異世界への扉を開くには。

異世界の扉というものがある。今まで自分が存在すら知らなかったものと出会う機会。

そういう、自分が知ってる世界から少し離れたところにあるさまざまなもの。それらに触れることで、自分の中に未知なるものへの好奇心が湧き上がってくる。「もっと見たい」「もっと知りたい」と。その気持ちは尽きることのない人の源泉なのだ。

彼女は言うなれば、そういう扉を開いてくれる存在だった。




今書いていること、これから書こうとしていることのほとんどが彼女から教えてもらったことだ。彼女は私が求めたこと、あるいはそれ以上のことを齎してくれたのだと思う。


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扉を開くきっかけは「問いかけること」だ。そのように教えてもらった。別にそれは、質問の形式をとれということではない。「もっと別の何か」を求め続ける姿勢のことだ。何かを知りたいと願い、求め、真実を受け取る姿勢を持つことだ。いったいどれだけの人が「どうせこうなる」あるいは「こうなるはずだ」「こうならないとおかしい」という決めつけから物事を創造しているのだろう?その決めつけが制限となり、制限された現実を創り出しているのに。


***


チャネリングが始まってすぐのことだ。当時ときどきオタクトークをしていた友人Mと、彼女と、3人で話す機会があった。それぞれの住んでいる場所は離れていたので、グループ通話で話すことがほとんどだった。その日も突然チャネリングが始まった話や、仕事の話など近況を報告しあいながら、他愛ないおしゃべりをしていた。

そんな中、Mがふと「私はあなたのために何が出来るだろう?」と言った。最近チャネリングが出来るようになった彼女のために、自分は何か出来ることはあるか、という問いだった。

愚かにも私はそこで、私のために言われたことを答えた。「〇〇すればいいって言ってたよ」と。そうしてそのままいつも通りの会話に戻ろうとしたのだが、彼女が「言いたいことがあるみたい」と言い、その場ですぐにチャネリングが始まった。

チャネリングの接続先である彼らは、Mに対してのたくさんのメッセージを伝えてくれた。その中にはMが周りに言わないような個人的な悩みごとのことや、ぼんやり考えていたこと、家族のことなどさまざまな内容が含まれていたので詳細は差し控えるが、とにかくその時のMに対する気づきの援助だったのだと思う。彼らはとてもユーモラスに話し、おもしろい例え話やツッコミを交えながら笑わせてくれた。少ししんみりした話の後にも、コミカルな例え話をしてくれて、私たちは大いに笑った。

そしてMへの話が終わってから、私は彼らにこう言われた。

「あなたはもっと伝え方を選ばなくてはいけない。さっき、過去のエゴの癖がどれほど前に出ていたか。自分が見つけた答えを押し付けないこと。そうやって誰かの気づきを奪わないこと。エゴが前に出てくる方法を消してください。クリアリングしてください。

問いかけたことには、過去の知ってることから答えがくるのではない。あなたがそれに先回って答えてはいけません。それは、相手の可能性を潰す行為だから。無限の可能性を選択することと、自分の人生に人を巻き込んでいくことは違う。それはループする。

もちろん、あなた方には存分に笑い転げて暮らして欲しい。本当の楽しさとは、問いかけて、一人ひとりの答えがキャッチ出来ること、そのようなスペースを持つこと。

問いかけるとき、スペースというものを考えたことは? 私たちはいつも、どんな問いかけにも応えようとしています。常にそばで待っています。なのに、受け取らずに次の問いかけをしては、また受け取らずに次へ、また次へ…。いつ、受け取ってくれますか?」




ここではMの求めに対して、チャネリングというとても分かりやすいかたちで受け取れる機会だった。せっかくチャネリングというツールを得ている彼女がその場にいるのに、私が代わりに適当に答えるなんてする必要はない。私に出来ることはせいぜいその場を見守ることくらいだ。何が起こっているのか瞬時に分析し、Mにとって最適な気づきの場所になるよう黙って見守っていることが、きっと私のすべきことだった。この頃は特に「何かしなくては」という自分への過度な期待と焦りにいつも支配されていたように思う。

この時言われたことは、それ以前にも、以降にも何度も叱られた。エゴを出してくるな、他人にそれをぶつけるな。そして相手の機会を奪うな。概ねそのようなことをよくよく叱られた。それだけ当時の私が未熟で、自分のことがよく見えない人間だったということでもあるので、そこは不徳の致すところではあるんだけど。そして、何度も記事を書いては失敗している理由も、こうした私の未熟な部分にあるのだと思う。



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