ライブのため初海外ひとり旅-

前回↓

朝食。

ホテルの朝食が何時からか分からないまま適当にレストランへ向かう。エレベーターに乗る。扉が開くとスーツケースを手にしたおじさまが、「何階だい?朝ごはん?ほら、これが朝食という意味の単語だよ。」とエレベーターの壁に貼られた案内(Frühstückなんとかって書いてあった。 das Frühstück 朝食)を指差しながら教えてくれた。気さくで良い人。良い朝。

レストラーン!雰囲気良い!好き!
女性スタッフさんにコーヒーか紅茶か聞かれたので紅茶を頼む。
„Morgen! Kaffee oder Tee?“ - „Tee.“
(der Kaffee コーヒー / der Tee 紅茶)
Gutenは聞こえず„Morgen!“のみの発音。そういうもの?

ドイツパン。記念にお皿に取る。ドイツ料理が合わないのは大学時代知った。朝ごはんにパンはほとんど食べないご飯党でもある。カチカチでパサパサの固いパンが胃に刺さる。濃い味も苦手だからソーセージやチーズがメインなのが辛い。見るだけでお腹いっぱい。これから一週間は耐えなければいけない。げんなり。合わないだけでお味は美味しかった。

聞かれたから紅茶を頼んだもののここはチップがいるのか否か。周りを観察。みんな好きに食べて好きに帰ってる。絶対なにも置いていないぞ。
ちょっとドキドキしながらお部屋に帰った。

部屋で一息。

一息ついて外の景色を。撮り方が下手なので酔い注意。
日本にいるいとこ6歳とLINEでビデオ通話をした。
「今ドイツにいるんだよ。時差があるからこっちは朝なんだ。」
「地球は丸いから場所が違うと時間も違うんだよ。飛行機に乗って時間をかけて遠い国に来ているんだよ。」と話した。
4歳ぐらいのとき「もんまりちゃんはおとな?こども?」「今日はどこ行ったの?公園?」と聞かれたことがある。遠い国に来られるから幼稚園児ではないと分かってくれただろうか。
不思議そうなきょとんとした顔が超かわいい。「あのとき話したことそういう捉え方してたんだ!」と驚かされることがよくあり、記憶力がいい子だ。刺激を与えられるお姉ちゃんでありたい。成長が楽しみ。いとこLOVE。

出発。

少し気持ちが和らいだところで、いざ出発。
方向音痴、推定38分の道のりを徒歩で蚤の市へ。どうしてこんな無謀なことをするのか。日本でやりもしないことを海外でやろうとする人。
タクシーやバスなどは調べもしなかった。せっかくドイツに来ているんだから、歩いて空気を感じたい。
「地球の歩き方」でAuer Dultという蚤の市があることを知り、うまいこと開催時期がかぶっていたため嬉々としてプランに取り入れた。目指すはMariahilfplatz(マリアヒルフ広場)。

インスタ1枚目
最初に目についた街中の地図。シンボルになるような建物が要所要所絵で示してある地図に親切心を感じる。平面地図より好感度高いもののやっぱりこれじゃ全然分からなかった(笑)
地図はその場で眺めず、写真に撮ったらすぐ移動。必ず背後が壁や柱であることを確認してiPhoneをいじる。警戒レベルMAX。

インスタ2枚目
通りがかりにあった教会で夜にコンサートがあるようでそそられた。しかしそんな体力は残らないに決まってる。教会は中に自由に入れた。入ったときとその場をあとにするときに片方の膝を折って挨拶する人。お祈りしている人。初めて触れた空間だった。無宗教といえど心が洗われる感じがする。
ちょうどユチョン(顔文字)のことがあった時期。

インスタ3枚目
広い通りを曲がる。観光客の多いにぎやかさが遠のき、人通りのまばらな小さな道になった。ここ進むのかあ。ドキドキ。
大事なことを思い出した。後ろを振り返って帰るときに見える景色を撮っておかないと。それがこの3枚目。下の動画にも後ろを振り向く瞬間が残されているが、これがないと来た道を戻れないのだ。一人で知らない道を歩くときによくやる。行きは行きで必死なので余裕がないと撮るの忘れがち・・・。

インスタ4枚目
こういう標識がたくさんあってとても助かった。

インスタ5〜10枚目
行きも帰りもうろうろして戸惑ったところとそのマップ。
建物が高い。今どういうところにいるのか全体像がつかみにくい。どこから普通の道でどこからが広場なのか、はたまたその両方か。こういう場所は位置情報も迷子になりやすい。
ドイツ語をさわりだけは覚えているおかげで、die Straßeが通りだということは分かる。FärbergrabenとRosentalは通りの名前じゃなくて土地の名前?FrauenstraßeをFun Factoryで曲がるとこが分かりにくかった。角にあるはずなのに、よーく見ないとそれがFun Factoryだと気づかなかった。曲がって初めて看板が出現したから。もっと主張してほしかった!と思い、どんなだったか改めて検索したらアダルトショップだった。オシャレだな!アダルトショップだと思わなかった。

↓これがGoogleマップに公式さんが載せている外観。サイトも綺麗。

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曲がると今度はReichenbachstraßeをずっと歩く。
円状のぐるってなってるとこ、GärtnerPlatzに出る。地図とおんなじ形の場所!ちゃんと道順どおりに歩けてる!安心。お花たちが綺麗なスポット。しかし円状はまた厄介。どの道が出る道なのか。今歩いているカーブは右回りのカーブなのか左回りのカーブなのか。店の名前で判断しようにもオシャレっぽい店は看板がででんと出ていない。現在地を示す青丸と地図とを何度も見比べて慎重に確かめながら進む。
このあたり越えて、Isar(イザール川)が見えたらゴール!!

独り言が入っていて気持ち悪いが消すの面倒でそのまま。「建物に統一感があって色味が綺麗だ」と感動して興奮している模様。気持ち悪い(笑)
人の顔をなるべく写したくないから不安定。

1時間ぐらいで着いた。

信じられない。この私が。着いたの?へ〜!
お待ちかねのAuer Dult!!人いっっっぱい!!警戒レベル上げて散策開始!
入るとすぐに移動遊園地が目に入る。

とにかく水。ペットボトルを買う。店員さんになにか言われたけれど全然分からなくてめんどくさそうな顔をされた。
次トイレ。けっこう並んでいる。チップを払うはず。トイレの前にスタッフのご婦人が座っていてテーブルにコインがいっぱい置かれていた。「それ今払うの?」と聞くと、入ったあとよと言われる。なんとなく伝わる。入り口にもう一人お姉さんがいて空いた場所を指差して誘導していた。トイレに誘導いらなくない・・・?中は意外と綺麗。出てからコインをひとつ置いてご婦人にバイバイ。さあ散策!


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Mariahilfkirche


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ワイン、サバ、食器、ポストカード、アンティーク、ヴィーガンクッキー。

求めていたのはまさにこういう感じ。ヨーロッパの雑多な品々を現地の人たちが売ったり買ったりして過ごす場に、入ってみたかったのだ。至福のひととき。
ドイツ行ったらビールと言うが、ビールは特に好きではない。飲んどこうかとも思ったが、混んでいて一人で座れそうなところがなく断念。ビールはビアガーデン内でないと飲めないようだった。アルコールは飲みたい気分だったので緊張しつつアップルワインを注文。飲んでいたら隣の老夫婦がなにか話しかけてきた。私の立っていた場所の真後ろに通用口があり、扉が開くよと教えてくれていたのだった。

名物らしいサバの塩焼きを食べる。大きい。混んでいて食べる場所を探している間に冷めてしまった。フォークもらうの忘れた。かぶりつく。しょっぱい。サバはあまり好きじゃない。お腹が減りすぎているから食べる。まだ半分以上あるが飽きた。夕飯につづき食べよう。

食器はどれかひとつは買って帰ると決めていた。どれもこれもかわいい。マグカップやシチュー皿、好みの柄、かたちがいっぱい。迷いに迷ってオーバル型の可愛らしいお皿にした。こうしてひとつひとつ思い入れのある食器を集めて暮らすのが夢だ。お会計ではお店のご婦人に「飛行機に乗って日本から来たので、新聞紙を多めにください。」とジェスチャーまじりで割れるの怖いと伝えたが、ただの日本人の自己紹介みたいになっていたと思う。新聞紙はちょっと多めにくれた。

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手作りのポストカードのお店でも長居。キラキラしていて可愛いのが単純に好みで、結婚祝いや出産祝いのカードを見ていると店主のおじさんに「友達に結婚の予定があるのかい?」と聞かれた。ちゃんと伝えられる自信はないので適当に返事する。店主のおじさんには私が留学生に見えたようだ。日本から来た、ひとりで、観光で、などと話す。会計がまだおっかなびっくりで「Euro?」となぜか聞いてしまう。おじさん「あったりまえだよー!Not YEN!」とワハハと笑ってくれた。

アンティークのお店たくさん!ガラクタみたいなコーナーもある。こういうのこういうの!値札がついていなくてみんな聞きながら買っている。シュールなハガキと綺麗な色合いのブローチを探し出して満足。

ヴィーガン専門店もあった。クッキーを興味本位で買った。賞味期限もちゃんと聞いたぞ。試食では美味しかったのに帰国後はそうでもなくなってしまい、ヨーグルトに混ぜてだましだまし食べた。

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私ひとりの時間。好きなだけ思う存分見る。なんて贅沢なの。好きなものの前では1時間も2時間も動かなくなる。子どもの頃からシルバニアファミリーコーナーでその日買ってもらえる2個なら2個、どれにするか選ぶまで1時間は動かなかった。母は「まだ?椅子あるところで座ってるからね・・・。」と疲れた顔で待っていてくれる。一度、不審者が真後ろに立っていても気づかなかったほど。集中する。頭の中に広がる物語にぴったり合うものを。食すら後回しにするのはよくないのだが。

帰り際、フライドポテトかじゃがいもを食べたかった。フライドポテトの旗が出ているお店で「これください。」と言うと、今はやっていないらしい。こういうポテト食べたいと言ってみるも、、わあ、お店のお姉さんの言っていることが全然分からない。二人お姉さんがいて片方に目を合わせて話していたらもう一人に「私が話しているんだからこっちよ。」とムッとされた。結局、聞き取りがまるでできないし偏食なので何か分からないものを食べるのが嫌で買わずに諦めた。

お邪魔しました。

Auer Dultは本当に来られてよかった。現地に住んでいる人たちの市場にお邪魔させてもらったにすぎない。それを体験をしたかった。観光客用の対応をされない。幸いにも嫌な人には出会わなかった。私ならどうだろう。日本でだったら、インドでだったら、ドイツ語でなく英語圏でだったら。こういう感想も私の自己満足であり、旅ってこういうものなんだ。観光とは、何か。考え続けたい。


おばさんのおならを聞いた帰り道。

離れがたかったとても。体力のあるうちに帰る。帰れるのか。行き同様、現在地とマップをにらめっこしながら。インスタのコメントでHelvetiaをフォントのHelvetica(ヘルベチカ)と見間違いして勘違いしていて恥ずかしい。スペルは合っている謎。

明日の列車のチケットを買う。

奇跡的にホテルまでたどりつく。なんと私はこのあと、明日のことを考えてミュンヘン中央駅(München Hauptbahnhof)の中を下見、次の日乗る列車のチケットを買い、夕飯まで買って帰ったのだ!私にしてはとても優秀。

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日本と違い、駅構内から地続きのところにホームがある。

窓口で駅員さんから買おうとしたらそこは窓口ではなく案内所だったのか、窓口か券売機で買ってくれと言われた。窓口の場所が聞いても分からない。
かっこいい券売機で買ってみるか!

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München(ミュンヘン)からPassau(パッサウ)、PassauからSalzburg(ザルツブルク)を指定席で購入。
時間に余裕を持って買ってよかった。駅名や入力はドイツ語表記じゃないと分かりにくく、細かい説明は英語のほうが安心だった。カード払いなので後ろに人がいないかそりゃあもう警戒。自分がちゃんと買えるはずないと思って何度も確認。日本で調べてきたルートで間違いない。

夕飯。

レストランなんて行くわけがない。疲れたんだよ。ホテルの部屋でまったり食べるのしあわせ。駅で買ったタイ料理の麺。のびきっている。お腹に何か入ればいい。サバもちょっと食べた。

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ひとり旅。誰にも気を遣わなくていい。楽!!!

つづき。【3日目:5月2日】 パッサウ〜ザルツブルク パイプオルガン・元修道院のホテル。


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