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宇宙からのメッセージを自己の解釈で曲げてしまった人の話。

チャネリングが始まったばかりの、ある時のこと。彼女はとあるイベントに誘われて出演者として参加することになっていた。それはいわゆるスピリチュアル系の人たちが自主開催するフェスのようなもので、とある史跡で開催したり、クラウドファウンディングなどを取り入れたり、それなりの規模で開催しているようだった。主催者がそのイベントについて、事の発端から変遷、途中経過をブログやSNSで知らせては参加者に告知していた。見ると、どうやら主催者は「霊能者」のようだった。彼女は基本的に「霊能者」の類は嫌いだったのだが(不快な体験が多すぎたため)、声をかけてくれたのは別の人だったので参加しようと準備していた。


日々、更新される主催者のSNSを見ていると、どうやらことのはじまりは主催者に何やら見えない存在からメッセージが届いたことのようだった。ある時「神が復活する」とメッセージを受けた主催者は、どういうことか分からず、その謎をつきとめようと、何故かとある神社に行き、そこの神主に話を聞き、その神社にまつわる神具を入手。その神具を使っての奉納舞をイベント内で披露することにしたのだという。その「謎解き」と称した記事を何度も更新し、いろいろな場所に出向いたレポートを更新し、宣伝をしていた。


その経緯を見ていた彼女は激怒し、他にも様々な要因が重なったこともあり、イベントそのものへの参加を辞退した。

何に怒ったのか。もちろん主催者についてなのだが、その霊能力の使い方と修行不足について、そしてその危険性について怒っていたのだと思う。そして訥々とこんな風に解説してくれた。



見えないものは存在するに決まっている。あの人にとって霊は見えるもの。宇宙からのメッセージは霊の声とは全く違う。

《この現実》から脱却のためにメッセージが降りる。だから、降りてきたルートを辿り、詳しく訊き、掘り下げなくては。もしそこで「秘密だ」とか「制限がかかっている」とか言われたら、間違いなく奴隷をつくろうとしている神。つまり=神ではない。問いかければ、彼らの言える範囲で必ず答える。だから問いかける力が本当に大事。知りたいを素直に。知ったかぶりするな。知ったかぶるからおかしなことになる。

あの人は、降りたメッセージを自己の解釈で曲げている。それは、宇宙全体の進化を遅らせることでもある。役目をもし持っているのだとしたらそれを全うしろ。

「霊能者になった」ということがあの人の中で結論になり、ゴールになっている。「霊能者だから自分は分かっている」というループがずっと続いている。進化を望んだのは他でもない自分なのに。「霊能者になった」そんなものに満足し続けているのであれば一生、心霊とともに生きろ、進化なく。

「自分の周りにいる人間もすべて救ってください」あの人がそのように願ったので、あの人に対してメッセージが降りてきている。それを受け取ったのに、自己の解釈で曲げて伝えている。それは、あの人が慕ってきた霊的な存在たちの進化を阻むことと同じである。あの人の進化も、あの人にメッセージを送ってきた彼らの進化も同時に起こる。だから彼らはあの人を指導しているのに、気がつかない。聞こえた声を解釈で曲げてしまうから。

宇宙からメッセージが来る。今回でいえば「神が復活する」というメッセージ。それを聞いて分からないなら「誰ですか?」「どういうことですか?」と掘り下げてもっと詳細をきかねばならない。それを怠って「わかりました」と言って「メッセージが来ました」って拡散しちゃう。受け取った本人も、神が何なのか分かってないのに、正確ではないものを人に伝えてしまう。しかも形骸化されたゴミから情報を得ようとして答えを求める。それ自体が間違い。そこにないから、メッセージが降りてきているのに。そうやって何度、進化の機会を逃してきたのか。

役割を得たということに酔うな。賞賛されることに甘えるな。あの人は、与えられた役割すら一度も果たせていない。それに気づくために、近しい存在から宇宙の存在たちまで、あらゆるところから気づけと何度も言われている。細かくアドバイスされ続けている。それをいつもあの人は独自の解釈で曲げる。それは《この現実》に即した思い込みなんだよ。そこから機能する限り、どれだけメッセージが来ても、真実には辿りつかない。たとえ目の前に神が降り立っていたとしても気がつかない。真実をよく見なさい。

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彼女は、主催者がメッセージをくれた存在に直接問いかけることを怠り、「謎解き」と称して独自の解釈を挟むことで、結果として最初のメッセージとかけ離れたところに着地していくことに猛烈に怒りを表していたのだと思う。全く見当違いのところに着地したのに「謎が解けた」と思ってしまう浅はかさも含めて。「神が降り立つ」という意味がわからなくて「神様のことは神社に聞こう」という思い込みから、誰にも言われてないのにとある神社に行って神主さんに話を聞いて、その話から更に勝手に「奉納舞」を思いついて実行してしまうというのはかなり話が飛躍してるんだけど、それに気がつかない鈍さにも怒っていたように思う。

何一つアドバイスを聞かずに主催者が暴走したそのイベントには、果たして、いかなる神が降り立ったのだろうか…。


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